食品会社の研究職で、学生時代と同じ研究はできるのか?

研究職の就職活動でよく聞く話題の一つに、

学生時代の研究は、企業へ就職しても活かされるのか

というものがあります。

 

確かに、大学・大学院と続けてきた研究や関連スキルには一定の自身があるでしょうし、

可能ならその近い領域の仕事を企業へ行っても行いたいと考えることもあるでしょう。

 

一方で、企業には得意とする研究領域があり、

企業の内容が学生自身の専門性と合致していないことがほとんどでしょう。

 

一方で、入社後に大学時代の専門性が活きる研究テーマを与えられ、

その領域での研究を継続している人がいることも事実です。

 

専門性が活きる研究を担当できる人とそうでない人は、何か違いがあるのか、

もし専門性が活きない研究を担当できない可能性が高いなら、

就職活動ではどのようなスキルや価値観が評価されているのか、

この辺りについて疑問に思ったことはないでしょうか。

 

この記事では、まず

大学時代と同じ分野の研究を、食品会社の研究職で担当することはできるのか?

というテーマで、食品会社研究職の著者の視点から書いていきます。その後、

企業と専門性が合致していない学生は、どのようなスキルを身につけるのがよいか

についても書いていきます。

 

ほとんどの人は、大学の研究内容とは異なる研究を行っている

結論としては

大学時代の研究と近い研究を担当する人は、非常に少ない

となると思います。

 

理由としては、以下のようなことが挙げられます。

・大学時代の研究内容が、就職先の企業でも行われている確率が低い

・食品会社は実用化研究が多く、大学のような基礎研究を担当させてもらえる人数が少ない

 

そもそも、大学と企業では研究に対するスタンスが異なることが多いです。

企業ではどちらかというと、モノづくりや仕組みづくりなど、

実用化やビジネスにつながる研究に重点が置かれることが多いです。

 

そのため、学生時代の研究と企業で行っている研究がピッタリマッチする確率は高くありません。

 

そして入社して研究職に配属された後も、

新入社員の配属や研究テーマの割り当ては会社の事情で決められることが多く、

学生時代の経験がピッタリはまる研究が回ってこない可能性が高いです。

 

そのため、食品会社の研究職を希望されている方は、

学生時代とは異なる研究を担当する可能性が非常に高い

と考えていただいた方がよいと思います。

 

企業が求める専門性と合致した一部の人は、大学時代と近い研究を担当することもある

一方で最近一部の企業では、特定の専門領域で活躍している学生(主に博士)を

ピンポイントで採用しているようです。

 

私の経験や、現在の食品会社の求人情報をいくつか眺めた限りでは、

①企業が注力している特定の研究領域を学生時代に行っていて、業績がすごい学生

②データサイエンスを学んでいた学生

などが、ピンポイントで採用される可能性があります。

この場合、学生時代の経験が直接活きる研究を担当できる可能性があります。

 

しかし、このピンポイントの採用は、

企業が求めるスキルを持った学生が、偶然応募してきた(もしくはスカウティング)時に成立します。

 

そのため、学生時代の研究領域で企業でも活躍したい学生ができることは、

その研究領域での採用を行っている企業へ応募すること

くらいしかありません。

 

しかし先述の通り、大学の基礎研究がそのまま企業で活かせる確率は少なく、

ましてやその研究領域で求人が出る確率は、非常に低いです。

大学院の研究室へ届いた企業からのスカウトの中身が

学生自身の専門性と合致していた時くらいでしょう。

 

以上のことから、「学生時代の専門性が活きる研究を企業で担当できる人は、ほんの一握り

と考えてよいと思います。

 

学生時代とは異なる研究でも活躍できる人になるために必要なこと

「自分は上記の研究分野ではないな…」と感じだ方、安心してください。

大学での研究内容が企業の研究分野と完全に一致している学生は、ほとんどいません!

 

そのため、就職活動で採用枠を争う学生たちの多くは、

「自分の研究分野と企業の研究領域が合致していない」

状態で就職活動に挑んでいます。

 

そのような学生たちが応募してくる中で、

採用する企業はどのような視点で研究職の採用を考えているか想像してみましょう。

 

結論、「入社後に当社の研究職として活躍してくれそうか」を見ています。

 

少し分解すると、以下のような能力が挙げられます

・研究における基本的な考え方(研究の組み立て、実験的思考、など)ができる

・自分の研究について、分かりやすい言葉で相手に説明できる、質疑応答ができる

・文章が書ける、分かりやすい資料が作れる

・一般的な情報収集力がある

・学生自身の研究に対する考え方が、応募している企業の考え方と一致している

 

上記の能力を応募書類や面接などを通して評価し、

この学生ならこの会社の研究でも活躍してくれそう」と感じられた学生が

選考を進んでいき内定に近づいていきます。

 

そのため、食品会社の研究職で内定を得たい方は、

上で記載された能力を身に着け、それが伝わるような応募書類を作り、面接でアピールする

ことが求められます。

 

そして、企業が掲げている研究に対する価値観・考え方をOBOGなどから聞き出し、

自身の応募書類や面接での想定問答に反映さえておくとよいでしょう。

 

食品会社の研究で活かされた、学生時代に身に着けた経験・スキル

食品会社で研究職を5年以上担当してきた私の経験ですが、

大学・大学院生時代に身に着けた以下のスキルは、実際に企業の研究でも活きていると思います。

 

論文や情報検索ツールを使用した情報収集力

論文を読むことは企業で研究をする上でも不可欠です。

特に、学生時代とは異なる研究領域を担当する場合、

最初は文献を読んで研究領域の概要を理解することから始まります。

学生時代に身に着けた論文を読むスキル・習慣は、企業においても活かされます。

 

また、最近はChatGPTなどのAIツールを使うことで,

知りたい情報に簡単にアクセスできるようになってきました。

最新のAIツールをうまく取り入れることで、情報収集の効率が格段に上がるはずです。

 

HPLC、GCなどの分析機器を使った経験

食品会社では、製品に含まれる栄養成分や機能性成分の分析を行っていることが多いです。

この場面では、HPLCやGCなどの分析機器を使用します。 

 

研究職としての配属先として

分析機器を使用する部署が含まれている可能性があり、

その場合は学生時代のHPLCやGCの使用経験が活きてくる可能性があります。

 

私は学生時代に様々な種類の分析機器を使用しており、

この経験が企業での最初の配属先で非常に役立ちました。

 

パワポなどの発表資料作成スキル

必ずしも良いという内容ではありませんが、

企業に入ると他人や他部署へ何かを説明する機会が非常に多いです。

その際、見やすい発表資料を作れるスキルが活きてきます。

 

学生時代、研究室内・学会・審査会などで発表資料を作る機会が非常に多くあります。

発表資料は作成者の個性がかなり強く出ており、

見やすい資料とそうでない資料がはっきり分かれていると思います。

そのくらい、発表資料作成スキルには個人差があります。

 

見やすい発表資料を作れるスキルがあることによって、

他部署へ分かりやすい説明ができる人という評価を得られ、

仕事上のコミュニケーションがより進めやすくなります。

 

就職活動の際に研究概要などを紹介する際には、

ぜひ見やすい資料を提示して相手に気持ちよく資料を見てもらうことで、

研究に関する質疑応答の質が上がり、結果として高い評価や内定が得られる可能性が高まるはずです。

 

まとめ

今回は、

大学時代と同じ分野の研究を、食品会社の研究職で担当することはできるのか?

というテーマから始まり、

企業と専門性が合致していない学生は、どのようなスキルを身につけるのがよいか

についても、私の経験をもとにまとめました。

 

・ほとんどの人は、大学の研究内容とは異なる研究を行っている

・企業が求める専門性と合致した一部の人は、大学時代と近い研究を担当することもある

・学生時代とは異なる研究でも活躍するためには、「入社後に当社の研究職として活躍してくれそう」と評価してもらえるスキルを身に着け、それを就職活動でアピールする必要がある。

・食品会社に勤めた著者の経験では、学生時代に身に着けた情報収集力、分析機器のスキル、発表資料作成スキル、などは企業でも活かすことができる。

 

大学時代の研究とほぼ同じことを、食品会社で実施できる可能性はあまり高くありません。

そのため、就職活動では専門性以外のところで勝負すること多く、その際の企業側の評価軸は

入社後に当社の研究職として活躍してくれそう」という点になります。

 

上記にまとめた考え方を参考に、評価につながるスキルを身に着けて

この人は、この会社で研究職として活躍してくれそうだ」と思われる人材を目指すことが、

就職活動で希望する会社に進める確率を高める方法かもしれません。

 

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転職先を現職の人事や同僚へ言わない方が良い理由:研究職の転職体験談

転職が決まり社内の関係者へ報告する時、必ず聞かれるのが

転職先はどちらですか?」という質問です。

ほぼ全員に聞かれたと思います。

 

そして私は毎回、

申し訳ございませんが、赴任するまで転職先はお伝えできません。」

という一貫した回答をしていました。

 

この「転職先を現職の人に伝えるか」については、一人一人結構考え方が違うように思いますし、

考え方はみんな違って構わない、と私も思っています。

 

一方で、「伝えない」という対応をしたのには、私の中で明確な理由がありました。

 

そこで今回は、

転職先を現職の人へ伝えるか?

について、私の考えを簡単にまとめてみました。

 

「転職先を現職の人へ言わない」実行した私の考え:研究職の転職体験談

情報が、社内・社外にどのように広がっていくか分からず、リスクが高い 

そもそも転職・退職の情報は、様々な情報の中でも機密度が最も高いものです。

そのため、誰かに伝える際には、その伝え方には細心の注意を払う必要があります。

 

少し伝わり方が悪く

「あいつは、現職に対してよくない発言をした」のような誤解を生んでしまうと、

円満な退職ができなくなってしまう可能性も出てきます。

転職・退職に関する情報は、最低限の内容を適切な方法で伝えることが大切です。

 

一方で、転職・退職に関する情報は噂のネタとして持ってこいです。

あっという間に広がりますし、その伝言ゲームを通してどんどん中身が変化していきます。

そして、退職者本人が話していない内容が盛り込まれた噂話が完成し

場合によっては、誰かを不快にする内容になっている可能性もあります。 

 

しかし残念ながら、他人の伝言ゲームを自分がコントロールすることはできません

そして、その伝言ゲームの悪影響を小さくする方法は

転職について、最低限の情報しか他人に話さないこと

しかありません。

 

転職について不必要に多くのことを話さないことは、

結果的に自分を守ることにつながると私は考えています。

 

転職先に、自分についての誤った情報が流れるリスクを減らす

自分の転職に関して真実でない噂話が社内で出来上がるリスクがあると話しましたが、

これが、社外や自分の転職先に漏れてしまったらもっと大変なことになりかねません。

 

世の中、人間関係はどことどこがつながっているのか、全く分かりません。

特に、同業種間の転職の場合、

現職と転職先に共通の知人がいることも珍しくありません。

 

自分が予想もしてなかった人間関係を通して、

自分に関する誤った情報が転職先へ伝わってしまうリスクもあるということです。

 

これを防ぐ方法は、「現職の人に、転職先を伝えないこと」しかありません。

 

実際私の場合、食品会社間の転職ということもあり、

共通の知人がいる可能性が非常に高いです。

そのためリスクが高いと判断し、現職の方には転職先を伝えませんでした。

 

転職先への赴任後に、会社名を現職の方へ伝える予定です

一方で、現職の方へ敬意を欠いた態度をとるつもりはありません。

無事に転職先に赴任した後に、会社名を現職の方へお伝えするつもりです。

 

円満な退社ができていれば、現職と転職先の間でのビジネスを作り上げられる可能性もあります。

自分を守りつつこれまでお世話になった方へ敬意を持った対応をすることで、

現職、転職先、自分の三者いずれも傷を負うことなく次に向かうことができるはずです。

 

まとめ

私が、「転職先を、赴任するまで現職の人へ伝えない理由」は、以下の通りです。

・情報が、社内・社外にどのように広がっていくか分からず、リスクが高い 

・転職先に、自分についての誤った情報が流れるリスクを減らす

・転職先への赴任後に、会社名を現職の方へ伝える予定

 

現職の方への敬意を持ちつつ、自分に関する誤った情報の拡散を防ぎ、

次の転職先へ無事に赴任できるようにすることを考えた結果、

転職先に関する情報は、赴任するまで現職には伝えない

という対応をとることにしました。

 

この考え方の大元は、転職エージェントからこの考え方を推奨していただいたものです。

現職、転職先、自分の三者が良い方向に向かうための対応としては、

この方法が最善なんだろうと私は考えています。

 

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「マネジメント経験」はありますか?研究職転職体験談

今回の転職活動で経験した「困った質問」の一つに、

これまでの業務で、マネジメント経験はありますか?

というものがありました。

 

今回私は30代前半で転職活動を行いました。

一般的に30代前半は会社に10年程度務めている人が多く、

すでに部下や直属の後輩を数人抱えている人も少なくありません。

 

そのような立場の人は、

部下や後輩の業務を管理する「マネジメント」の仕事を、経験し始めているでしょう。

 

一方で私は、これまで直属の部下や後輩を持ったことがありません。

また、これ私の推測ですが、

30代の研究職でマネジメント経験がある方はあまり多くないのではと想像しています。

 

理由としては、

・特に若手の頃の研究業務は、個人で進める仕事が多い。

・チームで進める場合でも、若手は実験作業などを割り当てられることが多い

などが考えられます。

 

実際以前転職エージェントと「マネジメント経験」についてお話しした際にも、

理系で30代前半の場合、マネジメント経験はない人が多いです」という回答をもらっています。

 

しかし、転職活動で聞かれることが想定されている以上、何かしらの回答を用意する必要があります。

そこで、これまでマネジメント経験がなかった私は、

これまでの自分の経験をもとにいろいろ思案し、

「ありません」以外の回答を何とか作り、実際に面接で回答していました。

 

そこで今回は、

「転職活動での「マネジメント経験」に関する質問への対応」

というテーマで、

マネジメント経験がなかった私がとった対応」について、記事を書いていきます。

 

転職活動での「マネジメント経験」に関する質問への対応

マネジメント経験がない場合は、正直に伝える

まず、「あなたはこれまでの業務でマネジメント経験はありますか?

という質問は、

あなたは、部下を管理する役職・立場に立ったことがありますか?

という意図であることが多いです。

 

つまり、マネジメントをする役職に就いたことがあるかを聞いています。

そのため、就いたことがない人は「経験はありません」と答えるしかありません。

 

実際私も、質問に対する最初の回答は「マネジメント経験はありません」

と正直に伝えていました。

 

研究職で「いわゆるマネジメント」を経験している人は、おそらく多くない

マネジメント経験がないことを率直に伝えることによって、

採用面接において不利になるのではと心配になるかもしれません。

 

もし、その質問をする理由が「マネージャー候補を探している」というものであれば、

「ありません」と答えることで、採用からは一歩遠のくかもしれません。

 

一方で、特に30代前半までの方の場合、

マネジメントの経験がなくてもあまり不利にならないだろうと私は考えます。

なぜなら、「同世代のほとんどの人も、マネジメント経験がないから」です。

 

理系の場合、修士・博士卒で24~28歳くらいで就職すると

30代前半になるまで約5~10年間働く計算になります。

一般的に研究は取り組んでから実績がでるまでかなりの年数を要することを考えると、

5~10年はようやく結果が出始める時期にあたります。

 

言い換えると、若手から取り組んできた仕事が少しずつ花開き始めるのが

30代前半あたりであることが多いということです。

 

研究職の多くの人にとって、30代前半までは自身の研究に取り組んできた時期であり、

マネジメントを経験する時期ではありません。

そのため、マネジメント経験がないことに、そこまで引け目を感じる必要はないと私は思います。

これまでの業務の中から、「マネジメント」に近い経験を探してみる

そうはいっても、「マネジメント経験はありません」と面接で答えるだけでは、

何もアピールできず、良くも悪くも評価を得られずに終わってしまいます。

 

私も同じ悩みを持っていたのですが、

この話を転職エージェントにしたときに、一つアイディアをもらいました。

 

それは

これまでの業務で、マネジメントに近い仕事をしたことがないか

を思い出し、この経験をうまく話すことでアピールにつなげる、というものでした。

 

具体的には、

誰かの仕事を管理したり、大人数で行う仕事を主導したりした経験

をマネジメントに近い仕事としてとらえ、この経験を面接で話すということです。

 

たとえば私の場合、以下のようなマネジメントっぽい仕事もしていました。

 

・共同研究の進捗管理:共同研究先の学生の進捗を管理し、研究についてディスカッションをする。

・技術スタッフの業務管理:部署全体の業務がうまく回るように、技術スタッフへ仕事を割り当てる。

・部署横断プロジェクトの進捗管理:自・他部署の進捗をまとめて、方向性を修正する。

 

上記の業務は、管理職のように直接部下を管理するものではありませんが、

仕事の進捗を管理し、今後の進め方や役割分担などを調整する」という意味では、

マネジメントに近い仕事と考えてよいだろうと私は解釈しました。

 

もしマネジメント職としての経験がない方は、

私と同じような見方で、「マネジメントっぽい経験」を探してみると

意外といろいろ思いつくことがあるかもしれません。

 

経験を掘り下げ、「マネジメント」に近いストーリーにまとめて、面接で話す。

マネジメントっぽい経験を思い出すことができたら、

その経験を掘り下げて面接で話せる内容に仕上げていきます。

すべきことは

マネジメントっぽい仕事をしたとき、どのように考え、行動したか」を言語化することです。

 

私の場合、技術スタッフの業務管理を約3年ほどしていました。

この仕事では、「技術スタッフの方に、楽しく働いてもらうこと」を特に重要視し、

具体的には、以下のようなことを常に意識していました。

 

・技術スタッフの働くスタイル(業務体系や家庭の都合、など)をしっかり把握する。

・常に仕事がある状態を保つこと。

・仕事でぎっちり固めるのではなく、ちょっとした作業ができる隙間時間もとれるようにする。

・本人が得意な仕事をできるだけたくさんお願いすること。

・作業内容だけでなく、研究背景・進捗・お願いしている仕事に位置付けを、丁寧に伝える。

 

一つマネジメントっぽい仕事をしていれば、結構いろいろなことを考えていたりするものです。

そしてこの中から特にアピールできそうな部分をピックアップし、

面接でわかりやすく説明できれば、「マネジメントっぽい経験」のアピールは大丈夫でしょう。

 

自身の「マネジメントっぽい経験」を少し掘り下げて考えてみることで、

アピール材料は見つかると思います。

 

その材料ができれば、

マネジメント経験はありませんが、~を管理した経験があります。その中では—を意識し、な結果が得られました

というアピールができるようになるはずです!

まとめ

今回は、「転職活動での「マネジメント経験」に関する質問への対応」

というタイトルで、マネジメント経験がない私がとった対応についてお話ししました。

 

・マネジメント経験がない場合は、正直に伝える

・研究職で「いわゆるマネジメント」を経験している人は、おそらく多くない

・これまでの業務の中から、「マネジメント」に近い経験を探してみる

・経験を掘り下げ、「マネジメント」に近いストーリーにまとめて、面接で話す

 

マネジメント経験がない方が取れる対策は、

マネジメントっぽい経験を探し、掘り下げ、ストーリー立てする」ことです。

 

うまく話すことができれば、面接官から

マネジメント職には就いたことがないけど、近い経験はありそうだ

と理解してもらえる可能性が高くなります。

 

この考え方は、ある転職エージェントの方から教えていただいたものです。

マネジメント経験がないことで悩んでいる方は、一度考えてみてみてください。

 

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転職活動のリモート面接:メリットデメリットを解説:研究職の転職体験談

今回の転職活動は、そのほとんどを2022年の下期に行いました。

そして、今回の転職活動における最大の特徴の一つが、

面接がすべてweb、リモートで行われた。」ことです。

 

コロナウイルスが拡大する前の2019年以前に書かれた転職ブログなどを見ると、

採用面接の多くは、会社が指定した場所に赴いて行われていたようです。

 

このように、コロナ以降web会議ツールが急速に普及したことは、

転職活動の在り方にも大きく影響したようです。

 

今回私がリモートで採用面接を受けた中で、

通常の面接とは全く異なる特徴(メリット・デメリット)をいくつか感じました。

 

そこで今回は、

転職活動のリモート面接:メリットデメリットを解説

という内容で、記事を書いていきます。

 

転職活動のリモート面接:著者の経験をもとにメリットデメリットを解説

メリット

自宅で受けられるため、経済的・時間的な負担が小さい

Web会議ツールを使い、自宅で面接を受けられるメリットは、非常に大きいです。

最大のメリットはやはりこれだと思います。

 

先ほども書いた通り、採用面接は通常、相手先が指定した場所へ赴いて行われます。

 

指定した場所が自分の居住地と近ければまだ負担は少ないですが、

全く異なる地域や、僻地を指定された場合、

移動を考慮すると長期日程になってしまい、時間的にもかなり負担を強いられます。

 

また、飛行機や新幹線での移動や宿泊が必要になると、

移動に伴う経済的な負担もかなり大きくなります。

 

一方で、web面接であれば経済的・時間的負担がほぼゼロになります。

自宅で受ける場合は、5分前にPCの立ち上げなどが終わっていれば、準備完了です。

 

時間的にも経済的負担が小さいことが、リモート面接の最大のメリットだと思います。

 

遠出をする必要がなく、有給休暇の消費が少なくて済む

長期日程の移動が必要な場合、必然的に現職への出勤ができなくなります。

その場合、採用面接を受けるために有給休暇をとる必要が出てくることも多いと思います。

 

通常、有給休暇は文字通り休暇でありプライベートな用事に充てたたいものですし、

退職時に一度に多くの有給休暇を利用して、長期休みを取得したいと考える方も多いと思います。

 

このような貴重な有給休暇、採用面接の移動に使ってしまうのはもったいないように感じませんか?

 

一方でリモート面接では、

「採用面接を受けるために有給休暇を使用する」必要が全くありません。

 

採用面接に伴う有給休暇の消化を少なくし、プライベートや有休消化日数を増やせること

リモート面接のメリットの一つだと思います。

 

現職への影響を小さくでき、現職の人にバレるリスクが下がる

採用面接に伴う移動が少なく、有給休暇を使わなくていいということは、

現在勤めている現職への影響を最小限にできることにもつながります。

 

通常業務の隙間時間や終業後を使用して、採用面接を受けられる可能性があるということです。 

 

これにより、通常業務への影響を少なくできるだけでなく、

あなたが転職活動中であることが、現職の同僚にバレにくくなる

というメリットも得られます。

 

一般的に、転職活動中であることが現職の同僚などにバレることは、リスクをはらんでいます。

 

あなたの上司や同僚の立場に立って考えてみると、

転職活動中の同僚と一緒に仕事をすることに、何かしらの感情を抱いてしまうのではないでしょうか?

 

そのため、現職の同僚にバレないように転職活動をすることは非常に大切です。

 

一方で、転職活動の影響で突然有給休暇や早退が増えてしまうと、

この人、もしかして転職活動中なんじゃないか?

という疑念を持たれてしまう可能性があります。

 

しかし、リモート面接が増えることで、

対面での採用面接と比べて、有給休暇や早退の回数が少なくなり

現職への勤務状態を大きく変えなることなく、転職活動ができるようになります。

 

それによって、現職の人に自身の転職活動がバレるリスクは大きく下がるはずです。

 

面接中に、手元にメモを置いておける

これは面接中の内容ですが、個人的にはこのメリットもかなり大きいと思います。

 

通常の対面面接では、手元にメモなどを置くことは難しいことが多いです。

これにより、以下のことが面接中にできなくなります。

 

・話したいことを記したメモを、面接中に確認する。

・面接官との会話で得た情報を、メモに書き残す。

 

しかし、リモート面接では手元にメモを置いておくことができ、

メモを見ながら話したり、面接中にメモを取ることもできるようになります。

 

面接は事前に相当入念に準備して臨むのですが、

面接本番中に話したいことを忘れてしまったり、表現を誤ってしまう可能性も十分にあります。

話したい内容をメモして手元に置いておくことで、上記のミスを防ぐことができます。

 

また、採用面接の中では、事前に知らなかった情報がたくさん得られることがあります。

ただ面接中は緊張していることも多く、得た情報すべてを記憶しておくことは難しいでしょう。

 

しかしリモート面接では、PCの手前にメモ用紙とペンを置いておくことができるので、

面接中に得た情報を手元のメモに残すことができます。

 

しっかりメモに残すことで、内定後や入社後に向けてこの情報を活かせる場面が出てくるはずです。

 

以上のように、リモート面接中に手元にメモを置いておけることは、

面接時と内定後のどちらにも良い影響がある利点だと、私は思っています。

 

デメリット

面接官の雰囲気がつかみにくい

リモート面接はPCカメラとweb会議ツールを使用して行われます。

そのため、自分だけでなく面接官も顔しか映っておらず、

顔と声色の情報だけで相手の雰囲気を汲み取る必要があります。

 

面接とは人と人とのコミュニケーションですので、

その場がどのような雰囲気で展開されているかは非常に大切です。

しかし、リモート面接では通常の面接と比べると、

面接の雰囲気をリアルに感じにくいという側面はあるように感じます。

 

これはお互いさまではあるのですが、

面接中の相手の雰囲気がつかみにくいということをデメリットに感じる方もいるように思います。

 

面接中にジェスチャーが使いにくい

リモート面接はPCカメラで移っている範囲でしか相手に映像は伝わりません。

そのため、手などを使った動きを交えたコミュニケーションも、画面に映るもののみに限定されます。

 

日常のコミュニケーション、ジェスチャーって結構使っていませんか?

面接もコミュニケーションの一つであり、ジェスチャーを使用したほうが伝わりやすい場面もあります。

 

しかし、相手に伝わるが情報が画面上のものに限定されており、

ジェスチャーを使ったアピールは通常面接と比べると使いにくい、という側面はあると思います。

 

転職先の雰囲気や周辺環境が分からないまま、入社する可能性がある

リモート面接のデメリットで、個人的に一番気になるのはこの点です。

 

通常の採用面接で会社から指定される場所は、その会社の本社や勤務予定地などが多いです。

そのため、現地に赴くことで、社内の雰囲気、設備、周辺環境などの情報を得ることができます。

人によっては、これらの情報が内定受諾の大きな決め手になることおあるでしょう。

 

内定を得た後は、勤務地の近いエリアで生活することになるので、

その周辺環境を自分の目で見ておくことは非常に大切です。

 

一方で、リモート面接だけでは、会社や周辺環境の情報を得ることはできません。

特に、内定を得る前にこれらの情報を得られないことは、

「内定受諾後に勤務地に行ってみたら、家族と一緒に住むのは難しそうなエリアだった」

などのリスクがあります。

 

このリスクを回避するためには、内定受諾後に会社の周辺へ自分で言ってみるのもありでしょう。

しかし、会社の建物に入れるわけではないので、得られる情報は限定的になるでしょう。

 

「会社の雰囲気や周辺環境が分からない」というのは

リモート面接のデメリットかもしれません。

 

まとめ

今回は、

転職活動のリモート面接:著者の経験をもとにメリットデメリットを解説

という内容でまとめました。

 

〇メリット

・自宅で受けられるため、経済的・時間的な負担が小さい

・遠出をする必要がなく、有給休暇の消費が少なくて済む

・現職への影響を小さくでき、現職の人にバレるリスクが下がる

・面接中に、手元にメモを置いておける

 

〇デメリット

・面接官の雰囲気がつかみにくい

・面接中にジェスチャーが使いにくい

・転職先の雰囲気や周辺環境が分からないまま、入社する可能性がある

 

今回私の転職活動は、ほとんどすべてがリモート面接でした。

そして、

リモート面接には確かにデメリットもありますが、

それを上回るはるかに大きいメリットがあると感じました。

 

転職活動の途中からは、

リモート面接を実施してくれる企業を中心に探してもらうよう、

転職エージェントにお願いしたこともありました。

 

リモート面接はかなり増えてきており、

以前と比べて転職活動を進めやすくなっています。

 

少しでも転職活動や他の企業に興味がある方は、

一度転職エージェントや転職サイトから、リモート面接可能な企業を探してみてはいかがでしょうか?

 

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