ホンネ:研究補助の派遣社員の皆様、いつもありがとう。
企業で研究をしていると、いつも本当に思っているのです。
「派遣さん、ありがとう」
「派遣さん、ホントに助かる」
「派遣さん、私が気付かないところも気にしてくれてありがとう」
企業の研究所、特に実験や作業に関する業務が多い研究所では、多くの派遣社員の皆様が一緒に働いています。
しかし、オフィスなどで働く派遣社員とは異なり、「実験や作業など、研究補助業務時従事する」という目的で派遣されており、実際に実験や作業をする業務を任されています。
主に以下のような仕事をします。
・派遣先の社員の指示のもと、実験や作業を実施し、結果を社員へ提出する。
・実験にかかわる周辺業務(物品の整理、在庫の確認など、簡単な清掃)を担当していることもある。
詳細は後述しますが、この派遣社員のおかげで企業の研究所は回っているといっても過言ではありません。
特に、実際に派遣社員に業務を支えてもらっている立場になると、そのありがたさを日々感じるはずです。
そこでこの記事では、以下の3点についてお伝えします。
・研究補助の派遣社員の皆様がどのようなことをしているか、なぜ求められているのか。
・どのような派遣社員の行動にありがたさを感じるか(個人的見解)。
・研究補助派遣社員になる方法、正社員登用の可能性。
ホンネ:研究補助の派遣社員の皆様、いつもありがとう。
企業の研究所では、研究補助の派遣社員がいないと回らない。
この記事のイントロを読んだ中で、こう思った方がいるかもしれません。
「え?実験とかって社員がするんじゃないの?」
もちろん、社員が実験することも多々ありますよ(というか、メインは社員が多いです)。
ところがですね、しかし実際に研究所などで働くとよくわかるのですが、
実験や作業の量が、とても社員だけでこなしきれるレベルではありません。
はっきり言って、猫の手も借りたいぐらい忙しい。
加えて、アカデミアなどと異なり、企業の社員は労働時間の管理が厳しいです。どれだけ自分で実験や作業をしたいと思っていても、労働時間の制約がそれを許してくれません。
そこで、「実験や作業をやってくれる人がもっと欲しい」となり、派遣社員の力を借りています。
とはいえ派遣社員ですので、研究プロジェクトを丸投げしたり、実験計画を考えてもらうことは稀です。
(このレベルの業務を依頼する派遣社員もゼロではないですが非常に少なく、仮にその場合も事前に契約の段階で合意されていることが多いです)
「イチから実験系をすべて考えてね」とか「実験結果を解釈してね」とか「報告書全部書いてね」といったことはお願いできません。
そのため実態としては、以下のような運用が多いと思われます。
①社員が実験系や作業方法を構築し、派遣社員にやり方を教える。
②派遣社員は教えられた方法にのっとり、社員から指示される実験・作業を実施する。
③結果を社員に報告し、状況報告や簡単な意見交換(作業改善につながる提案など)を実施する。
ここからは私個人の感覚ですが、特にルーチンワーク化している実験や作業については、派遣社員に業務をお願いすることが多いかもしれません。例えば、
・毎日サンプルが届き、毎日測定して結果を返却する作業。
・何千もの添加サンプルを用いて、同じ細胞試験を実施して結果を比較する(実施に長期間を要する)。
・ほとんど同じ方法を繰り返すが、毎回微妙に方法が変わる実験(社員と相談しながら遂行)。
ルーチンワーク化している作業を派遣社員にお願いし、社員はもっと難しい仕事やクリエイティブな仕事に集中できるようにする。
このような形で運用していることが多い印象です。
以上のように、企業の研究所では派遣社員にも実際の実験・作業を数多く遂行してもらっています。
もはや、派遣社員の協力なしでは企業の研究所は回らないといっても過言ではないと思います。
派遣社員の業務は、派遣前に契約で決められていることが多い。
多くの場合、派遣社員は派遣先の会社と実施内容に合意したうえで、その業務を遂行します。
そのため、基本的には依頼している業務内容以外は派遣社員にはお願いできません。
たまに、派遣先企業の社員でも勘違いされている方がいますが、派遣社員は雑用係ではありません。
会社と合意した内容を遂行することが、派遣社員には求められています。
もし社員の手の届かない業務を拾ってくれると、なおうれしい。
「派遣社員は契約時点で依頼した内容の遂行に集中してもらう」という前提は私も遵守しています。
一方で、派遣社員と派遣先企業の社員では立場が違うとはいえ、同じ職場で業務を遂行しているわけであり、ある意味同僚です。
そのため、仕事がうまく進められるかは「社員と派遣社員の信頼関係」にかかっています。
私のような社員の立場としては、派遣社員の方がどのような契約で来てくれているかを把握したうえで、適切な指示・指導を与えながら、同時に派遣社員の考えや意見を適切に考慮することが重要です。
一方で派遣社員としては、自身契約範囲は守りつつも、指示をくれる社員の状況などの様子も見ながら、今すべきことを適切に把握して業務を進めてもらうことが重要です。
ここからは派遣先社員である私の考えになりますが、
「社員が気付いていないことに気づいて、対応したり声がけしてくれる派遣社員さん、ホントに助かる」
といつも思っています。
例えば、私が業務管理してきたこれまでの派遣社員の皆様は、以下のような対応もよく進めてくれました
・「実験消耗品が少なくなってきたので、購入お願いします」と声をかけてくれる。
・「いつも使っている測定機器ですが、そろそろメンテナンス時期じゃないですか?」と忘れがちな情報をインプットしてくれる。
・「社員さん明日14時から会議ですよね、その時間私空いているので、社員さんの実験引き継ぎます。前に方法教えてもらったやつですよね?」という提案をくれる。
確かに、消耗品の管理や社員の業務サポートは、契約上は派遣社員の業務ではありません。
しかし、社員の手が届かない業務を拾い、社員や部署全体の業務遂行をサポートしてくれる派遣社員の方は、本当に重宝します。
もちろん、契約内容を把握したうえではなりますが、逸脱しない範囲でいろいろ気にかけてくれると、社員としては非常にありがたいです。
研究補助の派遣社員から、正社員に登用されるケースもある
企業の研究所には、研究補助を目的とする派遣社員の皆様が多くいらっしゃいます。
通常、派遣社員は会社から与えられた研究補助業務をこなすことに従事します。
しかし、その業務遂行状況や業務に対する姿勢において高い評価を得られると、
「この人優秀だから、正社員に登用できないか?」
という話題が出ることもあります。
もし、研究補助でよいから研究開発に携わり続けたい、
もしくは研究補助を皮切りに研究職への転身を目指したいのであれば、
研究補助として派遣先で高い評価を受けるように努力することで、
研究補助としての正社員登用、そしてその先の研究職として研究をリードする立場を勝ち取ることになります。
研究・補助に特化した派遣会社がある
もし研究職に憧れがあったが、現在全く違う業務に従事している。
あるいは、研究補助業務に携わりたいという希望がある方は、
まずは研究領域に強い派遣社員として登録し、研究補助業務に携わりながら研究職を目指す道もゼロではありません。
研究領域に強い派遣社員に登録したい方は、以下のワールドインテックRAさんなどのサイトをぜひご覧ください。
終わりに
・企業の研究所では、研究補助の派遣社員がいないと回らない。
・派遣社員の業務遂行力が、研究プロジェクトの推進を支えている。
・もし社員の手の届かない業務を拾ってくれると、なおうれしい。
・派遣先の評価次第では、正社員登用の話題も出る。
・研究やその補助に特化した派遣会社がある。
重要なことなので何回も書きますが、
企業の研究所は、派遣社員のおかげで成り立っているといっても過言ではありません。
研究職の私は、日々派遣社員の皆様に感謝しながら業務を進めています。
もし、企業の研究所などで研究に携わってみたい方は、以下のワールドインテックRAなどの派遣会社へ登録してみることをご検討ください。