2024年5月22日:超加工食品ってどうなの?を調べた直近のヒト研究論文3報

超加工食品。

文字通り加工度の高い食品群を指す名称で、例えばソーセージ、菓子パン、清涼飲料水、などが挙げられます

(以下より引用)。

https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400209526.pdf

「超加工食品って身体に悪いらしい」みたいな話を耳にしたこともあると思いますが、実際栄養研究は非常に多くやられており、ここ1年でも面白いもしくは強力なエビデンスが続々と出てきています。

 

今回は、「超加工食品ってどんな影響があるの?」について調べた、論文を3報紹介します。

※本ブログは、直近1年程度に出版された論文の中から、著者が独断と偏見で選択した論文を紹介しています。

超加工食品ってどうなの?を調べた直近のヒト研究論文3報

超加工食品を食べると体内代謝物も変化する Journal of Nutrition

超加工食品が多い食事(糖分、塩分、脂肪が多い食品が中心)を2週間食べたときに、血液や尿の代謝物がどのように変化したかを調べたヒト介入試験の論文。

タイトルは、

Metabolomic Profiling of an Ultraprocessed Dietary Pattern in a Domiciled Randomized Controlled Crossover Feeding Trial

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0022316623724085?via%3Dihub

 

対照食には「加工度の低い食品を中心とする食事」を設定し、クロスオーバーデザインの試験(=同じ被験者が別のタイミングで両方の食事を摂取する)で調べています。介入期間は2週間。

結果として、血液(993代謝物のうち257種)・尿(1279種のうち606種)ともにかなりの数の代謝物に変動がみられ、その中には人工甘味料のアセスルファムも含まれていたそうです。

超加工食品の摂取は、短期的にも体内の状態に影響しているのかもしれません。

 

超加工食品の摂取量と死亡率の関連 BMJ

超加工食品の摂取量の増加と死亡率が関連するかを調べた、約30年数万人追跡の米国コホート研究。

タイトルは

Association of ultra-processed food consumption with all cause and cause specific mortality: population based cohort study

https://www.bmj.com/content/385/bmj-2023-078476

 

摂取量増加により、全死亡率及び各種疾患死亡率(ガンと心血管疾患以外)が、わずかではあるが高くなるという結果が得られたとのこと。

食品の種類別にみると、特に肉・鶏肉・魚介類をベースにしたインスタント製品は死亡率と特に強い関連を示したとのこと。

コホート参加者が女性看護師と男性医療従事者ということ一般的な人たちより知識がありそうですが、それでもこのくらいの関連が出てくるのは興味深いです。

超加工食品の健康への影響を評価した超巨大メタアナリシス BMJ

超加工食品の摂取量と、多種多様の健康アウトカムとの関連を評価した、超巨大なメタアナリシスの論文。

タイトルは

Ultra-processed food exposure and adverse health outcomes: umbrella review of epidemiological meta-analyses

https://www.bmj.com/content/384/bmj-2023-077310.long

 

45個の研究、総勢約1000万人が対象となったこちらのメタアナリシス。健康アウトカムも多岐にわたっており(mortality, cancer, and mental, respiratory, cardiovascular, gastrointestinal, and metabolic health outcomes)データの膨大さに圧倒されます。

結果としては、超加工食品への曝露が増加すると、死亡率、精神疾患、心臓代謝系疾患のリスクが増加することを確認しています。

終わりに

私たちも日常的に超加工食品は摂取していますが、完全に除去する必要はないものの、わざわざ過剰に摂取する必要はないだろうということが、これらの研究からも読み取れると思います。

最後に紹介したメタアナリシスの論文でも、「超加工食品を減らすことが公衆衛生の課題の一つ」と述べており、少しずつでも摂取を減らして健康リスクを下げることは必要なのかもしれませんね。

超加工食品をテーマとした栄養疫学研究はたくさん出ているので、ほかの論文にもぜひ目を通してみてください。

個人的な話ですが、食品会社で栄養関連の研究をしているということもあり、栄養疫学の研究がBMJなどのトップジャーナルに掲載されていることにとてもテンションが上がります。

 

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2024年5月20日:乳酸菌(ロイテリ菌)のトリプトファン代謝がすごい、という論文3報

乳酸菌・ビフィズス菌などの微生物を経口摂取して健康効果を得る「プロバイオテクス」の実用化がどんどん進んでいます。

様々な微生物が実用化されていますが、その中でも乳酸菌の一種「Latcobacillus reuteri」通称ロイテリ菌の存在感は際立っています。

どうやら、ロイテリ菌が持つ特徴的な代謝経路、その中でもトリプトファン代謝が菌の持つポテンシャルと大きく関わっているようです。

今回は、このロイテリ菌の特殊な健康機能について、過去にツイッターで紹介した論文3報を紹介します。

※本ブログは、直近1年程度に出版された論文の中から、著者が独断と偏見で選択した論文を紹介しています。

乳酸菌(ロイテリ菌)のトリプトファン代謝がすごい、という論文3報

ロイテリ菌のトリプトファン代謝が、腸内代謝物ネットワークの起点に Microbiome誌

ロイテリ菌がトリプトファンを代謝してインドール-3-乳酸を作り、この物質を基質に他の腸内細菌がさまざまな代謝物へ変換し、複合的に作用して腸炎予防などの免疫機能にかかわるという論文。

タイトルは、

Microbiota-derived indoles alleviate intestinal inflammation and modulate microbiome by microbial cross-feeding

https://microbiomejournal.biomedcentral.com/articles/10.1186/s40168-024-01750-y

腸内細菌間での代謝物の受け渡しや代謝物ネットワークの研究は盛んに行われていますが、ロイテリ菌がその起点になるという報告です。

ロイテリ菌単独の機能だけでなく、腸内環境全体での変動もとても重要です。

 

ロイテリ菌代謝物が、スタチンによるがん予防にも貢献 Nature Microbiology誌

ロイテリ菌のトリプトファン代謝物インドール-3-乳酸が、スタチンによる結腸癌予防効果を高めるという論文。

タイトルは

Microbiota-derived tryptophan catabolites mediate the chemopreventive effects of statins on colorectal cancer

https://www.nature.com/articles/s41564-023-01363-5

インドール-3-乳酸が核内受容体RORγtへ作用し、T細胞のIL-17産生型への分化を抑えるそうです。

ロイテリ菌がメラノーマに移行して、抗腫瘍効果を発揮? Cell誌

何と、ロイテリ菌自身がメラノーマに移行し、免疫チェックポイント療法の効果を高め、抗腫瘍効果を発揮するという、何とも信じがたい論文。

タイトルは

Dietary tryptophan metabolite released by intratumoral Lactobacillus reuteri facilitates immune checkpoint inhibitor treatment

https://www.cell.com/cell/abstract/S0092-8674(23)00271-4

メラノーマに定着したロイテリ菌がトリプトファンからインドール-3-アルデヒドを産生し、AhRを介してIFNγ産生CD8陽性T細胞を活性化させ、抗腫瘍効果を高めるそうです。

終わりに

ロイテリ菌による健康機能はこれまでにたくさん報告されていますが、そのメカニズムの一つとしてトリプトファン代謝・インドール系代謝物の関与はとても大きいようです。

上記以外の有効性検証研究もよく目にするので、ロイテリ菌-トリプトファン代謝の組み合わせは今後も注目です。

 

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2024年5月17日:NASHに対する食事介入による改善を目指した論文3報

NASH(非アルコール性脂肪肝炎)は、脂肪肝になった人の一部が発症する疾患で、一般的な生活習慣病に加えて肝硬変や肝がんのリスクも増加する可能性が指摘されています。

今回は、NASHに対して食事介入による改善の可能性を調べた論文を紹介します。

※本ブログは、直近1年程度に出版された論文の中から、著者が独断と偏見で選択した論文を紹介しています。ほかにも似た論文はたくさん出ていますが、ご容赦ください。

NASHに対する食事介入による改善を目指した論文3報

イヌリンを腸内細菌が代謝してNASH改善? Nature Microbiology

水溶性食物繊維イヌリンが腸内細菌叢を変化させ、機能性脂肪酸(ペンタデカン酸)を増加させることでNASHが改善されることを示した、動物試験の論文。

タイトルは、

Parabacteroides distasonis uses dietary inulin to suppress NASH via its metabolite pentadecanoic acid

https://www.nature.com/articles/s41564-023-01418-7

 

イヌリンを資化できる細菌Parabacteroides distasonisがいることが重要であること、ペンタデカン酸は炭素数が奇数の脂肪酸で、奇数の脂肪酸は体内では腸内細菌による合成がメインであることも示唆されています。

トリペプチドがNASH治療に使える? Cell Metabolism

トリペプチド(Gly-Gly-Leu)が、NASHの治療に有効であることをマウスとサルで明らかにした論文。

タイトルは

DT-109 ameliorates nonalcoholic steatohepatitis in nonhuman primates

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1550413123000918

 

このグループは以前、NASHではグリシン代謝に異常が起きることを発見し、このトリペプチドを治療薬の候補としたそうです。

先行文献を見ると、NASHではグリシン生合成遺伝子の発現が低下すること、トリペプチドではなくグリシンを投与した場合でも一定のNASH改善効果は得られることが述べられています。

https://www.science.org/doi/10.1126/scitranslmed.aaz2841

間欠絶食を正しく行うと、NASHが改善する? Cell Metabolism

NASHの予防・改善を目的とした、間欠絶食の有効性とそのメカニズムを調べた動物試験の論文。

タイトルは

A 5:2 intermittent fasting regimen ameliorates NASH and fibrosis and blunts HCC development via hepatic PPARα and PCK1

https://www.cell.com/cell-metabolism/fulltext/S1550-4131(24)00135-9

 

絶食のやり方が重要で、ここでは「週に連続しない2日間、食品やカロリーの高い液体の摂取を控える」という方法が適切だとしています。

「絶食を挟むことによるカロリー制限が理由なんじゃ?」と思う方も多いと思いますが、そうではないということもはっきりと示されています。

終わりに

NASHについては、2024年にアメリカで「Rezdiffra」(一般名・resmetirom)という医薬品が承認されましたが、現在も様々な治療法の開発が進められています。

治療薬としてのアプローチに加えて、栄養成分を活かしたアプローチや、工夫した食事介入による改善などもあらゆるチームが検討しているようです。

今回紹介した内容はほんの一部だと思うので、その点もご承知おき願いたいです。

 

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2024年5月15日:オミクスデータからヒトの健康を予測した、スケール凄まじい論文3報

メタボロミクス。プロテオミクス、ゲノミクス…

ここ数年本当にいろいろなオミクスが運用され、生物のメカニズム解明だけでなく、個人の健康や疾患リスクの判別・予測にもどんどん使われてきています。

実際、ヒトの健康に関する予測において超ビッグデータであるオミクスデータは重宝され、様々なモデルに実用化されていますね。

今回は、オミクスデータからヒトの健康を予測した論文を3報紹介します。

※本ブログは、直近1年程度に出版された論文の中から、著者が独断と偏見で選択した論文を紹介しています。*ほかにも似た論文はたくさん出ていますが、ご容赦ください。

オミクスデータからヒトの健康を予測した、スケール凄まじい論文3報

血液プロテオミクスが、疾患発症リスク予測に重要 JAMA

のべ2万人近くの血漿プロテオミクスから得た約5000種のタンパク情報を使い、動脈硬化性心疾患の発症リスクスコアを算出し、このリスクスコアを臨床パラメーター中心の予測モデルに組み込むことで、精度を上げられるかを調べた論文です。

タイトルは、

Evaluation of Large-Scale Proteomics for Prediction of Cardiovascular Events

https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/2808522

 

心筋梗塞、脳卒中、冠状動脈性心疾患による死亡または心血管死を対象としたモデルで、臨床パラーメーターのモデルだけでも精度が良かったモデルに対して、プロテオミクスの結果を入れることでさらにレベルアップしたモデルに変身したようです。

代謝物データと関連する遺伝子座をGWASから特定する Nature

33コホート13万人のゲノムと代謝物データを使い、特定の代謝に関わる遺伝子座の特定や疾患との関連を報告した論文。

タイトルは

Genome-wide characterization of circulating metabolic biomarkers

https://www.nature.com/articles/s41586-024-07148-y

 

400以上の遺伝子座の関与を含む、8000以上の遺伝子-代謝物の関連を見出したとのことで、その中でもTRIM5という遺伝子による脂質代謝への関与や心疾患リスク低下との関連を報告しています。

RNAseqからマルチオミクスデータを予測する Nature

「遺伝子情報があれば、オミクスデータって予測できるんじゃない?」を実現してしまった論文。

タイトルは

An atlas of genetic scores to predict multi-omic traits

https://www.nature.com/articles/s41586-023-05844-9

 

全血RNAseqデータをもとにプロテオミクスとメタボロミクスの結果を予測できる機械学習モデルを作り、「遺伝スコア」という形で利用できるように開発されています。

実際に、人種間による遺伝的背景の違いを比較する、疾患との関連やメカニズムの推定(論文ではJAK-STAT シグナル伝達や冠動脈アテローム性動脈硬化を対象としている)も行っています。

終わりに

オミクス技術は近年普通にどこでも使われるようになっているだけでなく、さまざまな解析技術と組み合わされてとんでもないスピードで進化しています。

今回の論文は、オミクスを使って何かを予測するタイプの研究を3報紹介しましたが、似たような論文は毎日のように出版されています。

私自身もオミクスを普段使っていますので、何とかついていかなくてはと必死です…

 

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2024年5月13日:オルガノイド開発のすさまじい進歩を報告した論文3報

倫理的ハードルなどが理由となり、実際に臨床検体を扱った研究が難しい領域があります。

そのような領域においては、倫理的課題をクリアした手法で採取した検体を起点に作られる各組織のオルガノイドが不可欠です。実際、オルガノイド開発の研究は頻繁に見かけます。

今回は、オルガノイドの新技術やその利用について、過去にツイッターで紹介した論文3報を紹介します。

※本ブログは、直近1年程度に出版された論文の中から、著者が独断と偏見で選択した論文を紹介しています。

オルガノイド開発に関する論文3報

ヒト結膜から結膜オルガノイドを作った Cell Stem Cell

ヒト結膜から結膜オルガノイドを作り、機能や分化を調べるだけでなく、マウス結膜へ移植して定着を確認した論文。

タイトルは、

Human conjunctiva organoids to study ocular surface homeostasis and disease

ヒトとマウスで両方実現していて、結膜上皮のトランスクリプトームや代謝物の評価もしています。

今後は様々な結膜関連疾患の研究に使われ、結膜の細胞治療に大きく貢献する基盤技術になるかもしれません。

 

論文リンクはこちら↓

https://www.cell.com/cell-stem-cell/fulltext/S1934-5909(23)00438-1

ヒト胎児の脳からオルガノイドを作った Cell

ヒト胎児の脳をin vivoで培養することでオルガノイドが作られること、しかも脳組織の特徴をしっかり維持していて、様々な研究に対応できることを示した研究。

タイトルは

Human fetal brain self-organizes into long-term expanding organoids

成熟過程の観察だけでなく、ゲノム編集で脳腫瘍モデルを作って薬剤スクリーニングもやっています。

 

論文リンクはこちら↓

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0092867423013442

妊婦の羊水検査検体から、細胞を取ってオルガノイドに Nature Medicine

妊娠中の羊水検査用の検体から胎児に由来する各組織の細胞を単離し、そこから各組織の上皮オルガノイドを作ったという論文。

タイトルは

Single-cell guided prenatal derivation of primary fetal epithelial organoids from human amniotic and tracheal fluids

小腸、尿細管、肺の各組織の上皮オルガノイドを作り、元組織と同じ特徴を示すことを、トランスクリプトームやタンパク発現解析を行って確認しています。

この技術により、特に妊娠後期の胎児を対象とした基礎研究を、低侵襲サンプルから展開できるようになるかもしれません。

 

論文リンクはこちら↓

https://www.nature.com/articles/s41591-024-02807-z

終わりに

オルガノイド技術は、倫理的に難しい研究対象に対する基礎研究を可能にしてくれる可能性を秘めています。

特に、胎児や脳など、実験研究が難しい領域においてオルガノイドの進歩は欠かせません。

上記に限らず、今後の技術の発展もチェックしていきたいです。

 

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2024年5月12日:栄養成分とガン免疫に関する基礎研究論文4報

栄養成分やその代謝物が、体内での免疫機構に大きく関わっているということは報告がたくさんあり、一部研究はガン免疫の有効性に栄養成分が関与していることが示唆されています。

今回は、栄養成分やその代謝物による、ガン免疫への影響を評価した基礎研究の論文を紹介します。

※本ブログは、直近1年程度に出版された論文の中から、著者が独断と偏見で選択した論文を紹介しています。*ほかにも似た論文はたくさん出ていますが、ご容赦ください。

栄養成分とがん免疫に関する基礎研究論文4報

アミノ酸代謝産物グルタル酸の抗腫瘍作用 Nature Metabolism

アミノ酸代謝で産生されるグルタル酸が、T細胞の代謝制御を介してCD8+への分化を誘導して、腫瘍免疫を高めるという論文。

タイトルは、

Glutarate regulates T cell metabolism and anti-tumour immunity

動物試験ではグルタル酸塩投与での有効性も確認しています。

 

論文リンクはこちら↓

https://www.nature.com/articles/s42255-023-00855-2

アスパラギン酸摂取を控えることがガン免疫と関連? Nature Metabolism

アスパラギン摂取を制限することで、分化中のCD8T細胞の増殖力とエフェクター機能を高め、結果的にガン免疫を向上させることを明らかにした論文。

タイトルは

Asparagine restriction enhances CD8+ T cell metabolic fitness and antitumoral functionality through an NRF2-dependent stress response

一方で、CD8T活性化直後のアスパラギン制限は機能向上にはつながらないとのこと。

 

論文リンクはこちら↓

https://www.nature.com/articles/s42255-023-00856-1

トランス脂肪酸がむしろ抗腫瘍に寄与する? Nature

トランス脂肪酸がCD8T細胞のGPR43へ作用して短鎖脂肪酸由来の活性を抑え、抗腫瘍免疫を活性化させるという論文。

タイトルは

Trans-vaccenic acid reprograms CD8+ T cells and anti-tumour immunity

論文では動物とヒト由来細胞の結果がメインで、今後続報が出てくるか気になります。 栄養学で基本悪者とされるトランス脂肪酸でも、その生理活性は多様のようです。

 

論文リンクはこちら↓

https://www.nature.com/articles/s41586-023-06749-3

 

ビタミンDがガン免疫の有効性向上に寄与する? Science

ビタミンDがガン免疫の有効性向上に寄与していることを示した論文。

タイトルは

Vitamin D regulates microbiome-dependent cancer immunity

ヒトのおいてもビタミンDとガン免疫療法の予後に関連が見られ、この作用には腸内細菌叢の働きが重要であるとのこと。

 

論文リンクはこちら↓

https://www.science.org/doi/10.1126/science.adh7954

終わりに

栄養成分とガン免疫に関する基礎研究を4本紹介しましたが、実際にヒトでどうかはまだ不明な点が多いと思います。

特定の栄養成分でガンに対する免疫が大きく変わるわけではないと思いますので、その点ご注意ください。

それも踏まえて、今後も栄養成分とガン免疫との関連は紹介していきたいと思います。

 

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2024年5月11日:GPCR-リガンドスクリーニングに関するスケール特大論文3報

新しいリガンドスクリーニング技術は頻繁に論文に報告されていますが、最近はそのスケールがとてつもなく大きいだけでなく、その技術を利用した新発見も併せて論文に掲載されていることが多いです。

特にGPCRと代謝物の相互作用については、研究がどんどん出てきています。

 

今回は、GPCR-リガンドスクリーニングに関して、私が直近1年で紹介した論文3報を掲載します。

*ほかにも似た論文はたくさん出ていますが、ご容赦ください。

GPCR-リガンドスクリーニングに関するスケール特大論文3報

アルツハイマーにかかわるGPCR-腸内細菌代謝物ペアを特定 Cell Reports

腸内細菌代謝物335種とGPCR108種の結合パターンを機械学習を使って約109万ペア同定し、アルツハイマー予防にかかわるGPCRや代謝物を特定した論文です。

タイトルは、

Systematic characterization of multi-omics landscape between gut microbial metabolites and GPCRome in Alzheimer’s disease

https://www.cell.com/cell-reports/fulltext/S2211-1247(24)00456-X

 

マルチオミクス、GWAS、メンデルランダム化、Alphafold2、機械学習などなど、使えるものをフルセットで使っているすさまじい論文で、メカニズム解明の実験も膨大です。

すごく大規模な研究だと私も思いましたし、「これでCell Reports?」というコメントをたくさんもらいました。

GPCRにて活性化しているGタンパクを検出するバイオセンサー Cell

GPCRがリガンドと結合した際にどのGタンパクが活性化しているか?を、スクリーニング・確認できるバイオセンサー「ONE-GO」を開発・実用化したという論文。

タイトルは

Direct interrogation of context-dependent GPCR activity with a universal biosensor platform

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0092867424000655

 

GPCR全タイプに対応し、細胞の種類も問わないらしい。もちろん分子機構の研究にも使えるとのこと。

バイオセンサーキットの情報も公開されており、購入もできるようです(以下リンクから)。

https://www.addgene.org/kits/garcia-marcos-one-go-biosensors

すべてのGPCRと化合物の相互作用を、96穴プレートで一斉評価できる Cell

特定の化合物がどのGPCRと相互作用するか、ほぼ1枚の96穴プレート一斉評価できてしまう「PRESTO-Salsa」というスクリーニングツールを開発した論文。

タイトルは

Highly multiplexed bioactivity screening reveals human and microbiota metabolome-GPCRome interactions

https://www.cell.com/cell/abstract/S0092-8674(23)00543-3

 

論文では、ヒト関連代謝物1041種とGPCRの相互作用を評価し、これまで知られていなかった関連をたくさん見出しています。

それだけでなく、ヒト常在微生物435株由来代謝物とGPCRの相互作用も網羅的に調べ、Porphyromonas gingivalisという細菌のヒトCD97/ADGRE5への作用も明らかにしています。

終わりに

機械学習や様々なテクノロジーを駆使したスクリーニング技術はすごい勢いで発展しています。

普段これらの技術を使うことがない分、せめて論文などで考え方に触れておかないとすぐにおいていかれてしまいそうです。

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2024年5月10日:脂質の吸収代謝もまだまだ分からない!な論文4報

私たちは食事で脂質をたくさん摂取していますが、その吸収代謝については、まだまだ分からないことがたくさんあるようです。

今回は、直近1年で特に面白かった、脂質の吸収代謝に関する論文4報を紹介します。

※本ブログは、直近1年程度に出版された論文の中から、著者が独断と偏見で選択した論文を紹介しています。

脂質の吸収代謝もまだまだ分からない!な論文4報

トリグリセリドの新しい合成経路? Nature

半年近く前ですが、トリグリセリドの新しい合成経路・酵素(DIESL)が見つかったという論文です。

タイトルは、

Identification of an alternative triglyceride biosynthesis pathway

https://www.nature.com/articles/s41586-023-06497-4

 

DIESLは転写因子TMX1によって合成速度が制御されていること、マウスでDIESLを欠損させると出産後のトリグリセリド合成悪化で成長がかなり悪くなることも報告されています。

コレステロールの吸収後の輸送経路は実は不明だった! Science

食事由来コレステロールの小腸での吸収機構について、まだ分かってなかった点を明らかにした論文。

タイトルは

Aster-dependent nonvesicular transport facilitates dietary cholesterol uptake

https://www.science.org/doi/10.1126/science.adf0966

 

コレステロールを腸の細胞が取り込んだのちに、どのように体内の輸送系に入っていくかを明らかにしています。

腸細胞のミトコンドリアが食事脂質の吸収に関与 Nature

腸上皮細胞のミトコンドリアが食事由来脂質の吸収に関わることを明らかにした論文。

タイトルは

Mitochondrial dysfunction abrogates dietary lipid processing in enterocytes

https://www.nature.com/articles/s41586-023-06857-0

 

ミトコンドリアが機能不全になると、カイロミクロン形成ができなくなるそうです。

また、腸のミトコンドリアの機能不全が関わる疾患では、腹痛・下痢・便秘などの消化器症状も併発されやすいらしいことも、この文献で初めて知りました。

新しいコレステロール代謝ホルモンを発見! Cell

最後にこれ。個人的にも、これはとんでもなく凄い発見なんじゃないか?と思っています。

腸から分泌される新しいホルモン「コレシン」を発見し、肝臓でのコレステロール合成を抑制すること、腸でのコレステロール吸収に応答して血中コレステロールを調節することを、ヒトとマウスで明らかにした論文。

タイトルは

A gut-derived hormone regulates cholesterol metabolism

https://www.cell.com/cell/abstract/S0092-8674(24)00226-5

 

コレシン合成遺伝子もヒトで特定し、コレシンの作用機序も明らかにしています。

発見のインパクトがすごく大きいだけでなく、主な作用機序まで見せていて、さすがCellです。

 

終わりに

油脂・脂質の吸収代謝についてはすでに教科書にもたくさんの情報が載っていますが、

それでもまだまだ明らかになっていない点は多いようです。

基礎的な栄養学も、まだまだ調べることは多そうです。

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2024年5月9日:腸内細菌のアミノ酸代謝がすごい!な論文3報

腸内細菌叢ではユニークな代謝物がたくさん作られ、宿主の健康に大きく関わっています。

その中でも、腸内細菌のアミノ酸代謝に関する論文を最近多く見かけるので、いくつか紹介します。

※本ブログは、直近1年程度に出版された論文の中から、著者が独断と偏見で選択した論文を紹介しています。

腸内細菌のアミノ酸代謝が大事!な論文3報

新生児の腸内セロトニンがアレルギー予防に? Science Immunology

新生仔マウスの腸では神経伝達物質セロトニンが多く存在し、制御性T細胞増加や経口免疫寛容を促すこと、このセロトニンは腸内細菌が生成していることを明らかにした論文。

タイトルは

Gut bacteria–derived serotonin promotes immune tolerance in early life

https://www.science.org/doi/10.1126/sciimmunol.adj4775

 

仔の神経伝達物質合成が腸内細菌に制御されているのは面白いです。

腸内細菌に概日リズムにより、絶えずトリプトファン代謝が変動 Cell Reports

腸内細菌叢のトリプトファン代謝が概日リズムを刻んでいることを示した動物試験の論文。

タイトルは

The microbiota drives diurnal rhythms in tryptophan metabolism in the stressed gut

https://www.cell.com/cell-reports/fulltext/S2211-1247(24)00407-8#secsectitle0105

 

トリプトファン代謝酵素を持つ細菌の多くがリズムを刻むそうです。

また、動物に急性ストレスを与えると代謝リズムが乱れ、宿主のトリプトファン代謝にも影響するそうです。

BCAAとトリプトファンを代謝する腸内細菌が糖代謝を調節? Cell Host & Microbe

一部の腸内細菌が腸管内でアミノ酸代謝を活発に行っており、これにより宿主のアミノ酸代謝や耐糖能が調節されることを示した動物試験の論文です。

タイトルは

Microbiota metabolism of intestinal amino acids impacts host nutrient homeostasis and physiology

https://www.cell.com/cell-host-microbe/fulltext/S1931-3128(24)00121-5

 

BCAAとトリプトファンの代謝遺伝子を持つ細菌が、宿主のグルコース代謝に影響するとのこと。

終わりに

腸内細菌のアミノ酸代謝と宿主の健康は切っても切れない関係です。

腸内細菌叢の個人差にとどまらず、細菌の概日リズムやそれに伴う代謝動態の変化まで…

アミノ酸代謝だけでも奥が深いです…

 

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2024年5月8日:妊娠中の母親や胎児の劇的な変化を感じる論文3報

妊娠中の母親や胎児は、体の中で常に劇的な変化を起こしています。

今回はその様子が垣間見える論文を、3報紹介します。

※本ブログは、直近1年程度に出版された論文の中から、著者が独断と偏見で選択した論文を紹介しています。

妊娠中の母親や胎児の劇的な変化を感じる論文を3報紹介

母親の高血糖が胎児の代謝に影響? Cell

妊娠中の高血糖状態が胎児の代謝プロファイルを変えてしまうことを動物実験で示したCellの論文。

タイトルは、

Atlas of fetal metabolism during mid-to-late gestation and diabetic pregnancy

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S009286742301228X

 

胎児へのソルビトールの蓄積、胎児脳のアミノ酸代謝の変化を見つけ、さらに13Cを使って胎児の成長と代謝状態の変化も捉えています。

ResourceとはいえさすがCell本誌で、かなり読みごたえがあります。

妊娠中、母親の各組織の代謝は絶えず変化する Cell

妊娠中、母体各組織の代謝状態がどのように推移するかを、実験用サル由来組織のオミクス解析で詳細に調べた論文。

タイトルは

A multi-tissue metabolome atlas of primate pregnancy

https://www.cell.com/cell/abstract/S0092-8674(23)01329-6

 

妊娠への母体の適応に関連する代謝物の同定にも成功したそうです。

代謝物の妊娠における役割についても、ヒト細胞モデルやヒトサンプルを使って調査しています。

妊娠期の概日リズムが大事? Nature Metabolism

妊娠期の概日リズムの乱れが、仔の新生児疾患(壊死性腸炎や敗血症)の重症化リスクを高めてしまうことを、動物試験で示した論文。

タイトルは

Maternal circadian rhythm disruption affects neonatal inflammation via metabolic reprograming of myeloid cells

https://www.nature.com/articles/s42255-024-01021-y

 

リズムの乱れにより、新生児骨髄由来抑制性細胞(MDSCs)が機能障害を起こし、胎児の炎症惹起に繋がってしまうとのこと。

終わりに

妊娠中に母親や胎児ではかなり大きな変化があることが、これらの論文からもよく分かります。

神秘的な領域でもあるので、今後も最新の研究を追っていきたいところです。

 

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【体験談】研究者目線で、転職前後の会社を比べてみた。

こんにちは、とうやです。

2023年に研究職から別の会社の研究職へ転職し、もうすぐ1年になります。

前職に不満があったわけではなく諸事情が重なったことによる転職でしたが、

おかげさまで、現在の職場は忙しい中でもとても楽しく、いい転職ができたなと感じています。

 

私の転職の経緯や、研究職転職ノウハウについては、こちらの記事を見てみてください。

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また、私が使用したオススメ転職エージェントの情報についても、こちらに記載しておきます。

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さて、転職して約1年が経ち、いつも感じるのが

前の会社と今の会社、全然違うこと多すぎ!

転職体験談ブログを見ると、会社の社風の違いで戸惑った経験などがたくさん書かれていますね。

 

また、研究職という視点でも前職と現職を比べてみると、

研究テーマの決まり方、研究員の取り組み方、その他関連するルールなど、

研究開発周りでも社風の違いが色濃く出てきます。

研究開発においても各社さまざまな違いがあるのは想像されますが、

実際に転職して体験してみると、その違いはかなり大きいものだと実感させられます。

 

そこで今回は、

【体験談】研究者目線で、転職前後の会社を比べてみた。

というテーマで語っていきます。

【体験談】研究者目線で、転職前後の会社を比べてみた。

研究テーマの決まり方、予算の取り方

研究テーマの決まり方、前職と現職で結構大きな違いがあったので紹介します。

前職:研究所で小さく試してみて、芽が出たものをテーマ化させる

前職は研究所に対する会社全体の期待感が小さかったという背景もあり、

研究所で小さく試してみる ⇒ 芽が出たものを本テーマ化しつつ、事業化先を探す。

という流れがほとんどでした。

 

予算については、

研究部門の年間予算がすでに決まっており、その中ですべてをやりくりする。」

というスタイルでした。

そのため、すでに事業と強く結びついているテーマに予算が大きく割り振られ、新しい研究に大きな予算はつけられないことがほとんどでした。

 

新しいことを始める際に確かにお金はあまりありませんでしたが、

試しにやってみてから考えよう」というマインドで仕事に取り組みやすい仕組みでした。

 

現職:研究を始める前に決めることが多い。

現職は基本的に、

研究計画やその先の方向性まで具体的にしてからでないと、研究を始めさせない(承認しない)。

という制度になっています。

研究方法、費用、期間、担当者などだけでなく、

お客様のイメージ、商品イメージや単価と利益率、知財戦略、事業化した際のパートナー候補、推定ビジネス規模、

この辺りまでを「研究開始前」までにある程度整理しなくてはいけません。

 

そのため、研究を始めるまでの「調査」や「社内調整」に非常に労力を強いられます

当然研究開始までたどり着けないテーマがたくさん発生します。

 

一方で、承認されるテーマ数が少ないということもあり、

承認された研究テーマには一定の規模の予算が割り当てられます。

ここまで綿密な計画を求められるため、当然スモールスタートはできません。 

 

「試しにやってみてうまくいきそうなものを軌道に乗せる」というスタイルは現職では難しいですが、

一方で大きなことを成し遂げたい場合には、承認を受ければ予算をそれなりに取れるという点でメリットがあるかもしれません。

社員の研究開発への取り組み方

上記のような研究テーマ設定スキームの違いがあるため、

研究員の研究開発への取り組み方やそのマインドにも前職と現職では大きな違いがあります。

こちらも、比較して説明します。

前職

予算はあまりない状況ではあるものの、自分や研究員同士のアイディアに基づいて「まず試しに小さくやってみよう」という雰囲気がありました。

自分のアイディアをすぐに試せる環境というのは、研究員本来の持つ欲求を満たせるという点でも良い環境だなと思っていました。

 

一方で、新しいことに対して大きな予算が割り当てられる確率はほぼ皆無でした。そのため、

「自分の成果を社会へ出したい」というタイプの人は、何年もかけて他部署や社外(競争的資金)に掛け合い、予算と協力者の獲得に奔走するしていました。

実際ある社員は、「うちの会社は新しいことをさせてくれない!」とよく嘆いていました。

現職

まず、研究テーマ承認までに相当な労力を要するため、研究開始前の研究員のモチベーションコントロールが非常に難しいです。

研究が好きな人たちにとって、研究させてもらえないというのはストレス以外の何物でもありませんからね…

 

その後研究テーマが承認されると、今度は締め切りと結果に対する凄まじいプレッシャーとの戦いになります。

大きな仕事を成し遂げたいタイプの研究員であれば、この状況は想定内(むしろ望むところ?)と思います。

例えば私自身は、研究を通してそれなりに社会インパクトにつなげていきたいという考えのため、このような状況に必要以上のプレッシャーやストレスは感じていません。

 

一方で、自分のアイディアをすぐ試すことを大切に考えている人からすると、

テーマ承認後は「まず試してみて、うまくいけば進めて、うまくいかなかったら撤退する」というような小回りが利かなくなるため、ストレスフルに感じてしまうかもしれません。

また、締め切りと結果に対するプレッシャーは大きなストレスになるリスクがあります。

イチ会社の研究員の中にも、様々な考え方の人がいます。研究したいだけなのに大きすぎるプレッシャーを背負わされるのが果たして適切なのか、なかなか難しい問題だなと日々感じています。

求められる安全衛生レベルが全然違う

安全衛生に関するルールやそのレベルは、その会社の業務内容やたどってきた歴史に基づいているような気がします。

前職と現職では以下のような違いがあります。

前職:厳しい

・製造工場レベルの安全衛生レベルを、本社・研究所・営業所にも求める社風。

・研究所の服装(専用作業着・安全靴必須)や使用物品に関するルールが厳しく、しかも徹底されている。

・安全衛生に関する研修の数・頻度が多い(平均月1回くらいは何かしらあった)

・5S活動(ヨシヨシ活動?)に割く時間がものすごく多い(これはこれでしんどい💦)

 

現職:緩め

・少なくとも研究所・本社・営業所においては、工場レベルは求められていない。

・専用作業着を着る以外はルールがほとんどない(実験して大丈夫?みたいな服装の人もいる)。

・安全衛生に関する研修は年に数回程度。

・前職の目線で見ると、危険に見える行動をとる人も少なくない。

 

他部門の研究開発に対する理解度

前職は社員のほとんどが研究に興味がなく、研究員は会社の片隅に置かれるような社風でしたが、

現職は研究開発にそれなりの期待をかけてくるような社風です。

これはメリットデメリットに分けて記載します。

メリット

・いちいち背景から丁寧に説明する時間が減る。

・研究背景の共通理解があるため、議論がスムーズ。研究側も有益な情報も得られやすい。

・他部門から依頼される内容が具体的で、何をやればよいのか研究側も分かりやすい。

(ざっくりしすぎて何をやればいいのかわからない依頼、めっちゃ困る(笑))

デメリット

・急かされる。研究結果はまだか?としょっちゅう聞かれる、プレッシャーがすごい。

・期待されている分、仮説通りに結果が出なかったときの手のひら返しがすさまじい。

・頼られることが多くなり、自分のやりたいことができなくなる。

 

前職は社員のほとんどが研究に興味がなく、研究員発信の情報が会社になかなか届きませんでしたが、

他部門の監視があまりない分、自分の考えに基づいた研究開発に取り組めていました。

 

一方現職は、経営陣はじめ多くの部署が研究開発の動向を注視するような社風です。

コミュニケーションがとりやすいというメリットはあるものの、プレッシャーが結構えげつないなとも感じています。

終わりに

食品会社から食品会社へ転職して1年間で、研究者目線で感じた2社の違いは主に以下の通りです。

・研究テーマの決まり方、予算の取り方

・社員の研究開発への取り組み方

・求められる安全衛生レベルが全然違う

・他部門の研究開発に対する理解度

 

いずれも社風を反映したもので一概にどちらがいいとかは言えませんが、

少なくとも私は、研究者として現在の職場に不満は抱いていません。

また新たに気づいたことがあれば、この記事に随時追加していきます。

 

お勧め転職エージェント

今回の転職活動では、複数の転職エージェントに登録しましたが、

主にJACリクルートメントを使用しました。

 

今回の記事を読んで少しでも転職活動に興味がわいた方は、

ぜひ一度覗いてみてください。

 

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研究職の年収ってどのくらい?研究職の皆様に聞きました。

研究職の給料は高いんですか?1000万円超えますか?

という質問を、就活生のOB訪問などで受けることがあります。正直この質問に関しては、

企業や業界によって大きく違う

と回答するしかないのですが、自分の就職先が年収が高いか低いかは死活問題ですし、この質問をしたくなる就活生の気持ちもよくわかります。

 

一般的に、企業の研究職は大企業に所属している人数が多いこともあり、研究職全体の年収の傾向は決して低くはないという話も聞いたことがあります。

 

一方で、実際にはどのような分布なのか、1000万円超えはどのくらいいるのか、福利厚生含めて満足している人は多いのかなど、定量的なデータほとんど見当たらず、こちらの記事くらいしか見たことがありませんでした。

 

そこで、本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して企業研究職の皆様にアンケートを取り、

企業研究職は年収・福利厚生」について調査しました。

以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。

ぜひフォローをお願いします!

今回は、

研究職の年収はどのくらい?福利厚生にも満足してる?」という内容で、ツイッターアンケートの結果をまとめました。

そしてその後、研究職が年収を上げる実質唯一の方法について、著者の経験をもとに記載しました。

研究職の年収:1000万超えはどのくらい?年収上げる方法は?

研究職の年収はどのくらい?

早速、ツイッターを使用して研究職の皆様にアンケートを取りました。

現在の年収で最も近いものを選んでください。

という質問を行い、

300万円未満300-600万円600-1000万円1000万円以上、の4択で聞き取りました。

結果はこちら↓

回答者の年齢、業種業界などの前提が揃っていないという背景はありますが、

・300-1000万円がマジョリティで、約80%を占める。

・1000万円超えは数%

ということが今回の結果から見えてきました。

 

結果を見る限りですが、企業の研究職は世間一般から比べたときに、給料が安すぎるということはなさそうに見えますね。

ボーナスの割合は?

一般的な会社員の場合、年収は月給とボーナスの2つに分かれます。

そして、ボーナスの割合は会社ごとに結構異なるともいわれています。

月給の割合が高くボーナスの割合が高くない会社、月給は安いがボーナスの割合が非常に高い会社、どちらのパターンもよくあるようです。

 

では、実際に年収の中に占めるボーナスの割合はどのくらいなのでしょうか。

企業研究職を対象に

現在ボーナスが年収の何割程度を占めているか」というアンケートを行いました。

結果はこちら↓

少し選択肢に偏りがあったと反省はしておりますが、

結果を見る限り、年収の2-4割程度をボーナスが占めている人が多いことが分かりました。

 

一般的に、ボーナスが支給される会社では年2回に分けて支給されるため、半年に1回年収の1割がドカンと支払われることになります。

 

私自身もボーナスを年2回受け取っておりますが、ボーナスって結構麻薬的な要素があるんですよね…

普段手取りがあまり多くなく収入に不満を感じていても、半年に1回大きな金額をもらうとその不満がマヒしてしまうんです…

 

ボーナスという制度は、会社員の不満を鎮める制度として優秀なのかもしれません(笑)

福利厚生は充実していると思う?

年収・ボーナスに関する聞き取りを行いましたが、次に企業の福利厚生について聞き取りました。

特に大企業になると、年収とは別にとても素晴らしい福利厚生の制度を有していることが多いです。

 

特に借り上げ社宅住宅手当の制度は、いわゆる「見えない年収」として家庭に大きなメリットをもたらします。

巨大製薬企業に所属する知人は23区内で一人暮らしをしていますが、借り上げ社宅で家賃を数千円しか払っていないそうです。

この話を聞くだけでも、住宅関連の福利厚生のパワーはすごいです。

 

住宅に関する福利厚生のパワーは確かにすごいですが、それ以外にも、家族手当、子育て支援金、リフレッシュ旅行支援など、各社個性的な制度が設定されていたりします。

これらの福利厚生制度を社員が上手く使えているかどうかも、社員の満足度に大きな影響を与えているはずです。

 

では、実際に研究職の皆様の会社も福利厚生は充実しているのでしょうか?

細かいことを聞くことがアンケートでは難しいので、

今回は「福利厚生に満足しているか?」という点に絞って、企業研究職を対象にアンケートを行いました。

結果はこちら↓

アンケートの結果、約60%の人が福利厚生の充実さを感じていることが分かりました。

具体的にどんな項目に満足しているかは聞き取れていませんが、会社の福利厚生に助けられている研究職の皆様も多いようですね。

 

また、研究職という職種は、全体的な傾向として大企業の方が人数が多いです。

そのため、今回答えていただいた人たちも大企業の人が多く、それに伴い手厚い福利厚生を享受てきている人が多いのかもしれません。

年収には満足している?

研究職の年収、ボーナス、福利厚生などについてみてきましたが、最後に、これらすべてを含めたご自身の待遇について、

現在の年収に満足しているか?

というアンケートを行いました。

結果はこちら↓

今回の結果では、あまり満足していない人が約70%いることが見えてきました。

年収は高いに越したことはない。確かにその通りです。

 

研究職が年収を上げる方法って?

研究職の多くの皆様は会社員であると想定されますが、会社員がすぐに年収を上げる方法は、基本的に転職しかありません。

 

同じ会社に所属していても、毎年の昇給は雀の涙でしょうし、昇格はポストが少なく狭き門。

このような状況ですぐに年収を上げることは難しいでしょう。

 

そのため、会社員研究職が年収を上げたいと思っている方は、転職活動をぜひ検討してみてください。

 

本ブログの著者は、2023年に研究職の転職に成功し、年収を100万円以上アップさせることに成功しました。

https://researcherinacompany.com/recruit-15

私の転職体験談についてもたくさん記事をまとめていますので、私の転職体験談をぜひ読んでみてください。

まとめ

・企業研究職の年収は、300~1000万円あたりが中心。

・ボーナスの割合が2~4割程度を占めている人が多い。

・福利厚生が充実していると感じている人が約60%

・年収に満足しているのは約30%しかいない。

・企業研究職が年収を上げる方法は、転職しかない。

 

企業研究職の年収は決して低い水準ではなさそうに見るものの、1000万円超えは数%程度しかいないようです。

 

年収に満足している人の割合も高くないことを考えると、企業の研究職もタイミングを見て転職を行っていくことでしか、年収を上げていくことは難しいのかもしれません。

お勧め転職エージェント

今回の転職活動では、複数の転職エージェントに登録しましたが、

主にJACリクルートメントを使用しました。

 

今回の記事を読んで少しでも転職活動に興味がわいた方は、ぜひ一度覗いてみてください。

 

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企業研究職はみんな論文・学会発表・特許をもっている?

研究職の業績と言えば?

と聞かれたときに、皆様何を思いつきますか?

おそらく多くの人が、特許や論文を思い浮かべるのではないでしょうか?

 

著者もそれについては同意で、

特許・論文・そして学会発表などは、企業研究職にとって業績として認知されています。

これらの成果物が多い人の方が、結果を出してきた研究者と認識されやすいでしょう。

 

研究者の業績であり特許・論文・学会発表ですが、

実際現役の研究職の皆様はどのくらいの人が経験があるのでしょうか。

特に、会社の研究成果での経験についてはどうなのでしょうか?

 

実際何割程度の人が経験しているかについて、

これまで定量的なデータをあまり見かけたことがありませんでした。

 

そこで、本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して

企業研究職の皆様にアンケートを取り、

企業研究職は論文・学会発表・特許などの業績を積めるのか?」について調査しました。

以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。

ぜひフォローをお願いします!

今回は、

企業研究職の業績アンケート:論文は?学会発表は?特許は?

という内容で、ツイッターアンケートの結果をまとめました。

 

そして、結果をもとに特許と論文・学会発表で傾向が異なる理由や、

逆境がある中でも論文などの対外発表を行った方が良いと著者が考える理由

についても述べました。

企業研究職の業績:論文・学会発表・特許はキャリア形成でめっちゃ大切!

今回のアンケートでは、

会社の研究成果で積んだ業績」に絞って聞き取りました。

学生時代の成果などは対象としていませんので、

その点を踏まえて結果をご覧ください。

会社の成果で論文書いてる?

まずは、論文について聞いてみました。

会社の研究成果で論文を書いたことはありますか?

という質問を、企業研究職を対象にツイッターでアンケートを取りました。

結果はこちら↓

書いたことがある人は約30%、

共著なら経験がある人と合わせても50%を下回りました。

この結果を見る限り、

企業研究職の約半数は会社の研究成果で論文を書いたことがない

ということになりそうです。

 

学会発表の経験はある?

論文が約半数なら、もう少しハードルが低い学会発表ならどうでしょう?

先ほどと同じように、ツイッターアンケートで

会社の研究内容での学会発表の経験はありますか?

という質問を行いました。

結果はこちら↓

約半数が「0回」と回答しており、

企業研究職の約50%の人が、会社の成果での学会発表も経験がない

ということが分かってきました。

 

一方で、経験者の中には5回以上されている方もいるなど、

学会発表経験者と未経験者の間にかなりの差があることも見えてきました。

 

特許出願経験は?

論文、学会発表について聞き取ってきましたので、

最後に「特許」に関するアンケートを取りました。

 

企業での研究では、特許の優先順位が非常に高いです。

発明に基づく知的財産の確保を先に行った後に、

論文・学会などの対外発表を行っていきます。

 

そのため、何か成果が出た際にまず行う作業が特許に関するものであり、

論文・学会などと比べてかかわった経験がある研究職の人も多いのでは?と想像されます。

 

そこで、

自身が発明した特許を出願したことがあるか?

について、ツイッターアンケートを行いました。

結果はこちら↓

約30%の人が0件と回答し、

論文・学会と比べて未経験者が少ないことが分かりました。

 

とはいえ、30%近くの人が特許についても経験がないことから、

企業であっても研究職全員が特許出願できるわけではない

という厳しい現実が垣間見えてきますね。

 

一方で、5件以上発明・出願した経験がある人も20%以上おり、

一定のキャリアを積むことで件数が増えていくことも想像されますね。

 

なぜ論文・学会発表が少ない?(考察)

ここは著者の考察ですが、

論文・学会発表はお金にならない上に、リスクしかない

と考える会社・部門・人が一定数いることは間違いなく、

この考え方のもとでは論文や対外発表は出しにくくなると思われます。

ここでいうリスクとは、

特許に支障をきたし、権利化できないリスク」を指します。

 

先ほども述べた通り、企業の研究では論文や発表よりも特許の優先順位がかなり高いです。

また、優先順位がかなり高いだけでなく、

特許の邪魔になることは極力させない

という考え方を強く持っている会社も少なくありません。

 

ではなぜ論文や学会発表が特許の邪魔になるかというと、

情報公開に伴い、特許の新規性を自ら喪失させてしまうリスクが生じるからです。

 

特許はいわゆる「発明」であり、

発明者以前に誰もなしえなかった発明に対して権利を付与する制度です。

この時、「以前誰も発明していない」という部分については、

発明者本人が自身で公開している情報も対象となり、論文・学会発表も当然含まれます。

 

例えば、

「2023年8月1日に発明Aを特許出願した」とした場合、

8月1日以前にもし発明Aに関する論文が公開されていた場合、権利化は不可能となります。

 

このような形が想定されるため、

企業では特許を出す前に論文・学会発表は原則行わず、

発明に該当するものがないか厳しく確認を受けます。

 

「特許出願後は論文や学会発表は自由なのか?」

これについては、原則その通りなのですが、

その運用は企業ごとに考え方がだいぶ違うようです。

 

特許は出願直後1年半は内容が公開されるはありません。

また、出願直後1年であれば出願内容に修正を加えることができます。

そのため、

出願後1年間は権利化できる内容を増やせるのだから、その間も不必要な情報公開はダメ!

と考える会社も結構多くあり、

このような会社では出願後1年程度の対外発表は厳しいでしょう。

 

1年経ってしまうと発表内容の鮮度も落ちてしまいますし、

場合によってはよりレベルの高い論文・発表が外部から出てくる可能性も十分にあります。

 

このような状況になってくると、

企業から論文・学会発表などで情報公開するメリットが薄れ、

発表したくてもできないということになってきてしまいます。

 

実名で業績を残せるのが、研究職の特徴・長所

ここで、研究者個人としての業績という点で、

特許・論文・学会発表などを見つめてみます。

 

この3つにいずれも共通することとして

実名付きかつ客観的に評価される業績である

という点が挙げられます。

 

通常、会社員などをしていると、

「社内でのあなたの業績」を社外から客観的に評価してくれる人はほとんどいません

というか不可能です。

 

例えば、

前年比売り上げ50%アップを達成しました」という営業職の業績について、

その業績がどのようにすごいものなのか、

外部の人には実態が非常につかみにくくないですか?

どのくらいをその人一人で行ったのか、前任のおかげではないのか?

どの時期の業績なのか?開発品が珠玉だったのではないか?など

本人や関係者に聞いてみないとわからないことが結構たくさんあります。

 

一方で、特許・論文(学会発表は少し弱いですが)については、

上記の不透明さがありません。

出版日が明記されているし、実名が記載されているし、

何をしたかは本文を読めば理解できるし、その人の得意分野の背景も理解できます。

 

実際社会人になると、特許・論文ほど客観性が高く、かつ実名が入っている業績

正直あまり多くありません。

そしてこれは裏を返すと、

特許・論文などは、転職活動など外部へ自分をアピールする際に強い武器になる

ということになります。

 

企業研究職で働いている限り、

特許出願に関する仕事は近いうちにやってくると思います。

その際、特許出願後に論文投稿や学会発表したいということを

関係者に事前に周知しておくとよいでしょう。

 

特許だけでなく論文や学会発表にもつなげることで、

会社の業績をうまく自分のキャリアづくりにも役立てていくとよいと思います。

 

まとめ

・企業研究職で、会社の研究内容で論文・学会発表を経験した人は約50%。

・特許出願経験がある企業研究職は約70%

・企業が特許を優先する意向が強いと、論文や学会発表はやりづらい。

・機会を見つけて論文や学会発表はしておいた方が良い、実名付きの個人の業績になる。

 

企業では特許の優先順位が高く、その優先順位に沿った仕事が企業研究職には求められます。

一方、個人としての業績に目を向けたとき、

特許ももちろん大きな業績ではありますが、

併せて論文を書くことも研究者個人としてとても大きな仕事となります。

 

知財部門などからは結構抵抗にあう可能性がありますが、

うまく落としどころを見つけながら、

論文・学会発表などのご自身の実名入りの業績をどんどん増やして、

研究者としてステップアップしていくことをお勧めします。

 

企業研究職は会社のために働いているものの、

同時に個人の業績に基づいた評価も下されやすい、個人事業主的な側面もあります。

企業でのご自身の研究成果をうまく自身のキャリアアップに役立てられるよう、

特許・論文・学会発表などの客観性の高い業績をどんどん積んでいきましょう!

 

研究職も転職できる

著者は昨年、研究職→研究職の転職を実現しました。

 

今回の記事を読んで、環境を変えることを検討してもよいなと感じた方は、

私の転職体験談と、以下の記事をぜひ読んでみてください。

https://researcherinacompany.com/recruit-15

 




理系大学院生の進路はどこ?研究職の皆様に聞きました。

もうかなり昔になりますが、私の大学時代の教授は、

博士は、アカデミアか民間の研究開発部門か留学の実質三択

と言っていました。

少なくともその時の私は「確かにそうかも」と納得したのを覚えており、

当時はそのような考えが一般的だったのかもしれません。

 

しかし、現在はその時代と比べると、理系学生の就職の選択肢は、昔よりもどんどん多くなっています。

修士や博士を卒業した学生が研究開発以外の仕事に就くことも増えつつあり、理系学生が様々な領域で活躍できる社会になってきています。

 

このように、理系学生の進路選択の幅や考え方が今昔で変わってきている可能性がありますが、

その傾向をデータとしてみたことはなく、一度集めてみたいな~と個人的に考えました。

 

そこで

本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して、企業研究職の皆様や現役学生の皆様にアンケートを取り、

理系の進路選択」について調査しました。

以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。

ぜひフォローをお願いします!

今回は、

理系大学院生の進路はどこ?研究職の皆様に聞きました。

というテーマで、

アンケートの結果を紹介していきます。

理系大学院生の進路はどこ?研究職の皆様に聞きました。

今回のツイッターアンケートでは、理系学生と理系卒業生を対象にこれから紹介する二択質問に回答してもらい、

回答の傾向が学生と卒業生で異なるかを確認しました。

皆様もその視点で結果を見てください。

 

*カイ二乗検定などの検定をすることも可能ですが、

回答集団の定義ができていないという背景もあるので、

今回は検定などは実施していません。

博士進学を検討したか?

現状、修士課程を修了して就職する学生が多いですが、その過程で博士課程への進学を検討した人もいると思います。

そこで「学生時代に博士課程への進学を検討しましたか?

というアンケートを現役学生と卒業生の両方に行い、傾向の違いを調べてみました。

結果はこちら↓

この結果を見ると、現役学生も卒業生も傾向は大きく変わらず、

博士進学を検討した人の方が、検討しなかった人より若干多い

ということが分かりました。

 

修士課程へ進むと研究の中でも自分でできることが増え、少しずつ研究が楽しくなってくる人も増えてきます。

研究に魅了を感じ始めるこの頃に、「博士へ進学してもっと研究に励みたい」

と考える学生が増えてくるのも不思議ではないと私は思います。

 

今回の結果、博士進学を検討した人の割合が私の事前の予想より多く、個人的に少し驚きました。

アカデミアで働くことを検討したか?

先ほどは、博士進学について聞き取りましたが、

今度はその先の「アカデミアで働くことを検討したか」についてアンケートを取りました。

結果はこちら↓

先ほどの博士進学のアンケート結果とは異なり、

現役学生も卒業生もともにアカデミアへの就職を検討した人の割合の方が低く

その割合は学生と卒業生で大きな違いは見られませんでした。

 

アカデミア勤務を検討した人の割合は博士進学を検討した人の割合よりも低く

アカデミア勤務には高いハードルがあるということが読み取れます。

 

一方でこの結果からは、

博士課程修了後に半数以上が民間企業などの外部機関へ就職していることも読み取れます。

博士学生を受け入れる企業は間違いなく以前よりは増えており、博士学生にも選択肢が増えているのが現状です。

 

私個人の意見として、博士出身者もたくさん民間企業に来てほしいと思っているので、

アカデミアにこだわらず民間にもぜひ目を向けてほしいと思います。

海外勤務・留学を検討したことがある?

博士進学、アカデミア勤務について聞き取りましたが、これは日本に限らず海外を舞台にすることも可能です。

いわゆる「留学」「海外勤務」という選択肢を検討していた人も、結構いらっしゃるのではと思っています。

 

最近は、以前と比べて留学に関する情報やサポートも増えており、実際に留学する人も増えていると聞いたことがあります。

このように海外へ行くことのハードルが下がっている現状を踏まえると、留学や海外勤務をしたいと思う人の割合は今と昔で違うのでは?とも考えられます。

 

そこで、

これまでに研究者として海外で働く、もしくは留学を検討したことはあるか?

という質問を学生と卒業生の両方に行いました。

結果はこちら↓

この設問では、学生と卒業生で若干傾向が異なり、

現役学生の方が検討している割合がやや高いことが分かりました。

 

先ほども述べた通り、以前と比べて留学や海外勤務に関する情報へアクセスしやすくなり、

それに伴ってハードルが下がっていることが、留学等を検討する人が増えている理由の一つかもしれません。

研究開発がやりたい?続けたい?

理系卒学生が希望する職種としては、研究開発系が一番に思い浮かぶようです。

また、実際に会社に入って研究開発職などで数年働いてみると、

研究開発以外の仕事、自分もやってみたいな」とか

研究開発に自分は向いてなさそう、ほかの職種に行きたい

と思う人も結構出てきます。

 

まだ就職していない学生と、現役の研究開発職

どちらにおいても研究開発をやりたい人(続けたい人)は多数派なのでしょうか。

そこで「今後も研究開発の仕事をしていきたいですか。

という質問に、学生と卒業生に答えてもらいました。

結果はこちら↓

「研究開発をやりたい、続けたい」と思っている人が学生も卒業生も多数派であることが分かりました。

 

一方で、卒業生では違う仕事をやりたいと思っている人も一定数おり

研究開発一本ではなく、いろんな仕事をしてみたい人がいることも、この結果から想像されますね。

同じ職種を極めたい? or いろんな職種を経験したい?

理系就活生の多くが研究開発を第一希望をしている状況は今も昔も同じようです。

研究開発職は専門性を要求されることが多く、一度着任すると一つのことにある程度集中して取り組むことになります。いわゆる「極める」ということですね。

 

一方で、以前と比べて仕事の多様性は拡大しており、理系学生も従来のメーカー研究開発職だけでなく、さまざまな職種に応募できるようになってきています。

 

このように様々な職種に就ける可能性がある環境において、理系学生や卒業生の中に、いろんな仕事を経験してみたいと考えている人はどのくらいいるのでしょうか。

そこで「就職後は様々な職種を経験したいか、それとも一つを極めたいか

という質問に、答えてもらいました。

結果はこちら↓

学生・卒業生ともに、とても拮抗した結果となりました。

一つを極めたい人といろんな職種をやりたい人が、学生も卒業生もほぼ半分ずつくらいとなりました。

 

まとめ

博士進学、アカデミア勤務を検討した人の割合は、今も昔も変わらない。

・現役研究開発職には、違う職種へ移りたいと思う人も一定数いる。

・海外勤務・留学を検討しているのは現役学生の方が多い。

 

博士進学、アカデミア勤務などを考えている人の割合は今も昔も変わらないようです。

一方で、卒業生の中には研究開発以外の職種へ移りたい人が一定数いること、現役学生の方が海外を検討している人の割合が多いこと、などが分かってきました。

 

進路選択一つとっても、今と昔で変わったことと変わっていないことがあり、違う傾向が見えてくるのはとても興味深かったです。

 

今回の結果が皆様の進路選択の参考になるかは分かりませんが、民間、アカデミア、海外、どこへ行くことに決めたとしても、得られるものは絶対にあるはずです。

 

理系向けの情報が揃っている情報源をうまく使いながら、ご自身の進路選択をいろいろ考えたり振り返ったりしてみたください。

 

理系就活をする際は、理系向け情報が集まるサイトを使おう!

この記事を読んでいる中に理系就活を準備している人がいましたら、とてもうれしいです。

ぜひ皆様には納得できる就職活動を過ごしてほしいですし、記事を書くことで少しでもその応援ができればと思います。

 

理系向けの就活情報をうまく使い、自分らしく就職活動を進めてみてください。

一つアドバイスとして、

理系就活では、理系向けの情報を常に仕入れておくことはとても大切です

理系学生の就職活動には、

大学院生&理系学生に特化した就活サイト

アカリクが役立ちます。

最近は、「アカリクイベント」というオンライン就活イベントも行われているそうです。

以下のリンクから、一度覗いてみて下さい。

アカリクイベントは、こちら




最近の理系の就活は昔よりつらい?研究職の皆様に聞きました。

就職活動は数十年前からの毎年のイベントであり、

多くの学生が毎年その戦いに挑んでいます。

 

理系学生に関しても同様で、

毎年多くの学生が就活に挑み、笑いあり涙ありの時期を過ごしています。

 

そんな就活ですが、年ごとの傾向・流行・ルール変更などが重なり、

学生側の就活の進め方も年々少しずつ変わってきています。

 

理系学生の就活スタイルも毎年少しずつ変わってきており、

現役学生と卒業生(以前の就活生)では、就活の進め方が全然違うようです。

 

応募数って今と昔で違う?

研究開発職って今も昔も人気?

インターンシップって最近は主流だけど昔は?

この辺りを調べてみることで理系の就活状況の移り変わりが分かり、

もしかして、就活は昔より最近の方が大変?」といったことも分かってくるかもしれません。

 

そこで

本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して、

企業研究職の皆様や現役学生の皆様にアンケートを取り、

理系就活の進め方」について調査しました。

以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。

ぜひフォローをお願いします!

今回は、

理系就活の今昔:最近の理系の就活は昔よりきつい?研究職の皆様に聞きました。

というテーマで、

アンケートの結果を紹介していきます。

最近の理系の就活は昔よりきつい?研究職の皆様に聞きました。

今回のツイッターアンケートでは、

理系学生と理系卒業生を対象

これから紹介する二択質問に回答してもらい、

回答の傾向が学生と卒業生で異なるかを確認しました。

皆様もその視点で結果を見てください。

 

*カイ二乗検定などの検定をすることも可能ですが、

回答集団の定義ができていないという背景もあるので、

今回は検定などは実施していません。

 

何社に応募した?

まずは、就活時に何社に応募したかについて聞き取りました。

今回二択質問にして学生と卒業生の傾向の違いを見たいので、

10社以下」と「10社より多い

の二択に回答してもらいました。

現在の学生と卒業生で、応募する会社の数は違うのでしょうか?

結果はこちら↓

この結果を比に直してみると

学生:16.5/28.6 = 0.58

卒業生:18.7/36.3 = 0.52

となり、両者であまり変わらないという結果になりました。

 

10社を基準に比較した結果という条件付きになりますが、

応募する会社の数については今も昔もあまり変わらないようです。

応募する業界は一つに絞る?複数?

就職活動する際、自分の第一志望の業界しか応募しないという人もいらっしゃると思います。

応募する業界の数を減らすことで、

就活の対策も練りやすくなりますし、

何より行きたい業界へ行ける確率が高くなります。

 

一方で、業界に強いこだわりがなく、

いろんな業界へ応募する学生も多いと思います。

 

応募する業界数を広げるか絞るか、

この傾向が今と昔で変わっているかについてアンケートを取りました。

結果はこちら↓

以上の結果を比に直してみると

学生:12.7/29.6 = 0.43

卒業済み:21.1/36.6 = 0.58

となり、昔の方が業界を絞って応募する学生が多かった可能性が見えてきました。

 

理系就活の情報サイトなどを見ていると

新卒採用で応募できる業界が以前と比べて多くなっているように感じます。

最近の就活生の方が選択肢が多く、いろんな業界に目を向けているのかもしれません。

研究開発系の職種が第一志望?

理系卒、特に修士以上の学生の就活では、

(少なくとも私の時代には)

研究・開発系の職種への応募が王道でした。

 

先ほど、学生が応募できる職種が今の方が多くなっている傾向がある気がすると述べましたが、

現在でも研究・開発系を志望する学生は多いのでしょうか。

就職活動での第一志望は研究開発に関する職種ですか?

というアンケートを、学生と卒業生にとりました。

結果はこちら↓

このような結果となり、研究開発職を目指している(目指していた)人が

現役学生でも卒業生でも多数派であったことが分かりました。

あまり意味はないかもしれませんが、比にした結果も示しておきます。

学生:4.1/39.2 = 0.10

卒業生:8.1/48.6 = 0.17

理系学生の就職希望先として、

企業の研究開発職は依然として優先度の高い選択肢のようです。

インターシップへ参加した?

最後に、インターシップ参加経験について聞き取りました。

就職活動前・活動中にインターンシップへ参加することは、

10年近く前から少しずつ広まり、

現在は多くの理系学生も参加していると聞いています。

 

そのため、インターンシップへの参加経験については、

今と昔で差がかなりありそうです。

就職活動でインターンシップへ参加しましたか?

という質問を、現役学生と卒業生の両方に取りました。

結果はこちら↓

予想通り、現役学生と卒業生で傾向が異なりました。

結果を比に直すまでもなさそうですね。

インターンシップが就活の中で占める割合が増え、

学生側の負担が以前より増えているのが想像されます。

まとめ

・応募する会社の数、業界の数は、現役研究職も学生も大きな違いはない。

・現役研究職も学生も、研究開発職が第一志望の人が多い。

・インターンシップへの参加は、現役学生で多い傾向。

・インターンシップへの参加が増え、学生の負担は現在の方が高そう。

 

就活は時代とともにルールや戦い方がどんどん変わっているようです。

現在の理系学生の皆様は、直近数年の先輩方の取り組み方を参考に、

ご自身の就活の進め方を考えていくことになると思います。

 

一方で、目に見えるものも見えないものも含めて、、

就活のルールや常識は毎年少しずつ間違いなく変わっています。

 

就活を進める際には、正しい情報源から常に情報を集めることが大切です。

特に理系の皆様は理系向けの情報が集まる情報源をうまく利用し、

ご自身の就活の進め方をデザインし、自分らしく進めてもらえればと思います。

 

理系就活は、理系向け情報が集まるサイトを使おう!

理系就活の進め方を決めるうえで、

理系向けの情報を常に仕入れておくことはとても大切です

 

理系学生の就職活動には、

大学院生&理系学生に特化した就活サイト

アカリクが役立ちます。

最近は、「アカリクイベント」というオンライン就活イベント

以下のリンクから、一度覗いてみて下さい。

アカリクイベントは、こちら




あなたは研究職に向いてない?学生のみなさん、大丈夫です!

就活では研究職を目指しているけど、私は向いているのかな?

現在研究職だけど、自分は研究に向いているのか不安。

この記事を読んでいる皆様は、

一度はこんなことを考えたことはないでしょうか?

私も一時期とても悩んでいました。

 

理系の修士課程や博士課程に進んだ学生が就職先を考えるとき、

メーカーや研究機関などの研究職も候補になる思います。

 

しかし、企業の研究は大学のものとは全く違うという話も耳にするでしょう。

そのとき、「自分は企業の研究職に向いているのか?」と疑問が出てくるかもしれません。

 

今回の記事は、そのような学生の皆様に少しでも役に立てばと思います。

私の意見としては、

企業の研究職に向いているかどうかは、気にしなくても大丈夫

と考えています。

以下、その理由について私の考えを書いていきます。

 

あなたは研究職に向いてない?大丈夫、活躍できる場所は必ずある!

研究職の中にも、いろいろな仕事がある。

特に学生の方にとって、企業の研究職は何をするところなのか正直よくわからないと思います。

 

学生自身がやっているような研究活動(実験、論文を読む書く、発表する、など)を会社でも同じようにやっているのかと想像されるでしょう。

 

ところが実際は、研究職といっても実際の業務は多種多様です。

 

以下、少し具体例を示してみますので、

研究職にもいろんな業務があるということを何となく知ってみてください。

 

実験室で細胞や遺伝子を扱う、生物系の実験がメインの仕事

大学で基礎実験をしていた方はイメージしやすいと思います。

実際、この業務を担当する方は大学時代から基礎研究が大好きな方が多いです。

特許出願、論文作成、学会参加なども頻繁にしています。

 

製品の製造方法を検討し、工場への転用を目指す仕事

食品製造関連の研究として、

製造方法をラボスケールで検討して工場へ落とし込むというものがあります。

 

製造方法を工場でも使えるものに仕上げていくためには、

工場設備を勉強し、現場の人やその関係者とのコミュニケーションを大切にする必要があります。

 

自社製品についてお客様の技術サポートをする仕事

自社製品の技術的な部分については、

販売担当者などではカバーできないことがあります。

 

研究員の中には、研究部門で技術的な知見を習得しつつ、

営業などに同行してお客様の技術サポートを担当する人もいます。

コミュニケーション能力に加えて、技術と営業の両方の目線を持っています。

 

製品に使う原材料の質を分析し、製品設計に反映させる仕事

すでに製法が確立した製品が安定して製造できるように、

原材料の質を見ながら製品設計をコントロールしている部署です。

 

物性評価や品質評価を経験した研究員が担当していることが多いです。

誤った判断をすると不良品発生の原因となる可能性があり、

そのあたりの繊細さがある人が担当する印象です。

 

特許などの知財案件を管理する仕事

知的財産については、技術的なバックグラウンドを持った研究者を知財部門に異動させ、

知財担当者として成長させているケースをよく見ます。

 

管理職になれば、メンバーや部署の管理が仕事になる。

出世して管理職になると、

実験などの実務業務に携わる時間は少なくなります。

その代わり、

部署のメンバーの仕事や勤務状況を管理する

部署やプロジェクトの方向性を決める

役員クラスに直接提言するなど、

組織を動かす仕事が中心となります。

 

担当してきた実務の知識だけでなく、

周りのメンバーの仕事、会社全体や他部署の状況など、あらゆることに目を向ける必要が出てきます。

仕事によって求められる能力が全然違う。

上記のように、研究職と一言で言っても担当する業務は多様であり、

業務によって求められる能力が全然違います。

 

基礎研究寄りの業務であれば、

学生時代に身に着けた研究スキルをベースに、

知識や技術をアップグレードしつつ会社に適用できる形に進化させる必要があります。

研究が好きで物事を深めていく力は必須です。

 

工業化に関連する仕事をする場合、

ラボスケールの研究技術に加えて工場プラントの知識が必要となってきます。

また、(私はあまり詳しくありませんが、)

ラボ試作と工場製造では現場社員の目線が全く違うらしく、

両方の専門性を理解したうえでそのギャップを埋めるコミュニケーションがかなり大切とのことです。

 

文章にしてみると、仕事によって求められる能力が全然違うことが分かります。

しかし、これらの技術を入社前から持っている人はほとんどおらず、

一般的には入社後の実務経験を通して身に着けていきます。

そのため、入社前の学生がこの点を心配する必要はありません。

 

研究職にもいろいろあることがわかり、

「自分が研究職に就く適性があるか」がより分からなくなってしまうかもしれません。

しかし私は、修士課程などで自立して研究を進めた経験があれば充分であると考えています。

 

理系学生の基本素養があれば十分。

前提として、研究職へ配属される人の多くは

理系学部の修士課程(および博士課程)修了者が多いです。

研究職に就きたいのであれば、修士以上を修了している方がよいでしょう。

 

私見ですが、企業の研究職は以下の素質があれば、

ある程度どのような業務にも対応できると思いますし、

いずれ相性の良い仕事に出会える確率も高くなると考えています。

 

・「科学的アプローチで課題や問題を解決をする」という経験がある。

・失敗に慣れている。

・知らないことを調べる、勉強する習慣がある。

 

「論理的アプローチで課題や問題を解決をする」という経験がある。

理系出身の私は、「会社員はみんな論理的に課題解決をしている」と思っていました。

しかし実際会社に入ってみると

「論理立てて物事を進めた経験」があまりない人も結構いる

ということに気づきました。

 

理系の学生は、

3年生か4年生で研究室に配属されて研究テーマが与えられ、

それを解決するために勉強したり先輩の指導を受けたりします。

その中で、課題を分解し、それを解決する手法を考案し、

実験を準備・実施し、得られた結果から次のアプローチを考える、

という流れを自然と身に着けていきます。

 

課題に対して論理的にアプローチできることは社会人の基本スキルであり、

これができるだけで携われる業務の幅はかなり広くなると思います。

それは、研究関連でも同じだと私は思います。

 

失敗に慣れている。

特に基礎研究は、最初は失敗の連続です。

理系の学部にいれば当たり前のことですが、

経験が少ない人は失敗に対してアレルギーがあり

物事の最初の一歩がなかなか進められません。

 

失敗することに慣れている人は、

その失敗でくよくよする時間が短く、

その失敗をもとに次の案を考えてすぐに取り組むことができます。

失敗をすぐ次のチャレンジに活かす姿勢は、

仕事を前に進めるうえでとても大切なメンタリティであると私は思います。

 

研究職に就くと、基本的にはトライアンドエラーが多い業務を担当します。

9回失敗してもその次の1回で結果を得て次に進んでいくという姿勢があれば、

どの業務を担当してもある位程度やっていけるはずです。

 

知らないことを調べる、勉強する習慣がある。

別の記事でも書きましたが、

科学は常に進歩しており、一流の成果を出すには常に最新の情報を頭に入れておく必要があります。

また、技術の発展もすさまじく、最先端のスキルを学んでおくことも必須です。

 

研究室でも、分からないことは自分で調べたり先輩に聞いたりするなど、

自分からアクションを起こして進めていたはずです。

 

自分の業務に関連することは常に勉強し、

分からないことはすぐに調べて自分の知識にできれば、

その内容を自分の業務に落とし込んで仕事の質を上げ、

より質の高い結果を得ることができるはずです。

 

まとめ

・研究職に向いているかは、気にしなくて大丈夫!

・研究職にもいろいろな仕事があり、あなたに合った仕事があるはず。

・研究職の中でも、求められる能力が全然違う。

・理系の基本的な素質があれば、研究業務の大半は問題なくこなせる。

 

理系の修士を修了できる学生であれば、

企業の研究職として問題なく働けます。

そして、自分と相性の良い仕事に巡り合えれば、より活躍できるでしょう。

 

研究職を志望する学生にお勧めするサイト

研究職を中心に就活を目指している学生の方は、

大学院生&理系学生に特化した就活サイト

アカリクが役立ちます。

最近は、「アカリクイベント」というオンライン就活イベントも行われているそうです。

以下のリンクから、一度覗いてみて下さい。

アカリクイベントは、こちら

 

現役食品会社研究職の働き方について知りたい方はこちら

関連記事:企業研究職の働き方:現役食品会社研究職の一日のスケジュール

関連記事:研究職のリモートワーク:在宅勤務時のスケジュール例を紹介




【体験談】研究職転職者が語る、JACリクルートメント(初回面談)

研究職の転職はどの転職エージェントがいいのか?

JACリクルートメントはたまに聞くけど、研究開発職の転職に使えるの?

安心してください、

このブログの著者は、主にJACリクルートメントを使用して、

2023年に研究職から研究職への転職を実現させました!

 

JACリクルートメントといえば、

主に外資系企業を中心とする

ハイクラス求人を扱っている転職エージェントです。

 

一方で、私自身は日本の企業で研究職をしてました。

そのため読者の中には、

日本企業出身者はJACリクルートメントはミスマッチなんではないか?

と思う方がいるかもしれません。

 

しかし現実として、私自身は

JACリクルートメントを使用することで内定を得ることができたので、

先ほどの心配は不要であると考えています。

 

そこで今回は、私の転職体験の中でも

JACリクルートメントの初回面談の内容とその事前準備に焦点を当て、

日本の研究所で働いてきた研究職であっても、

JACリクルートメントから求人を紹介してもらえたのか?

について、まとめていきます。

研究職転職者が語る、JACリクルートメント(初回面談)

JACリクルートメントについて

まず、JACリクルートメントについて、簡単に紹介します。

JACリクルートメント 

高年収のハイクラス転職を目指したい方

 

JACリクルートメントは、

いわゆる「ハイクラス向けの転職エージェント」の位置づけです。

外資系企業や海外に拠点があるグローバル企業の求人が多いようです。

30代以上、管理職、役員クラスの求人も多い印象です。

 

非公開求人が多いという特徴があるため、

詳細な情報は無料登録してエージェントから紹介してもらうのが無難です。

ただ、登録していない状態でも求人検索はできますので、

気になった人はこの記事の一番下のリンクから求人検索をしてみてください。

 

会員登録後の初回面談までのやり取り

会員登録した翌日に担当者から連絡をもらい、

2週間後にWEB面談の日程を設定しました。

 

その際、事前準備の書類として、

履歴書・職務経歴書・ご自身の状況を聞き取るアンケート

の3つの書式をもらいましたが、

書類作成は必須ではないが、事前に送っていただけるとより適切な求人を示せる

というコメントもいただいていました。

 

事前に書類がないと適した求人示せないんじゃない?

と思って後日詳細に聞いたところ、

 

「最初に示した求人だけで行動に移す人は少ないので、

面談などのやり取りは継続していくことが多く、

繰り返しコミュニケーションをとるのが大切だと思う。

なので、書類準備ができなくても、面談できることの方が大切。

 

という理由で、このようなコメントも添えているとのことでした。

 

私は、すべての書類を面談3日前に提出したのですが、

提出翌日にはその書類をもとに3件ほど求人を送ってきてくれました。

私の担当者はそのくらいのフットワークのある人だったようで、

この時点でかなり私は安心していました。

初回面談の内容

初回面談は2022年の冬、WEBにて行いました。

事前に私が提出した3つの書類と、

先方が示してくれた3件の求人情報をもとに1時間ほど面談しました。

 

初回は私の背景を理解してもらう時間ということで、

ほとんど私が話していました。

ただ、事前に提出した「ご自身の状況を聞き取るアンケート」のおかげで、

自身の状況が頭の中で整理できていたので、

とてもスムーズに情報を伝えられたような気がします。

 

面談の際には、個人的なことも含めて多くの質問を受けましたが、

プレッシャーや圧迫感を感じることはなく、

とても丁寧」という印象でした。

 

担当してくれたエージェントも研究関係の求人について知識が豊富で、

今後キャリアアップにつながるような提案を、

いくつかいただくことができました。

示された求人内容は、確かにいずれもハイクラス

そして最初に紹介してもらった求人内容の中身ですが、

確かにハイクラスな求人のみを紹介してくれました。

 

研究職としての転職を希望していたのですが、

示されたのはいずれも研究所勤務となる求人であり、

国内大手や外資系企業の研究ポストなど、

年収や待遇が上がると想定されるものばかりでした。

 

やはり一般的な評判の通り、

JACリクルートメントの求人にはハイクラスなものが多く

その傾向は研究職であっても同様でした。

 

実際にどのような求人がもらえるかは、

皆様の現在の状況により変わってくると思いますので、

非公開求人も含めて紹介してもらいたい人は

会員登録と初回面談を設定することをお勧めします。

 

一方で、公開求人だけであれば

会員登録せずに検索することができます。

気になった人は以下のリンクから一度検索してみてください。

JACリクルートメント 

高年収のハイクラス転職を目指したい方

新着求人四半期初めに出やすい傾向

ここから先は、私が転職エージェントから聞いた内容です。

エージェント及び私の見解ですので、ご注意ください。

 

研究職としての求人をいくつか紹介いただく中で、

求人が出やすい時期があるのかについて相談しました。

その答えとしては、

四半期の初めに、一番求人が出やすい傾向がある

とのことでした。

 

あくまで傾向であり、詳細は企業ごとに違うようですが、

四半期の初めに、企業は求人を公開する傾向があるそうです。

 

逆に、採用人数が少ない求人は募集開始直後に上限に達してしまい、

それ以外の時期にはなかなか募集がないとのことです。

 

もし研究職のように採用人数が少ない職種を狙う場合は、

四半期ごとに求人を検索するといいかもしれません。

 

この考え方はこのエージェントの方から伺うまで私自身考えたことはなく、

今後の転職活動にとても参考になる情報でした。

 

実際に転職を希望していなくても、

このような情報を聞いて自分の頭に入れておくだけでも、

転職エージェントに登録する価値はあると感じました。 

 

まとめ

・JACリクルートメントの面談前に、3つの書類を提出した。

・書類提出後、面談前に求人3件を示してくれた(私の場合)。

・示された研究職求人は、確かにいずれもハイクラスであった。

・新着求人は四半期の初めころに出やすい傾向がある。

 

今回、JACリクルートメントの初回面談について記事をまとめました。

転職エージェントは他にも複数登録していましたが、

最終的には、JACリクルートに紹介していただいた最初の3件の中の1つから内定をいただき

後日私は転職することになります。

https://researcherinacompany.com/recruit-15/

お勧め転職エージェント

今回の転職活動では、複数の転職エージェントに登録しましたが、

主にJACリクルートメントを使用しました。

 

今回の記事を読んで少しでも転職活動に興味がわいた方は、

ぜひ一度覗いてみてください。

 

会員登録、コンサルタントとの面談、求人紹介などはすべて無料です。

転職活動中のサポートもすべて無料です。 

 

JACリクルートメント 

高年収のハイクラス転職を目指したい方




研究職が転職エージェントを使い倒すべき理由:転職体験談

著者は2023年、研究職から研究職への転職活動に成功しました。

書類提出や面接などの本格的な活動は、

約半年という短期間で終わらせることができました。

 

ただ、転職活動自体はもっと以前から進めており、

転職エージェントなどからの情報収集など、

「準備」に相当するものは約2年前から断続的に続けていました。 

2年前からの準備は断続的かつ小さな負担しかないものでしたが、

結果的にこのおかげで、

いざ本格的に転職活動をすると決めた直後から素早く動くことができました。

 

現在は転職を希望していない皆様でも、

早い段階から転職エージェントへコンタクトを取り、

転職エージェントをどんどん使い倒して、情報収集をすることをお勧めします。

 

この記事では、

研究職は転職エージェントをもっと使い倒すべき理由

私の経験をもとにまとめました。

 

研究職は転職エージェントをもっと使い倒すべき理由

自分の市場価値や転職できる可能性を何となく知り、客観視できる。

これは一つの会社にいるだけでは気づくことは困難です。

どうしてもその会社の中の評価軸が頭の中にしみついていますからね…

(一概に悪いという意味ではないですよ。)

 

とはいっても、自分が今の会社以外で働ける可能性があるのか、知っておきたい人も多いでしょう。

 

そのように考えている人は、現在転職希望がなくても、

求人情報を確認しておくほうが安心です。

 

求人情報をざっと見るだけでも、

どんな分野の会社がどんな人を欲しているか、

自分はその対象に入れる可能性がありそうか、

何となくですが把握できるはずです。

 

求人情報を見て、

自分の市場価値や転職できる可能性があるかを客観視しておくだけでも、

安心感はだいぶ違います(個人的経験)。

 

また、転職エージェントに相談すると、

検索では出てこない非公開求人を持ってきてくれることも多いです。

 

ネットだけに頼らずもう少し踏み込んでエージェントと連絡を取ることで、

より具体的な情報に触れ、よりリアルに市場価値を把握できる可能性があります。

 

給与相場が何となくわかる。

求人情報には、およその給与範囲が書いてあることが多いです。

 

400~800万円みたいに幅が広いことも多いですが、

求人内容を見て採用対象と思われる年齢(例えば第二新卒くらい~中堅くらい)を想像すれば、

 

自分のキャリアだとこの辺の金額になるかな?

と何となくイメージできることも多いです。

 

その給与が現在の自分の給与と比較してみれば、

転職で給与を上げられる可能性にも気付けるかもしれません。

 

求人の移り変わりを眺めることで、スピード感をイメージできる。

基本的に、研究職の求人は案件数も人数も少ないことも多く、しかも移り変わりは早いです。

私も、見つけたと思った次の日には見れなくなっていた求人も見たことがあります。

 

人気があり競争力の高い求人は、すぐに募集が終わってしまうことも多いですね。

 

一方で、比較的長い期間掲載されている求人は、

採用人数が多い、もしくはあまり人気のない求人なのかな?と想像することもできます。

(必ずしもそうではないですが…)

 

とにかく、求人がどういうスピード感で流れているかは求人情報を眺めることで把握できます。

自分が実際に転職活動をする時に、どのくらいのスピード感で行動しなくてはいけないか

何となくではありますが知ることができると思います。

 

いざ転職活動を始めるときに、何をすればいいか理解できていてすぐ動ける。

求人を見たり転職エージェントと相談したりすると、

「転職は大体こんな流れなのね!」というのを理解できてきます。

 

転職市場といういわば相手の情報を少し知ることができているので、

いざ相手と戦う(転職活動をする)となったときにも、

何をすればよいか何となく見当がつくようになっています。

 

先ほども言った通り、求人のスピード感は結構すごいです。

良い求人を素早くキャッチするためにも、

自分が関連する転職市場や求人のことを事前に調べておくことをお勧めします。

 

まとめ

「なぜ転職を希望する前の早い段階から準備するほうが良いか」に関する私の考えは以下のものです。

 

・自分の市場価値や転職できる可能性を何となく知り、客観視できる。

・給与相場が何となくわかる。

・求人の移り変わりを眺めることで、スピード感をイメージできる。

・いざ転職活動を始めるときに、何をすればいいか理解できていてすぐ動ける

 

特に私は、事前準備をしておくことでこの4つのメリットを得られたと考えています。

 

現在転職を特に考えていない方も、

情報収集という意味合いでもいいので、事前準備を少ししてみてはいかがでしょうか?

 

研究職も転職できる

著者は昨年、研究職→研究職の転職を実現しました。

 

今回の記事を読んで、環境を変えることを検討してもよいなと感じた方は、

私の転職体験談と、以下の記事をぜひ読んでみてください。

https://researcherinacompany.com/recruit-15/



企業の研究者も副業してる?副業禁止?研究職の皆様に聞きました。

最近副業の話題多いけど、企業の研究者も副業しているの?

研究職って、どんな副業ができるの?

 

国が会社員の副業を後押しするなど、副業をさせようという雰囲気が世の中に広がりつつあります。

一方で、実際のところどのくらいの人が副業をしているのか、特に、企業研究職の人たちも副業をしている人が増えているのか、あまり情報は見当たりません。

 

著者も副業をしてはいますが、自分の周囲の人全員が副業をしている雰囲気はあまり感じられず、実際のところどうなのか、非常に気になっています。

 

また、

副業したいんだけど、研究職の場合どのような副業が向いているのか

について気になっている人もいるのではないでしょうか。

 

そこで

本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して、企業研究職の皆様にアンケートを取り、

研究職の副業」について調査しました。

以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。

ぜひフォローをお願いします!

今回は、

研究職も副業してる?

というテーマで、アンケートの結果を紹介していきます。

記事の最後では、「研究職へのおすすめ副業スタイル」についても紹介しますので、ぜひご覧ください。

研究職も副業してる?研究職の皆様に聞きました

勤務先は副業禁止?

早速、研究職の皆様にアンケートを取りました。

所属する会社は副業禁止ですか

という質問に、はい/いいえ、で答えていただきました。

結果はこちら↓

今回の回答では、半分ずつに分かれました。

ネット上の情報を見た個人的印象では「副業を禁止している会社は今もかなり多いのでは?」

と感じていました。

ただ、今回のアンケートを見る限り、副業を許可している会社も増えてきているようですね。

 

ちなみに私の場合、

転職前の会社では副業禁止と社則に書かれていましたが、転職後の今の会社では副業が認められています

現在副業をしているか?

少しずつ副業を許可している会社が増えている中で、研究職のどのくらいの割合の人が副業をしているのでしょうか?

現在副業をしていますか?

という質問を、研究職の人を対象に行いました。

結果はこちら↓

このアンケートでは、副業をしている人は約20%に留まりました。

確かに、仮に会社が副業を認めてくれていたとしても、副業の必要性がない人もいるでしょうし、

実際に何か副業を始めるにしても、いくつかハードルがあります。

「会社がOK⇒すぐ副業を始める」という人ばかりではないようですね。

 

著者の場合、もしこのブログを副業と捉えると、前職(副業禁止の会社)の時から副業を始めています。

収益は小さいので収入源と言えるものではないですが、少しずつ発展させていきたいなと思っているところです。

同僚は副業をしているか?

実際に副業をしている人は20%程度でしたが、次に

会社の同僚は副業をしているか」についても聞いてみました。

注意点として、

副業に成功しかけている人は、副業していることを言わない

のが普通です。

そのため、以下の結果はどこまで信頼できるかは正直不明です(笑)

結果はこちら↓

副業をしている同僚がいると答えた人が約30%で、先ほどの20%より少し高い値になりました。

自分含め多くの人は副業をしていないが、副業している同僚がいる」という状況が、いろんな会社で起きているのかもしれません。

 

副業をしている人の割合はまだ決して高くないものの、少しずつ拡大しているのが現状かもしれません。

研究職の同僚がやっているなら、もしかしたら自分もできるかも

と考える人が、今後増えてくる気がします。

どんな副業がしたい?研究職の経験が活きる副業?

最後に、

どんな副業をしてみたいか?」について聞いてみることにしました。

とはいえ、副業経験者があまり多くないのでどんな副業があるかをご存じない人も多いでしょう。

そこで今回は、

本業を活かせるほうがいい?違うことがやりたい?

という視点で、アンケートに答えてもらいました。

結果はこちら↓

結果を見る限り、

本業とは関係ないこと」をやりたい人が多いことが分かりました。

一方で、本業を活かせる副業をしたいと思っている人も多く、考え方は結構分かれるのだろうという印象を受けました。

 

本記事の最後では、

・本業とは関係ない副業

・研究職の本業が活かせる副業

についても紹介しているので、ぜひご覧になってください。

アンケートまとめ

・現在も、約半数の企業が副業を禁止している。

・約20%の人が、副業を実施している。

・副業をしている同僚を知っている人も多い。

・副業するなら、本業(研究)とは関係ないことをしたい人が多い。

 

アンケート結果を見る限り、副業OKの会社は増えているものの、それでも副業を実施している人は20%程度であり、

マジョリティではないことが見えてきました。

また、もし研究職として副業をするなら、専門性を活かしたい人もいれば、全く関係ない仕事をしたい人もいる、という状況も見えてきました。

 

最後に、この両方のタイプの人に向けて、実際に副業をしている私から、研究職向けおすすめ副業スタイルをお伝えします。

研究職のおすすめ副業スタイル

もし研究職が副業をするとなった場合、どのような副業が選択肢に上がってくるでしょうか。

 

例えば、リベラルアーツ大学の記事を見ると、

月5万円の副収入を得る副業として

プログラミング」「Webデザイン

動画編集」「せどり」「SNS発信

ブログ・アフィリエイト

などが紹介されています。

 

もし、研究職としての専門性とは関係ない副業をしたい人は、これらの選択肢の中からいくつか試し、ご自身に合った副業を選べばよいと思います。

本業後にコツコツ勉強と作業を続ければ、月5万円も夢ではないと、この記事では紹介してくれています。

 

次に、研究職としての専門性を活かした副業をしたい人についてです。

もし皆様に「プログラミング」のような専門スキルがあれば、スキルをそのまま仕事の受託業務を始めるのが良いと思います。

最近ではココナラなどを使えば、個人が簡単に受託業務ができるようになってきました。

一度覗いてみると、自分にできそうなことが見つかってくると思うので、それをまねする形で初めて見るのが良いでしょう。

 

一方で、プログラミングのようなすぐに使えるスキルがない人は、ご自身の専門性もとに世の中に役立つ情報を発信していくことで、

副業として成立させていくというスタイルになる思います。

具体的には、

SNS発信」や「ブログ・アフィリエイト」などの

文字媒体を基本とする方法で行うのが良いと思います。

 

普段から論文を読み・書きしている人が多い研究職の人たちは、ロジカルな文章に抵抗がない人が多いです。

自身の専門性を文字媒体で発信しつつ、その中で自身が本当にお勧めしたい商品・サービスを発信する。

このスタイルが王道のような気がします。

 

著者もツイッターとブログ・アフィリエイトを併用していますが、普段の仕事の延長のような形で取り組めることも多く、ストレス少なく続けることができています。

 

また、私以外にも多くの研究者が副業をしていますが、

特に「すきとほるさん」のブログ・ツイッターにはいつも脱帽しています。

ぜひご覧いただくことをお勧めします。

副業OKの会社なら「バレてはいけない」というストレスがない。

とはいえ現実としては、副業にはいくつかハードルがあります。

その中の一つに、

会社が副業禁止なので、バレたらヤバイ」という心理的な負担があると思います。

 

副業禁止の会社で副業することについては

普通にしている限り、副業なんて絶対バレない

バレたとしても、法的には何の問題もない(公務員除く)

というのが、私からの回答になります。

 

とはいえ、副業禁止の会社で堂々と副業をすることは「バレると肩身が狭くなるんじゃないか」というようなストレスを伴う可能性があります。

 

これに対する私からのアドバイスとして、

副業OKの会社に移ると、このストレスは全くなくなるよ!

ということをお伝えします。

著者は転職により、副業OKの会社へ移ることができました。

著者は、副業禁止の会社にいるときから副業を始めていましたが、

その際やはり、

バレないように気をつけなきゃ

という気持ちは常々持っていました。これ、結構ストレスなんですよね…

 

ところが、著者は昨年転職を実現しましたが、現在の会社は副業OKの指針を出しています。

そのため現在は、バレてはいけないというストレスから解放され、安心して副業に取り組むことができています。

 

「バレたらどうしよう」というストレスを改善する方法として、副業OKの会社へ移るという作戦は、個人的にもお勧めです。

 

私は、転職エージェントを使って転職しました。

応募する会社が副業OKであるかについてエージェントから事前に聞いていましたし、

もちろん、転職に関するあらゆるアドバイスを1年近くもらい続けていました。

 

他の会社の状況が気になった人は、

一度転職エージェントへ相談することをお勧めします。

私が使用した転職エージェントは主に以下の2つです、

転職を考えている方は、

以下のリンクをクリックしてブックマークへ登録し、

できるだけ早く転職エージェントとの面談を設定してみましょう。

話を聞くだけでも、新しい発見があるはずです!

 

JACリクルートメント 

高年収のハイクラス転職を目指したい方

アカリクキャリア

大学院卒の強みを生かした転職に特化)

 

著者の転職経験談はこちら

https://researcherinacompany.com/recruit-15



研究職の転職は難しいってホント?年収アップは目指せる?

研究職の皆様、転職を検討したことはありますか?

研究職での転職を考えているけど、できるの?

研究職の転職でも、年収アップはできるの?

こんなことを考えたことはありませんか。

 

本ブログの著者は2023年に研究職の転職を実現しており、

年収アップに成功しました。

本ブログでは、私の転職体験談もまとめていますので、

興味のある方はぜひご覧ください。

 

私自身は比較的良い転職を実現できたと思います。

一方で、一般論として研究職の転職はどんな感じなのか

正直なところあまりリアルな情報は私も分かりません。

 

・研究職の転職経験者の割合

・研究職の転職で年収を上げられるのか

・転職を考えている人はどのように取り組み始めているのか

 

このあたりの情報を現役研究職から聞いてみたいなと、

私自身も以前から感じていました。

 

そこで

本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して、

企業研究職の皆様にアンケートを取り、

研究職の転職」について調査しました。

以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。

ぜひフォローをお願いします!

今回は、

研究職も転職できる?年収上がる?

というテーマで、

アンケートの結果を紹介していきます。

研究職も転職できる?したい?研究職の皆様に聞きました。

これまでに転職経験があるか?

早速、研究職の皆様を対象に

これまでに転職経験があるか?

というアンケートを取りました。

結果はこちら↓

今回のアンケートでは、

約30%の人が転職経験があると回答してくれました。

 

ご存じの通り、昔は一社で定年まで働くのが普通であり、

転職は一般的ではありませんでした。

特に、研究職は専門性が高いことが多く、

一社へとどまって同じ領域の研究に会社人生をささげる人も

少なくなかったそうです。

 

そのような時代と比べると現在は、

研究職であっても転職が一般的になっているようですね。

転職により年収は上がった?

次に

転職により、年収は増えたか?

というアンケートを取りました。

転職をする大きな目的の一つに、

収入を上げる」というものがあると思います。

転職で年収アップが実現できるかは、とても大事な情報ですね!

なお、複数回転職されている人には、

直近の転職での結果について答えてもらいました。

結果はこちら↓

今回のアンケートでは、

年収が上がったと答えた人が約60%

変わらなかったと答えた人が約30%となり、

減ったと答えた人はあまりいらっしゃいませんでした。

 

もちろん、今回のアンケートは回答者が多くなく、

偏ったアンケート結果になっている可能性があります。

そのあたりを考慮しても、

研究職も転職により年収を上げられる

ということを、この結果は示してくれていますね。

 

年収を上げたい研究職の皆様にも、

転職を検討する勇気を与えてくれる結果ですね。

 

これまでに転職活動をしたことはあるか?

研究職も転職が一般的になっていること、

年収を上げられる可能性があることが、

先ほどのアンケートで分かってきました。

 

では、このような状況になってきた中で、

どのくらいの人が転職活動を行っているのでしょうか

そこで、

これまでに転職活動をしたことはありますか?

というアンケートを取り、

過去・現在において転職経験者がどのくらいいるかを調べました。

結果はこちら↓

 

研究職の皆様は、現在、転職を考えているか?

では、実際にどのくらいの人を転職を検討しているのでしょうか?

現役の研究職の皆様を対象に、

現在転職を考えていますか

というアンケートを取りました。

結果はこちら↓

約半数の人が転職を考えていることが分かりました。

転職を希望する研究職の人、増えているようです。

現在、転職エージェント・転職サイトに登録しているか?

一般企業の社員が転職を考えるとき、

転職サイトや転職エージェントへの登録を検討すると思います。

現在、多くの人が転職を検討している中で、

どのくらいの人が登録しているのでしょうか?

転職エージェントや転職サイトに登録していますか?

について、アンケートを取りました。

結果はこちら↓

回答数が少なかったものの、

半数以上の人が転職エージェントや転職サイトに登録していることが分かりました。

この結果を見る限り、転職希望者のほとんどが、

転職エージェントや転職サイトを利用しているようです。

著者は転職エージェントを使用して研究職の転職、年収アップを実現しました。

転職をするにあたっては、

 

このブログである著者の私も

2023年に研究職から研究職の転職を実現し、

100万円以上の年収アップに成功しました!

https://researcherinacompany.com/recruit-15/

転職にあたっては、転職エージェントにとてもお世話になりました。

求人情報の紹介に始まり、

私のキャリアで目指せる会社や年収のアドバイス、

履歴書や職務経歴書の練習、

面接前の面接官に関する情報共有

あらゆることを一緒に行いました。

 

良い転職エージェントがいたおかげで、

希望した会社への内定と年収アップにつながったと考えています。

ぜひ、転職を考えている方は、

一度転職エージェントへ相談することをお勧めします。

私が使用した転職エージェントは主に以下の2つです、

転職を考えている方は、

以下のリンクをクリックしてブックマークへ登録し、

できるだけ早く転職エージェントとの面談を設定してください。

 

JACリクルートメント 

高年収のハイクラス転職を目指したい方

アカリクキャリア

大学院卒の強みを生かした転職に特化)

アンケートまとめ

・研究職の約30%が転職経験があり、その60%は年収が上がった。

・研究職の約半数が転職を考えており、転職経験がある。

・研究職の半数以上が、転職エージェントや転職サイトに登録している。

 

上位の結果は、ツイッターアンケートの結果であり、

日本全体の研究職を表しているわけではないと思います。

 

とはいえ、研究職の中にも

実際に転職し、年収を上げている人がいます。

この事実は間違いないはずです。私もその一人です!

現在転職を考えている方は、

すぐにでも情報収集を始めることをお勧めします。

 

転職活動自体はノーリスク、研究職も、転職エージェントをうまく使おう。

「転職にはリスクがあるが、転職活動はノーリスク」です。

リベラルアーツ大学の両学長が上記のフレーズをよくおっしゃっていますし、

実際、転職エージェントと情報交換することにリスクはありません。

 

以下に、今回の私の転職で使用した

お勧め転職エージェントのリンクを張っておきます。

以下のリンクをクリックしてブックマークへ登録し、

できるだけ早く転職エージェントとの面談を設定してみましょう。

話を聞くだけでも、新しい発見があるはずです!

 

私は、主に以下の2つを併用しました。

JACリクルートメント 

高年収のハイクラス転職を目指したい方

アカリクキャリア

大学院卒の強みを生かした転職に特化)

 

 

それぞれ用途が違うので、

両方に登録して、できるだけ早く話を聞いてみることをお勧めします!

登録と求人紹介はすべて無料です!

 

転職を希望している方もしていない方も、

早い段階で登録して自分の市場価値や転職可能性を知っておきましょう!




企業ではやりたい研究はできる?研究職の皆様に聞きました。

企業に入っても、やりたい研究はできるのか?

企業では、研究テーマはいくつ担当するのか?

このあたりの疑問について、就活サイトを見ると様々な情報が出ていますね。

 

企業の研究でも、研究テーマは設定されています。

そしてその多くは、「会社側が決めたテーマ」であることが多いです。

企業の研究は会社の事業や利益につなげることを念頭に設定されていることが多く、

研究テーマが決まったところに、担当者を割り当てていくことが多いです。

 

そして多くの場合、研究テーマ割り当てにおいて

本人の専門と合致しているか、本人が好き・得意な分野かなどは、 

あまり考慮してもらえないことも多いです。

できれば、自分のやりたい研究をやりたいところですが、

すぐにそのチャンスをつかめる人は多くありません。

 

自分のやりたい研究を掴み取る人の多くは、

入社数年間は与えられたテーマで結果を残したのち、

社内の制度などを使って自分のやりたい研究を提案する

もしくは

やりたい研究が実現する部署や会社へ異動・転職ことで、

チャンスを掴み取っています。

これについては本文で後述します。

 

また、企業には人員の割に多くの研究テーマが設定されており、

1人が複数の研究を担当することも珍しくありません。

ただ、この辺りは会社によって事情が大きく異なり、

各社どのくらい違うのかは私もよくわかりませんでした。

 

研究員はいくつくらいのテーマを担当しているのか

やりたい研究を提案できる会社も多いのか

個人的に気になっておりました。

 

そこで

本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して、企業研究職の皆様にアンケートを取り、

企業研究職の研究テーマ」について調査しました。

以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。

ぜひフォローをお願いします!

今回は、

企業では研究テーマをいくつ担当する?やりたい研究はできる?

というテーマで、

アンケートの結果を紹介していきます。

企業では研究テーマをいくつ担当する?やりたい研究はできる?

研究テーマをいくつ担当しているか

早速、

現在、研究テーマはいくつ担当していますか?

という質問を行いました。

結果はこちら↓

研究テーマが一つだけという回答は20%程度にとどまり、

ほとんどの人が2つ以上のテーマを担当していることが分かりました。

 

この結果は、私の個人的な経験でも納得感があり、

これまで所属した会社でも、多くの社員が

2つ以上の研究を並行して進めていました。

 

学生の頃は「1人1テーマ」が多かったと思いますが、

企業では社員一人にさまざまな課題が与えられるようです。

 

え、そんなにたくさんの研究を担当して、進められるの?

と思った学生の方、安心してください。

ほとんどの社員は、何とか研究を前に進めています。

 

ただし、研究内容によっては、一人で進められないものもたくさんあります。

残念ながら企業では、

本人が得意でない研究テーマを担当することも多いです。

このようになってしまう理由の一つに、

研究テーマの決められ方」があります。

研究テーマはトップダウンが多いがボトムアップもある

企業での研究テーマの決め方には

・経営方針などをもとに決定されるトップダウンのテーマ

・研究員や研究部署が起案したボトムアップのテーマ

2つのパターンがあり、研究所内ではこの両者が混在しています。

当然、一人の研究員が両タイプの研究を担当していることも多いです。

 

では、トップダウン型とボトムアップ型、

どちらの決め方が企業では一般的なのでしょうか?

ツイッターアンケートで聞いてみました。

結果はこちら↓

アンケート結果の通り、

企業ではトップダウンで決められる割合がとても高いです。

 

ご存じの通り、企業での研究は

将来企業に利益をもたらすために行うもの」という位置づけです。

そのため多くの会社では、経営陣や偉い人たちが

この研究を進めれば、将来会社のためになる

と判断したものが研究テーマとして採用されます。

このような考え方の会社では、どうしてもトップダウン型の研究が多くなります。

 

一方で、一部の会社では、

ボトムアップ型での研究立案を認めているようです。

ボトムアップ型の場合、社員自身がテーマを立案するため

社員自身がより主体的に取り組めるというメリットがあります。

また、これは推測ですが、

ボトムアップ型制度を設けている会社では、

「社員の自由な発想をもとに、事業につながる研究を立ち上げる」

という、社員発信の事業開発を歓迎する風土があるような気がしています。

 

話を戻しますが、ボトムアップ型を認めている会社では、

社員自身が研究テーマを決められる可能性があります。

もちろん、立案後には誰かの承認を得る必要があることが多いです。

しかし、自分の発想を起点に仕事の中でやりたいことをできる機会なんて

会社の中ではあまり多くありません。

ボトムアップ型の制度がある会社にいる方は、

ぜひ一度提案を考えてみてはいかがでしょうか?

企業研究職は研究テーマを自分で考えるのが好きか?

私自身もそうですが、先ほどのボトムアップ型然り

自分で考えた研究テーマの方が、俄然やる気が出ます

そして、自分で研究テーマやデザインを考えることが本当に好きで、

仕事でこれができることが私の楽しみの一つであります。

 

自分で研究テーマやデザインを考えることが好きな研究員の方、

結構多いのではないでしょうか?

 

そこで、ツイッターアンケートで

研究テーマ・デザインを自分で考えるのは好きですか?

というアンケートを取りました。

結果はこちら↓

予想通り、研究テーマやデザインを考えるのが好きな研究員

とても多かったです。

企業にいる研究職の多くも、

研究が好きな人が多いということが分かりますね。

企業研究職は、本当は研究に専念したい人ばかり

以前、以下の2つのアンケートを取りました。

1つ目

研究と研究以外の業務、どちらに多くの時間を割いているか

2つ目

研究以外の業務がなくなり、研究に集中できるならうれしいか

この2つの結果から、企業研究職には、

普段は研究以外の業務に時間を取られているが、本当は研究に集中したい!

と考えている人が多いことが分かってきます。

もともと研究が好きで企業の研究職を目指した人も多いですし、

みんな本当は研究に専念したいんです

企業研究職はそのような人たちの集まりなのですから、

自分で考えた研究をやりたい

と思っている人もたくさんいるはずです。

 

今回のアンケートの通り、

会社によっては社員発信のボトムアップ型研究を推奨しています。

 

しかし、どの会社が推奨しているかは外からは分かりにくいです。

そこで、知人や転職エージェントなどの情報をもとに、

自分のやりたい研究ができる会社の目星をつけておくことも、

キャリア形成や自己実現という観点ではとても大事なことだと思います。

 

私自身も転職エージェントなどを使って他社の情報を探り、

自分やりたい研究ができる会社へ実際に転職することができました

https://researcherinacompany.com/recruit-15/

私が使用した転職エージェントの情報を載せておきますので、

興味がある方は以下のリンクをクリックして、ブックマークへ保存しておくことをお勧めします。

後日登録して、他社の状況を教えてもらってみてください。

JACリクルートメント 

高年収のハイクラス転職を目指したい方

アカリクキャリア

大学院卒の強みを生かした転職に特化)

まとめ

・企業研究職は、複数のテーマを並行することが多い。

研究テーマはトップダウン型が主流だが、ボトムアップ型もある。

・企業研究職は研究テーマを自分で考えるのが好きな人が多い。

・企業研究職は、本当は研究に専念したい人ばかり

 

トップダウンで降ってきた複数の研究を地道に遂行することも大切ですが、

自ら起案した研究テーマに主体的に取り組み、

自己実現につながられるのも研究職のやりがいの一つです。

 

今の会社に制度があればぜひ提案してみてもよいですし、

別の会社で実現できる可能性があるならば転職するのもアリだと思います。

自ら選んで行動してみましょう!




研究職の新卒配属で希望部署に行ける?研究職に聞きました。

新入社員として晴れて研究職として入社しても、その後は大きな難関が待ち受けています。

初期配属」です。

 

この初期配属、正直なところ、新入社員側にコントロールできる要素はあまり多くありません。

そのため、いわゆる「ガチャ要素」が強いといわれています。

 

同一年度に研究職として採用された人の中でも、希望通りの部署に行けた人、希望通りではなかったが納得できる配属先に行く人、全く納得できない配属先を言われた人、それぞれ違った境遇に置かれるのが初期配属です。

 

一方で新入社員の皆様の多くは、

希望通りの配属先で働きたい

環境・同僚に恵まれた中で働きたい

と思っていると思います。

 

では実際のところ、新卒採用時に希望部署へ配属された研究職の人は、どのくらいの割合なのでしょうか?

 

そこで、

本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して企業研究職の皆様にアンケートを取り、

研究職の新卒初期配属」について調査しました。

以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。

ぜひフォローをお願いします!

今回は、

研究職の新卒配属:希望部署に行けた?研究所はいい人多い?

という内容で、ツイッターアンケートの結果をまとめていきます。

研究職の新入社員配属:希望部署に行けた?研究所はいい人多い?

入社時から研究職を志望していた?

まず最初に、

そもそも、就職活動から研究職志望?

という前提確認を行いました。

現役研究職の中には、研究職を希望して希望通りに働いている人もいれば、違う職種と迷った結果、研究職に進んだ人もいらっしゃいます。

 

個人的には、この両者の割合がどのくらいなのか非常に興味があり、この記事の前提を揃えるアンケートを取りました。

結果はこちら↓

初期配属は何月?

次に、「初期配属は何月?」というアンケートとりました。

日本では新入社員の入社は4月であることが多く、その後新入社員研修を経たのちに初期配属が行われています。

この新入社員研修、会社によってその内容や機関がバラバラで、数日間座学をやって終了の会社もあれば、半年以上様々な事業所をめぐって研修をする会社もあります。

特に新入社員研修の期間が長い会社は、その研修期間の評価が初期配属の決定にかかわっていることも少なくありません。

では、研究開発職では新入社員研修後の初期配属は何月ころになることが多いのか、「4月」「5月」「6月」「7月以降」の4択で聞き取りました。

結果はこちら↓

何ときれいに回答が分散され、この結果は個人的にもすごく驚きでした。

4月中に初期配属先に送られる会社も、7月以降まで研修を行う会社も同じくらいの割合で存在している可能性があるようです。

4月や5月の会社の場合は入社時点で初期配属先がほぼ決まっていることが多いです。

一方で、研修期間が長い会社の場合は研修期間中の行動も初期配属決定の参考資料になっている可能性が高いです。

初期配属に強い希望がある人は、研修期間中に適切な行動をとることが希望を叶えることにつながる側面もあるかもしれません。

初期配属は研究職?

次に、

新卒後の初期配属は研究職であった人の割合

を調べてみました。

 

現役研究職の人であっても、最初の所属は研究ではなかった人もたくさんいらっしゃいます。

 

最初から研究職に配属されている人と、他の職種を経て研究職へ移ってきた人。

この2つがどのくらいの割合でいるのか調べてみました。

結果はこちら↓

現役研究職の人に聞いたところ、80%近くに人が初期配属から研究職である一方、

20%程度他の部署から移ってきた人もいることが分かりました。

 

実は私も、初期配属は工場の生産部門で、その後から研究職へ移ってきました。

ずっと研究をされている人と比べると知識量などは大きく劣りますが、

一度生産現場で働いたという経験もあり、他の研究員とは違った視点をもって仕事ができるという長所もあります。

 

研究以外の部署を経て研究部門へ来る利点は、ほかにもいろいろあります。

気になった方は、以下の記事をご参照ください。

https://researcherinacompany.com/recruit-22

初期配属では希望部署に行けた?

さて、入社後の初期配属の話に移ります。

初期配属では、希望部署に行けた?

というアンケートを取りました。

 

現役研究職の人の多くが最初から研究職へ配属されたというのは先ほどのアンケートの通りですが、

その中でも希望部署に行けた人がどのくらいいるのか、アンケートで聞き取りました。

 

結果はこちら↓

約50%が希望通り、30%が納得できる部署へ配属されたと回答されており、

研究職入社では、多くの場合予想から大きく外れた配属にはなりにくい、と推測される結果となりました。

 

一方で、20%程度は納得できない配属と回答しており、全員が希望通りに配属されることはないという、

いわゆる「配属ガチャ」が、研究職にも多少は存在することが見えてきました。

 

初期配属先については、新入社員自身でコントロールできることはとても少ないです。

一方で、希望の配属を勝ち取るためにも、新入社員自身もできることはやっておくことをお勧めします。

詳細については、以下の記事を読んでみてください。

https://researcherinacompany.com/recruit-7

上司や同僚には恵まれた?苦労した?

上司・同僚にどのような人がいるのか?

パワハラ上司や冷たい同僚はいないか?

新入社員にとって非常に気になる情報だと思います。

 

特に初期配属の場合、最初の職場の上司や同僚に恵まれるかが、その後の会社での働き方にも大きく影響してきます。

 

そこで、現役研究職を対象に

最初の職場では、上司や同僚に恵まれたと思いますか?

というアンケートを取りました。

結果はこちら↓

回答としては結構割れましたが、約50%の人が「恵まれた」と思うと回答しました。

個人的な経験も含みますが、他の部署と比較して、研究所はそもそも働き方に余裕があることが多く

働く人も穏やかになる傾向があります

(あくまで傾向であり、個々に事情はあることは承知しています。)

 

穏やかな人が集まる職場では、人間関係にも余裕が生まれ、パワハラなどが起こりにくい環境になっていく傾向がありそうです。このことも、研究職の特徴の一つかもしれません。

 

一方で、「苦労した」と回答した方も一定数いるように、人間関係で悩まされている研究職の人もいらっしゃるようです。

初期配属先の人間関係の問題を、新入社員が解決することは非常に難しいと思います。

 

あまりにも自分がしんどい思いをするのであれば、異動希望や転職などの準備を検討してみてもよいかもしれません。

現役研究職の初期配属後の異動経験は?

少し異動のコメントもしましたが、現役研究職の人はどのくらい異動するのでしょうか?

そこで、

これまでに異動は何回経験しましたか?」というアンケートを取り、研究職の異動の傾向をまとめました。

結果はこちら↓

皆様がどのような想像をされていたか分かりませんが、

研究員の多くが初期配属のまま異動をしていないことが分かりました。

私としては、異動未経験者が多くてとても驚きました。

 

裏を返せば、一か所で長く働ける傾向があるということも、研究職の特徴かもしれません。

初期配属で研究職として働くことが決まった新入社員の方は、

しばらくは腰を落ち着けて研究所の仕事に励める可能性が高いかもしれませんね。

まとめ

・就職活動時点から研究職を希望していた人が多い。

・現役研究職の多くは、初期配属から研究職で、異動していない人も多い。

・初期配属先が希望通りだった人や納得できる部署だった人がほとんど。

・上司や同僚に恵まれたと感じている人が約半数。そうでない人も30%程度いる。

 

企業で研究職をしている人の多くは、

就職活動の段階から研究職を志望し、

その後希望する配属を勝ち取ってきた人が多いようです。

 

そのように考えると、運の要素ももちろんあるものの、

就職活動の段階から研究職内定に向けた準備が大切

ということになりそうです。

 

研究職や理系の就職活動に必要な情報を集めて、

時には先輩や知り合いを頼って、

自身の希望を叶えるためにできることをすべてやることでしか、

研究職内定をつかむのは難しくなってきているかもしれませんね。

理系の就活は、理系専門のサイトをうまく使おう!

特に研究職や理系採用を目指す人は、

理系就活を得意とする情報サイト使うが良いと思います。

 

理系学生の就職活動には、

大学院生&理系学生に特化した就活サイト

アカリクが役立ちます。

最近は、「アカリクイベント」というオンライン就活イベントも行われているそうです。

以下のリンクから、一度覗いてみて下さい。

アカリクイベントは、こちら




研究職就活は昔と今で難易度が違う?研究職に聞きました。

研究職って採用少ないけど、みんなどのくらい応募してるの?

みんなどのくらい内定取ってるの?

この話題、結構センシティブな内容ということもあり、

就活生同士でも聞きづらくないですか?

聞けたとしても、みんな本当のことを言ってくれないでしょう。

学生時代の私も、同じように思っていました。

そして就職して数年たった今も、知ることはできていません。

 

一方で、このような情報は

研究職の内定を目指す就活生にとっては参考になる情報だと

私は考えています。

 

なぜなら、これらの情報は他の学生の就活戦略を表しており、

自身の就活戦略を考えるヒントになるからです。

 

多くの就活生が自分に合った就活戦略を立てるためにも、

これらの情報を集めて公開する意味はあるだろうと、

私は考えました。 

 

そこで、

本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して

企業研究職の皆様にアンケートを取り、

研究職の新卒採用」について調査しました。

以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。

ぜひフォローをお願いします!

今回は、

研究職の新卒採用:応募数は?内定数は?

という内容で、

ツイッターアンケートの結果をまとめていきます。

研究職の新卒採用:応募数は?内定数は?

就職活動で何社応募した?

まずは、

就職活動で何社応募したか?

についてアンケートを取りました。

 

応募する企業数には、その人の就活戦略が反映されています。

たくさん応募することを重要視しているのか、

あるいは様々な事情から応募数を減らしているのか。

個々人の考えや事情によってさまざまでしょう。

 

今回は研究職を対象に、

応募数がどのくらいバラついているのかを調べてみました。

結果はこちら↓

30社以上応募している方もたくさんいる一方で、

10社未満しか応募していない方が50%という結果になりました。

応募数を絞って狙い撃ちし、見事内定を得た人がたくさんいるようですね。

 

修士課程や博士課程の学生の場合、

研究活動と並行しながら就職活動を進めていることも多いと思います。

私自身も経験しましたが、

研究をしながら就活をすると、本当に時間がありません

このような状況では、必然的に応募先を絞らざるを得なくなるでしょう。 

 

また、所属する大学が地方にある場合、

東京などへ面接へ行ける回数にも限界があります。

書類選考に通過しても面接に行けないといった事情を鑑み、

応募数を少数にする学生もいるでしょう。

内定はいくつ獲得した?

次に、

実際に、内定をいくつ獲得したか

について聞き取りました。

 

就職活動では、たくさんの会社から内定を取る人もいれば、

内定獲得に苦戦する人もいます。

 

実際のところ個人差がどのくらいあるのか、

今回は研究職を対象に調査しました。

結果はこちら↓

内定一つの人が最も多かった一方で、

2つ、3つ以上獲得した人も30%前後いることが分かりました。

 

もちろん、内定数が多いから良いというわけではありません

最初に内定を得た時点で就活を修了した人もいた一方で、

第一志望の内定は時期が遅く、

他の内定を保持しておく必要があった人もいるでしょう。

行きたい会社が複数あり、本当にギリギリまで悩んだ人もいるでしょう。

 

今回の結果は、

就活の内定獲得数はこのくらい分散しているのね!

くらいで理解しておくのが良いと思います。

インターンには参加した?

近年は、本選考の前に企業がインターンシップを開催していることも多いです。

ただ、開催時期がかなり速いことが多く、

修士の場合、M1の夏頃に参加するという話もよく聞きます。

 

「こんなに早く就活をしなくてはいけなんじゃ、研究できないじゃん!」

と私は少し残念に思うところもありますが、

「少しでも選考に有利になるなら参加しよう」

と考える学生の気持ちも理解できますね。

 

そこで、現役研究職を対象に

新卒採用のインターンに参加しましたか

というアンケートを取り、およその参加率を調べてみました。

結果はこちら↓

なんと6割近くの人が参加していると答えました。

もう、インターンへの参加は理系の就活でも必須になってきているのかもしれません。

 

ただ一方で、先ほども述べた通り

「インターンもやると、研究できないじゃん!」

と私は感じており、若干もどかしい気持ちもあります。

大学・教授などの推薦枠は利用した?

以前は、修士や博士の学生が企業就活を行う際、

いわゆる「推薦枠・コネ」が多く存在したそうです。

 

私が大学院で所属していたラボでも、

「とうやくんの5年先輩までは、全員推薦枠内定だった」

と言われており、

ラボや業界によっては推薦枠を使用した就活が一般的だったのかもしれません。

 

では、現役の研究職の中に

実際に推薦枠を利用して就職した人はどのくらいいるか

アンケートで聞いてみました。

結果はこちら↓

25%の人が「はい」と回答しており、

約4人に1人が推薦枠を利用したということが見えてきました。

 

業界やラボなどの条件が揃っていないという前提はあるものの、

直近10~20年くらいにおいては推薦枠で企業へ就職した人が

結構いたということが推測されますね。

まとめ

・研究職では、就活での応募数が10社以下の人の割合が多い。

・内定数は、1社の人も多いが、3社以上獲得した人も同じくらいいる。

・インターンシップへ参加する人が半数以上いる。

・推薦枠で入社した人も4人に1人くらいいる。

 

研究職を目指して企業就活をする場合、

多くの人が研究と就活を並行することになると思います。

しかし、研究と就活の両方を完璧にこなそうとすると、

非常に疲れますし、時間も足りません

しかも、インターンシップなどへも参加すると就活期間が長くなり、

疲弊してしまうリスクが高くなります。

 

この記事を読んでくれている就活生の皆様には、

自分の中でバランスを取りながら就活を進める

ことを意識してほしいと思います。

 

たくさん内定を得ることが良いわけではありませんし、

1年以上就活をするために修士へ進学したわけでもないと思います。

 

推薦枠があるならそれを活用することも考える、

研究を頑張り、その成果を見てくれる企業に応募するなど、

自分なりのバランスや落としどころをぜひ考えてみてください。 

理系の就活は、理系専門のサイトをうまく使おう!

自分なりの就活の進め方を決めるためには、

適切な情報源から情報を集めておくことが良いでしょう。

 

特に研究職や理系採用を目指す人は、

理系就活を得意とする情報サイト使うが良いと思います。

 

理系学生の就職活動には、

大学院生&理系学生に特化した就活サイト

アカリクが役立ちます。

最近は、「アカリクイベント」というオンライン就活イベントも行われているそうです。

以下のリンクから、一度覗いてみて下さい。

アカリクイベントは、こちら




研究職は特許を出願してる?ノルマは?明細書は自分で書く?研究職に聞きました。

・企業の研究職は特許が大事というけど、みんな出願してるの?

・特許に関する仕事の仕方が、企業間で全然違うらしいけどホント?

今回の記事では、これらの疑問にお答えしていきます。

 

大学・アカデミアでの研究では、

研究成果を論文としてを公開すること」にとても重点が置かれています。

大学・アカデミアの研究は「なぜ」に迫る研究も多く、

内容の斬新さや新発見に価値を見出すことが多いと思います。

 

一方で、企業では少しスタンスが異なり、

特許などの知的財産」を優先・重要視することが多いです。

 

というのも、民間企業は営利団体であり、

利益を上げて会社を存続させ、事業を通して長期間社会へ貢献すること、

が存在意義となっています。

その際、特に「知的財産」というものがとても重要になります。

 

研究開発という業務の中には、

研究を通して新しく得られた発明(技術・モノ・作り方など)を

「特許」という知的財産として出願し「権利」を確保する

という大きな仕事があります。

 

研究開発を通して得られた発明は、

その権利を使用して事業展開をするうえで基盤となるものです。

「企業の研究では特許が大切」と言われる背景にはこのような事情があり、

特許の出願が優先度の高い仕事として認識されています。

 

では、実際どのくらいの研究員が「特許出願」の経験があるでしょうか。

私はこれまで5件以上の特許出願に関与してきましたが、

一方で、仕事の性質上あまり特許を出せない研究員もいました。

 

また、出願資料を研究員がすべて書く会社もある一方で、

資料はすべて社内の知的財産部門や特許事務所が作成する会社もあるようです。

 

このように、特許出願にかかる作業に研究員自身がどのくらい関与するのか

そのスタンスが会社ごとだいぶ異なるようです。

各社のスタンスの違いや傾向も気になりませんか?

 

そこで今回、

本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して

企業研究職の皆様にアンケートを取り、

研究職の特許事情」について調査しました。

以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。

ぜひフォローをお願いします!

今回は、

研究職はみんな特許を出願してる?明細書は自分で書く?

というタイトルで、ツイッターアンケートの結果をまとめました。

【研究職はみんな特許を出願してる?明細書は自分で書く?

これまでに何件特許を出願したか(共同出願含む)

まずさっそく、企業の研究職の皆様を対象に

これまでに特許を何件出願したか(共同出願含む)

というアンケートを取りました。

結果はこちら↓

えっ、0件や5件以下の人多くないか?

回答を見たときの私の率直な感想でした。

また、共同出願含めてこの割合なので、

自身の発明で出願した経験がある人はほとんどいないんじゃないか?

と私は考えました。

そこで、次に「自身の発明」に関する出願について聞いてみました。

自身が主導した発明を何件出願した?

次に、

自身が主導して発明した特許を何件出願したことがありますか?

というアンケートを取りました。

先ほどの結果を考慮して選択肢の件数を変更し、

(0件、1-2件、3-5件、6件以上)

より狭い範囲で詳細に聞き取りました。

結果はこちら↓

先ほどの結果と比較すると、あまり分布に変更はありませんでした。

そのためこのアンケートの結果は

自身の発明で出願した経験がある人

について聞き取れていると考えてよさそうです。

 

イントロでも述べた通り、企業の研究では特許出願がかなり重要視されます。

研究を開始する前には、得られうる成果が特許となる可能性を検討しますし、

結果が出た後も、その結果から特許出願できる可能性がないか十分に吟味します。

このように、特許に関する相談は、企業の研究所では頻繁に行われています。

 

しかし結果を見ると、出願経験0件の人も3割以上いて、

5件未満も合わせると60%を超えてくることが分かりました。

 

あまり件数が多くない理由は、以下のように様々あると思います。

・出願させる基準が非常に厳しい会社が多く、件数が伸びない。

・この回答者に若手が多い。

・特許出願スタイルに業界間で差がある。

 

とはいえ、特許出願未経験の人がこれだけいるという現実には、

私自身少し驚きました。

 

特許出願経験やその出願内容については、転職活動の履歴書などにも書くことができます。

特許は未経験の人にはとっつきにくいと思いますが、

自身の市場価値を高めるという観点でも、

機会を見つけて出願を目指してみることをお勧めします。

明細書は自分で書くか?

次に、

研究員は明細書をどこまで作るのか

という質問を行いました。

 

特許をする際、その発明の背景から内容までをまとめた

明細書」という書類を作成します。

この明細書、非常に独特な書き方をする書類で、

初心者には非常にとっつきにくいです。

そのため、明細書の作成を弁理士などの専門家へ委託している会社も多くあるようです。

 

一方で、発明したのは研究員自身であり、本人しか分からないこともたくさんあります。

そのため、発明の内容をまとめる作業には研究員の関与も不可欠です。

しかし、非常に複雑な明細書作成作業に対して、

専門外の研究員をどこまで関わらせるかは、企業によって大きく違うようです。

研究員が明細書作成までがっつり行う会社もあれば、

研究員は研究方法と結果を渡すだけで文章は書かない会社もあるなど、

かなりスタンスが異なるようです。

 

そこで、

所属する会社では、明細書のどの範囲まで研究員が作成しますか?

というアンケートを行い、その傾向を調べてみました。

結果はこちら↓

予想通り、大きく割れました。

しかしその中で、

・研究員は文章をほとんど書かない。

・明細書まで研究員が自分で書く

という両極端な選択肢が2トップとなりました。

 

予想していた通り、明細書に対する研究員の関わり度合いは、

企業ごとに大きく異なっていました。

私自身は明細書の一部まで自分で書いていたため、

研究員が何も書かない会社がこんなに多いのか…

と少しショックを受けました。

 

ただし、個人的な意見ですが、

複雑怪奇で独特な特許明細書

研究員も自分の手で書くことでとても勉強になります。

会社のスタンスに逆らう必要がありませんが、

特許出願の際に一度は取り組んでみることをお勧めします。

特許に関する目標・ノルマはあるか?

企業では特許が非常に重要視されていると書きましたが、

この雰囲気が行き過ぎているる会社の中には、

「特許出願数の年度ノルマ」を設定しているところもあります。

なんか、聞くだけで嫌になりますね。

 

そこで、

「特許に関する目標・ノルマは設定されていますか?」

というアンケートを取りました。

結果はこちら↓

拒絶通知対応を行ったことはあるか

特許は出願して終わりではありません。

出願2年後以降に、特許として認めてもらうための審査請求を行い、

修正等を重ねて認められた内容が特許として登録され、権利が確定します。

この審査請求の際に特許庁から送られてくる審査書類を

拒絶通知」といいます。

 

すなわち、特許を権利として確定させるためには、

多くの場合拒絶通知へのと対応を行うことになります。

特許庁の審査結果に対して、その結果を受けて特許の内容を修正することも多く、

とても大変な作業です。

 

では、拒絶通知対応を行ったことがある研究員は

どのくらいいるのでしょうか。

結果はこちら↓

約半数の人が拒絶通知対応を行った経験があるとのことでした。

自身が出願した特許に関する拒絶通知には自分で対応することが多く、

先ほどの出願経験者の多くが拒絶通知対応も行っている可能性が高そうですね。

 

まとめ

・特許出願経験は、5件未満の人が多いが、たくさん出している人も。

・明細書は、研究員が書く会社もあれば、研究員は全く書かない会社もある。

・特許出願に関する目標やノルマを設定している会社も存在する。

 

特許は民間企業研究員の大きな仕事の一つです。

しかし特許関連の業務でアンケートを取ってみると、

出願経験が少ない人も多かったり、

明細書を全く書かない会社があったりと、

意外と知らないことが多かったのではないでしょうか。

 

著者の意見:自分で特許関連書類を作るのも、よい経験

皆様、特許の明細書、読みにくくないですか。

これ、独特な書き方をしているためであり、

読み慣れるのには訓練が必要です。 

数多く読んで慣れることも大事ですが、

私個人としては、

特許に関する書類を一度はご自身の手で作成してみることをお勧めします。

もちろん、会社から任されないこともあると思いますが、

その場合も自分でできそうなところは自分でやってみてください。

 

特許は独特の書き方をしますが、

一番早くなれる方法は、自分で書く経験をしてみることです。

一度書くと構造が何となく理解できるようになるはずです。

 

皆様の研究が上手く進み、権利化できそうな内容が出てきた際には、

まずはご自身の手で特許に関する書類を作成してみましょう。

先輩や専門家のアドバイスを受けながら取り組めば、

すぐになれることができると思います!

特許を書き、自分の業績にしよう!

特許は、研究者としての自分の業績として堂々と履歴書などに書くことができます。

その領域の研究者として生きていくうえでも、

転職活動をする際にも役に立ちます。

詳しいことは、以下の記事に書いていますので、

ぜひ読んでみてください。

企業研究職の特徴:実名で専門性や業績をアピールできる




研究職の皆様、この質問の答えが「はい」なら転職活動しよう

この会社でこのまま研究を続けていいのか?

この研究テーマを続けて、自分のキャリアにプラスになるのか?

企業の研究職の皆様、一度はこのようなことを考えたことはありませんか?

私はめっちゃあります!

 

2023年は、日本全体で転職市場が活況になっているそうです

実際、私の知人も研究職で転職を実現していますし、

私も研究職から研究職への転職を実現しました。

https://researcherinacompany.com/recruit-15/

これまで、研究職は転職は厳しい、と言われてきましたが、

近年はその傾向はなくなってきているようです。

 

冒頭で研究職の悩みの一部を代弁しましたが、

具体的に何に対してもやもやしているのか

なぜ今の会社で研究を続けるのが不安なのか

はっきりとわからない方も多いのではないでしょうか。

 

そこでこの記事では、私自身の経験をもとにモヤモヤを少し具体化し、

読者の皆様自身の状況と照らし合わせて考えていただければと思っています。

 

今回は、

研究職の皆様:この質問の答えが「はい」なら、転職を考えましょう

というタイトルで、私の意見を書いていきます。

 

以下の質問に一つでも「はい」と答えた方、今が転職を考えるタイミングかもしれません。

 

【おことわり】

この記事のタイトル及び内容は、

リベラルアーツ大学両学長のyoutube動画、

【8つの質問】この質問に対する答えが「はい」なら転職を考えるべし!【自分を無駄にするな】

を参考に(というかこの骨格をいただいて)作成しました。

研究職の皆様:この質問の答えが「はい」なら、転職を考えましょう

今の研究・仕事の進む先が「全く」見えない

企業での研究の多くは、会社が設定したテーマに沿って進めます。

会社の事業内容や方針に合うテーマが設定されますし、

研究が花開いた際の事業性や実用性なども、ある程度事前に見込まれていることが多いです。

すなわち、会社が方向性を立てた中で研究をしており、

「研究が事業や出口を想定していない」ということは通常はほとんど起きません。

 

しかし残念ながら、この見積もりが甘い研究テーマが走っていることも非常に多いです。

具体的には、研究の課題設定が不明瞭、研究の出口が全く決まっていない、などの状態です。

このようなテーマの場合、いくら続けても会社に貢献できる日はやってきません。

 

もし自分の担当テーマについて課題設定や出口が全く決まっていなかったり、

自分でも出口のイメージが全くできなかったりという状況であれば、

テーマの変更などを一度検討してみましょう。

 

変更が認められない、あるいは軌道修正の見込みがないなどの場合は、

会社に貢献できる研究を実施できる環境へ移ることをお勧めします。

 

環境を変える方法の一つとして、他社研究部門への転職を検討してもよいと思います。

自分の強みが活きる研究・仕事が、社内に「全く」ない

研究という仕事は元来高い専門性が要求されることが多く、

本人の専門性や能力と仕事内容がマッチしているかどうかが、

本人の意欲や仕事の成果に大きく関わってきます。

 

会社に一定以上の人数の研究員がいる場合、

一人一人の得意分野や専門性はバラバラであることが多いです。

会社側はそのことをある程度理解したうえで、

会社側が設定した研究テーマに適した人材を割り当てることで、成果を最大化していきます。

 

全員が納得できる割り当てにすることは不可能ですが、

それでもある程度適切に割り当てようと会社側は努力しているはずです。

 

一方で、皆様がイチ研究員として会社の研究テーマを見たときに、

この会社の中では、自分の強みが全く活きないんじゃないか?

と感じた経験はないでしょうか。

感じた経験がある人、だいたいその直感は当たっています

 

先ほどもお話しした通り、研究は専門性が高いことが多いです。

そして、自身の専門性と研究テーマが全く重なっていないという状況も、企業の研究においては頻繁に起こります。

しかし、通常ある程度大きい会社であれば研究テーマは複数走っており、

その中で最も親和性のありそうな人を割り当てることで、このミスマッチを少なくしています。

しかし、「全くリンクしない人」というのが、どうしても一定数出てしまいます。

 

もし皆様がこのような状況になってしまったら、

まずは新しい領域にチャレンジしてみて、与えられたテーマに対して面白さややりがいを感じられるかを確認してみましょう。

 

それでも自分の中で納得感が得られない場合は、

自分の強みが活かされる可能性を求めて、他社へ移ることを考えてみてもよいかもしれません。

研究部門に対してトライアンドエラーを認めない雰囲気がある

研究という仕事が、他の業務と決定的に違う特徴の一つに、

トライアンドエラーを繰り返す必要がある」というものがあります。

 

本来研究には、これまでになかった新しいものを見つける・生み出すという使命があります。

そして、この使命を達成するための過程では、トライアンドエラーは不可欠です。

企業の研究においても同じで、新しい技術・モノ・サービスを形にする過程では、多くの研究員の様々な形のトライアンドエラーが行われています。

 

一方で、研究以外の多くの業務では、「ミスや失敗は許されない」という前提のもと業務が展開されています。

欠品、商品の不良、原材料不足などは、会社に大きな損害を与えますからね。

このように、研究以外の業務に携わる人は「トライアンドエラー」という概念に慣れていません

これは、研究以外の業務の人が悪いわけではないということは、改めて補足しておきます。

 

問題となるのは、

研究部門に対しても、トライアンドエラーや失敗を許さない雰囲気

が蔓延している場合です。

 

研究の生命線である「トライアンドエラー」が認められないとなると、研究はすべて成功しなくてはいけないという考えが支配し始めます。

すると、研究員は何かを試すことに非常に精神的な負担を感じるようになり、

次第に何かを試すことを躊躇するようになっていきます。

その結果、単純に試行錯誤の回数が減ってしまい、いっそう成果がなかなか出ないという状況に陥っていきます。

 

「トライアンドエラーを認めない雰囲気」の中で研究を強いられるというのは、

研究員にとって苦痛以外の何物でもありません。

このような環境では、はっきり言ってコンスタントに成果を出すことは困難です。

 

このような雰囲気が蔓延している会社・部署にいらっしゃる研究職の方は、

転職によって成果が出やすい環境を手に入れられるかもしれません。

他部署から「研究所はお荷物・金食い虫」と「本気で」思われている

先ほどの話と重複しますが、

研究は「トライアンドエラーの繰り返し」であり、その過程では時間や費用が多く投資されています。

もちろん、研究員はそのことを正しく認識して研究活動に励むべきであり、

投資を受けている以上会社の利益や発展につながる研究成果を追い求める必要があるでしょう。

 

また、このような状況を冗談半分で「研究所はお荷物・金食い虫」と表現することもあります。

確かに、研究を起点に巨大な事業が生まれる確率は低いですし、仮に生まれたとしても研究開始から何年も経っていてたくさん投資がなされた後であることが多いです。

ヒト・モノ・カネがそれなりに投資されている以上、そのように例えられても仕方ない部分はあります

 

問題なのは、「お荷物・金食い虫」と「本気で思っている人」が社内にたくさんいる場合です。

このような人たちは、

研究なんてカネばっか使ってカネにならないんだから、やめてしまえ」と本気で思っていることが多いです。

この主張が正しいかどうかは、正直会社によって異なるでしょう。

 

一方で、この状況をイチ研究員目線で見てみましょう。

研究員がそこで研究を続けるべきかに関しては、先ほどの主張の正しさはあまり関係ありません。

果たして、研究員を「金食い虫」と考える人が多い会社で働いて、明るい未来が待っていることを想像できるでしょうか?

 

おそらく、仮に研究を起点に巨大な事業を立ち上げることができたとしても、

この人たちはその事実を認めてくれることはありません。

事業や売り上げを立てても、研究に対して冷たい目線を当て続けます。

 

結局のところ、研究に対して冷たい環境で研究を続けても、仮に成果を上げても、研究員自身の立場や待遇に良い影響は生まれません。

そして、このような環境で研究員は働き続ける必要はありません。

 

研究員に対してもしっかりリスペクトが払われ、正しい認識のもと研究活動を続けることができる企業は、世の中にたくさんあります。

 

もしこのブロックの質問に「はい」と答えた方は、

転職エージェントなどを利用して別の会社の情報を集めてみることをお勧めします。

今の仕事が「全く」楽しくない

私は、この質問に当てはまる人は、全員一度転職活動をした方が良いと思っています。

特に研究において、「全く」楽しくないという状況では、

その研究から良い成果が出る確率が下がってしまいますし、

本人の精神的な負担がどんどん重なっていってしまいます。

 

もし今の仕事が「全く」楽しくないのであれば、

研究テーマを変えることや、社内異動で他の部署へ移ることを申請してみてください。

そして、もしそれらの希望が通らないのであれば、

他社へ移ることを考えても良いタイミングだと思います。

 

世の中には研究に限らずさまざまな仕事の方がたくさんあります。

そしてその中には、ご自身のこれまでの研究で培ったスキルや考え方が活かされる職種もたくさんあるはずです。

 

転職エージェントには、現在の仕事が好きになれていないという状況だけでなく

ご自身が持っているスキルやノウハウを丁寧に棚卸してもらい、

それに合致する求人を一度紹介してもらうとよいと思います。

一つでも当てはまった皆様、転職活動をしてみませんか?

皆様、いかがだったでしょうか。

もし一つも当てはまらなかったのであれば、

今の会社で引き続き研究を続けていけばよいと思います。

 

一方で、一つでも当てはまった人は、その一つの不安・不満が取り返しがつかなくなる前に、

一度社外の状況を知ってみるのもよいかと思います。

すなわち、転職活動をしてみてはいかがでしょうか、ということです。

他社の状況を知って、現在の会社と状況を比較し、

より望ましい環境が得られそうかを知っておくだけでも、安心感が大きく高まるはずです。

 

リベラルアーツ大学の両学長がおっしゃっているように

「転職にはリスクがあるが、転職活動はノーリスク」です。

転職エージェントと情報交換することにリスクはありません。

 

以下に、今回の私の転職で使用した

お勧め転職エージェントのリンクを張っておきます。

この記事を読んでみて転職活動を検討してみようと考えた方は、

一度以下のリンクからエージェントとの面談を設定し、

一度話を聞いてみてください。

新しい発見があるはずです!

 

JACリクルートメント 

高年収のハイクラス転職を目指したい方

アカリクキャリア

大学院卒の強みを生かした転職に特化)

 

本ブログの著者は、研究職から研究職の転職に成功しました

本ブログの著者は2023年に、

研究職→研究職の転職を実現しました。

 

今回の記事を読んで、転職を検討してもよいなと感じた方は、

私の転職体験談と、以下の記事をぜひ読んでみてください。

https://researcherinacompany.com/recruit-15/



研究職の管理職はつらい?狭き門?年収は?研究職に聞きました

企業研究職の皆様、

いつか管理職に昇格したいと思っていますか?

たぶん「いいえ」と答えた人もいるのではないでしょうか?

 

身近なところで働いている管理職が、いつもつらそう…

管理職は残業代がないから、ずっと働かされている…

皆様の部署はそのような状況ではないですか?

  

また、会社ごとに管理職へのなりやすさが違う

という話を聞いたことはありませんか?

・ポストが少なく、空席が出るまで昇格できない会社

・役なし管理職には誰でもなれる会社

どちらも聞いたことはありませんか?

また、皆様の会社はどちらですか?

 

このように、各社管理職に関する事情は全く異なりそうです。

他社の研究職の管理職事情が気になった私は、

本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して企業研究職の皆様にアンケートを取り、

研究職の管理職事情」について調査しました。

以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。

ぜひフォローをお願いします!

今回は、

研究職は管理職になれる?昇格後のキャリアは?給料上がる?

というタイトルで、ツイッターアンケートの結果をまとめました。

研究職は管理職になれる?昇格後のキャリアは?給料上がる??

企業研究職の社員は、将来管理職になりたい?

早速、皆様に聞きました。

ツイッターアンケートを使用して、

いずれは管理職へ昇格したいと思いますか?

という質問をしました。

結果はこちら↓

えっ、管理職になりたくない人、多い…

この結果を見て、私はびっくりしました。

管理職になりたくない人、多いですね。

 

確かに、身近な管理職がつらそうに働いているのを見ると、

「あんなプレッシャーの中で働きたくない」

と感じる若手や中堅も多いかもしれません。

 

一般的に日系大企業は、

総合職は、新入社員からみんな出世を目指して働く

という構図になっています。

しかし、管理職になりたくない人が多いというこの状況では、

この出世競争の前提がひっくり返ってしまいますね。

 

一方で、私のtwitterをフォローしてくれている

野武士研究者T/新規事業関連コンサルさんから面白いコメントをもらいました。

「若い頃は管理職昇格に興味がなかった人も、同年代が昇格し始めると管理職を意識してしまう。」

とてもありそうな話です。

 

後ほど出てきますが、管理職への昇格は年収などの待遇面の向上につながります

「管理職しんどそう」と思っていて忌避している若手社員も、

年齢を重ねて家族を持つとお金が必要になり、

年収が上がる管理職への昇格に魅力を感じてくる可能性もあります。

そんなタイミングで同年代の社員が昇格していたら…

意識せざるをえませんね…

管理職への昇格は難しい?誰でもなれる?

次に、

管理職への昇進は、会社ごとに難易度が異なるのか

に迫るアンケートを取りました。

 

管理職への昇格については、会社ごとにルールが全く異なります。

管理職への昇格がとても難しい会社もあれば、

役職なし管理職へはほぼ全員昇格できる会社もあります。

 

今回のアンケートでは、選択肢として

・ポストが少なく、非常に狭き門

・ほぼ全員が管理職になれる

・昇進の仕組みがない

・その他

という4つを設け、管理職への昇格が厳しい会社とそうでない会社の割合を調査しました。

結果はこちら↓

アンケートの結果、研究職の管理職昇格については、

管理職ポストが少なく、昇格は狭き門

という会社が多いことが分かってきました。

 

一方で、「役職なし管理職ならほぼ全員昇格できる

という会社も一定数あるようですね。 

 

多くの会社では、管理職への昇格にあたり昇格試験を設けています。

その際、応募資格や試験の難易度・合格点にどのような基準を設けるかによって、昇格試験の難易度が大きく変わってきます。

 

私はこれまで研究職として2つの会社に所属しましたが

1社目は「誰でも昇格できる」

2社目は「管理職ポストが非常に少ない」

というスタイルの会社でした。

 

1社目の誰でも管理職になれる会社では、

応募資格は在籍年数もしくは年齢、試験難易度は受験者ほぼ全員通過できるレベルでした。

一方、2社目の昇格が厳しい会社では、

応募資格は在籍年数+業績+評価、試験難易度は合格率5%未満、という大変厳しいものでした。

 

管理職への昇格条件、各社全く異なると思います。

この辺りに迫るアンケートをいつか取ってみたいです。

管理職昇格後も研究部門で働く人が多い?

研究職の人が管理職へ昇格した場合、

その後どのようなキャリアを歩む人が多いのでしょうか?

 

そのまま研究部門で偉くなっていくのか、

研究以外の部門へ異動していく人が多いのか、

この辺りも各社傾向が異なりそうですね。

 

そこで、

所属する会社での、管理職昇格後のキャリアで多いものを教えてください。

という内容で、アンケートを取りました。

選択肢として、以下の4つを設けました。

・ずっと研究関連部門で働く

・研究以外の部門へ異動していく

・早い段階で転職・退職してく人が多い

・その他 

結果はこちら↓

やはり研究職の人は、管理職昇格後も研究関連部門でキャリアを積む人が多いようです。

以前のアンケートで、研究職は異動が少ないという結果も得られていますが、

管理職昇格後も異動は少ないのかもしれませんね。

研究職の異動に関するアンケート結果はこちら↓

https://researcherinacompany.com/research_work-11/

プレイングマネージャーは多い?

管理職の仕事は、文字通り部署の部下や方針を管理することです。

それ以外に、自身より偉い人たちと部下をつなぐ役割もありますね。

 

一方で管理職でありながら、一般社員の業務をこなす

プレイングマネージャー」と呼ばれているも結構たくさんいるという話も耳にします。

 

研究職で言えば、以下のような状況の人が該当します。

・課長なのに、毎日実験しまくっている。

・部長なのに、現場作業を毎日やっている。

 

では実際、プレイングマネージャーをやっている管理職の割合はどのくらいなのでしょうか?

所属する会社では、管理職昇格後もプレーヤーの仕事を続けているか?

という質問でアンケートを取り、以下の3つから選んでもらいました。

・ほとんどの人が続けている

・半分くらいが続けている

・ほとんどの人が辞めている

結果はこちら↓

この結果を見る限り、

管理職の多くは一般社員の仕事はしていないようですが、

30%近くの管理職がプレイングマネージャーをしていることが見えてきました。

 

ここからは想像ですが、プレイングマネージャーの中には

①人員が足りず、管理職も社員の仕事をしないと回らない。

②実験などの現場仕事が好きで、昇格後も続けている。

という2つのタイプがいると考えられます。

 

②のタイプは好きでやっているのでよいとして、

①の人は相当な激務であることが想像されます。

 

現役管理職のみなさま、この認識で間違いないでしょうか?

管理職昇格後の給料は上がる?

さて最後に、

管理職へ昇格すると、年収は上がるのか?

というアンケートを取りました。

早速、結果をご覧ください↓

「上がる・上がった」という回答が「変わらない」「下がらない」を大きく上回っており、

やはり管理職昇格は年収アップにつながる確率が高そうです。

 

一方で、今回のアンケートでは

「管理職の給与体系を知らない」

という回答がトップとなりました。

 

若手・中堅社員の皆様、

ご自身の会社の管理職の給与体系を知っていますか?

確かに私も、上司からのぶっちゃけ話は聞いたことがありますが、

詳細な情報は持っていないですね。

 

アンケートを見る限り、管理職昇格で年収が上がる確率は高そうです。

しかし若手には、管理職の給与情報の詳細は見えておらず、

昇格による金銭的なメリットを正しく認識できていない可能性があります。

 

もし、「昇格により待遇はこのくらい変わるよ」という情報が分かれば、

そこに魅力を感じて早くから管理職を目指す人が現れるかもしれませんね。

 

ちなみに、先ほど登場した野武士研究者T/新規事業関連コンサルさんが

管理職の給与状況について一般論として情報をくれました。

あくまで一般論とのことですが、

個人的には一つの基準として参考にしようと思っています。

 

皆様も、もし管理職の給与体系情報を持っていたら、

この基準と比べてみると面白いかもしれません。

 

管理職に昇格しても待遇が変わらない可能性が高い

もう管理職になったけど、給料安すぎ…

そのように感じた方は、

一度外の会社を覗いてみるのがいいかもしれません。

 

研究関連の管理職についても、様々な求人が出ています。

特にハイクラス転職エージェントのJACリクルートメントには、

管理職の高年収が非常に多く登録されています。

登録は無料ですので、一度覗いてみてはいかがでしょうか。

JACリクルートメント

まとめ

・研究職では、管理職になりたくない人が約半数いる。

・管理職ポストが少なく、昇格が狭き門の会社が多い。

・管理職昇格後も、研究部門で働く人が多い。

・管理職昇格後は年収が上がるのが一般的。

 

管理職に昇格すると、様々な責任やプレッシャーがのしかかってきます。

管理職に昇格する以上、その責務に見合った待遇を求めたいですね。

これから管理職を目指す人も、現役管理職の人も、

責務と待遇が釣り合っているかを冷静に眺めてみて、

自身が納得して働ける環境を選択してくださいね。

 

研究職も転職できる

著者はまだ管理職ではありませんが、

昨年、研究職→研究職の転職を実現しました。

 

今回の記事を読んで、環境を変えることを検討してもよいなと感じた方は、

私の転職体験談と、以下の記事をぜひ読んでみてください。

https://researcherinacompany.com/recruit-15/



研究職の転勤・異動:異動先は?辞令はいつ出る?:研究職に聞きました。

会社では、異動は突然やってきます。

そして、自身キャリア形成や家族の生活に大きな影響を与えます。

 

以前は当たり前だった転勤や異動も、

現代ではあまり好まれない傾向があります。

 

研究職って異動が少ないらしい、ホント?

異動が多い働き方は絶対に嫌だ

そのように考えている就活生の皆様は多いのではないでしょうか。

 

また、

研究職の異動、うちの会社と他社で違うのか?

と、気になったことがある現役研究職の皆様も多いと思います。

私と同じですね。

 

他社の研究職の異動事情が気になった私は、

本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して企業研究職の皆様にアンケートを取り、

研究職の異動事情」について調査しました。

以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。

ぜひフォローをお願いします!

今回は、

研究職の転勤・異動

という内容で、アンケート結果をまとめていきます。

研究職の転勤・異動

新卒で研究職に配属された人の割合は?

本題に入る前に、企業研究職の皆様を対象に

新卒採用後の最初の配属先が研究職であるか?

というアンケートを取りました。

 

研究職でキャリアをスタートした人がどのくらいいるかを知り、その前提をもとに以降のアンケートを見ることで、

研究職のキャリアの流れを考察できると考えたからです。

 

結果はこちら↓

予想通り、現在研究職をされている多くの方が、

新卒初期配属も研究職であることが分かりました。

 

この時点では推測になりますが、

初期配属研究職 → そのまま異動なし

のパターンが結構多そうだなと感じていました。

 

これまでに異動を何回経験した?

前提を確認できたので、次は本題です。

これまでに異動は何回経験しましたか?

というアンケートを取りました。

 

結果はこちら↓

異動経験がない方が約50%を占め、

2回以下の人を合わせると約80%となりました。

この結果、先ほどの推測通り、

研究職はあまり異動しないことが示唆されました。

 

異動が少ない環境で、長期的に同じ仕事に取り組んでいるのが、研究職の一つの特徴かもしれません。

研究職の異動頻度は、他部署と比べてどう?

研究職は異動が少ないことは分かったが、

他の職種と比べてどうか?

この点について疑問に思った方もいると思います。

 

そこで、実際に聞いてみました。

研究職の異動頻度は、他部署の社員と比べて多いですか?

というアンケートを行い、職種間の違いを調べてみました。

結果はこちら↓

これもやはり予想通り、

他の職種と比べても研究職は異動が少ない傾向がありそうです。

 

異動は自身の仕事内容だけでなく、

家族を含む自身の生活にも大きく影響します。

異動が多いと、家族への負担も増えます。

私自身は、

異動が多すぎるのはあまり望ましいものではない

と考えています。

 

異動の心配がなく安心して生活したい方にとっては、研究職は一つの理想郷かもしれません。

辞令が出る頻度は?

異動の回数が多いのも困りますが、

突然辞令がでる」のも大変迷惑です。

 

辞令の頻度については会社ごとに違うようで、

毎月異動辞令を出している会社もあれば、

異動の時期を決めている会社もあるそうです。

 

毎月辞令が出る可能性がある会社の場合、

今月、辞令出たらどうしよう…

と毎月心の準備をしなければならず、

精神的な負担はかなり大きいです。

 

一方で、辞令が出るタイミングがある程度決まっている会社であれば、

それ以外の時期に辞令にビクビクする必要がなく精神的負担はかなり軽くなり、

長い期間を安心して働くことができるようになりますね。

 

そのくらい、異動の辞令が出る頻度」は社員のQOLに大きく関わります。

 

そこで、研究職の皆様にも

所属する会社で異動の辞令が出る頻度は?

というアンケートを行い、実情を調べてみました。

結果はこちら↓

毎月辞令が出る会社も一定数ある一方で、

半年に一回程度に決められている会社が約50%を占めていました。

 

私自身、毎月の会社にも半年ごとの会社にも勤めた経験がありますが、

感想としては、

辞令の時期が決まっている安心感は半端ない!

 

ぜひ多くの会社で、辞令の時期を半年ごとくらいに固定していただき、

安心して働ける環境を与えてほしいものです。

異動先は研究部門?それ以外?どちらが多い?

最後に、研究職の異動先について聞いてみました。

研究職の異動先は、研究関連とそれ以外、どっちが多い?

というアンケートを行いました。

結果はこちら↓

約半数が研究関連部門と回答した一方で、

研究以外の部門への異動も結構多いことが分かりました。

 

研究職は研究部門にいるほうが活躍できるので、

研究職内での部署異動を通してキャリアを積んでいく方は確かに多いです。

 

一方で、研究職が合わない人、研究以外をやりたくなった人なども一定数発生してしまいます。

そのような人たちは、研究以外の部門へ異動していくことが多いですね。

また、これも当然なのですが、

本人の意向とは別に、突然研究を辞めさせられた人もたくさんいます。

 

また、管理職などになってくると、

研究所内では管理職ポストが少なく、昇格できない

という現象が発生してきます。

 

役職なし管理職として所属できない職場では、

役職を与えられなかった年配社員や管理職が、

研究以外の部門へ異動していくことも多いです。

まとめ

・研究職は、他の職種と比べて異動が少ない。異動未経験者も多い。

・辞令が出る頻度は、毎月or半年ごと、が一般的。

・研究職の異動先は、研究部門とそれ以外で、半々くらい。

 

辞令は突然にやってきます。

研究職は異動が少ない一方で、

辞令が出た際は約半数が研究以外の部門へ異動しています。

すなわち

突然辞令を言い渡され、研究を辞めさせられる

という状況に陥る可能性が、それなりにあるということです。

 

そのような状況になったとき、

・研究以外の新しい職種へ気持ちを切り替えるか

・今後も研究に携わるために、新しい環境を探すか

どちらを選ぶかは皆様自身です。

 

いざというときに、自分の進む道を迷いなく決められるように、

普段から次のキャリアを意識しておくとよいでしょう。

著者は、新しい環境で研究を続けることを選びました。

著者は昨年、研究職→研究職の転職を実現しました。

前職に大きな不満はなかったのですが、

部署の仕事の流れを見ると、今後研究に携われる可能性は低いだろうなとも感じていました。

 

しかし、まだ研究を続けたかった私は、

転職して新しい環境で研究を続けることにしました。

現在、新しい分野で楽しく研究をしています。

 

もし、新たに環境を変えて研究を続けたい方は、

私の転職体験談と、以下の記事をぜひ読んでみてください。

https://researcherinacompany.com/recruit-15/



企業研究職も論文を書ける?書きたい?研究職に聞きました。

企業の研究職は、大学みたいに論文を書いたりするのか?

うちの会社は論文書く人ほとんどいないけど、他社はどうなのだろう?

就活生や現役研究職の皆様、一度は気になったことはありませんか?

 

研究成果を報告する方法の一つとして、学術論文を投稿して世に公開するという方法があります。

 

大学などのアカデミアにおいては、良い研究成果を論文として公開し、知見を広く知ってもらうことが一つの使命です。

 

一方で、その考え方は企業では当てはまらない側面もあります。

民間企業は「営利を追求すること」が優先順位の高い使命であり、それは所属する研究員にとっても同じ価値観が求められます。

 

そのため、

論文を書くことが、会社の利益につながらない

と会社側から判断されると、論文を書くことを後回しにさせられる or 許可されないという状況になってしまうこともあります。

 

アカデミアと企業では、学術論文に対する考え方が異なると思ってよいでしょう。

この違いについては、以下にまとめています。

https://researcherinacompany.com/research-paper

 

一方で、

論文を書くことが会社のためになるか

ということに対しては、会社ごとに考え方が大きく異なると思われます。

 

論文に対する会社の考え方が肯定的であれば、手を挙げれば論文を書ける環境になっているかもしれません。

 

そこで、会社ごとにスタンスの違いを大まかに把握するために、 

本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して企業研究職の皆様にアンケートを取り、

企業研究職は論文を書けるのか?」について調査しました。

以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。

ぜひフォローをお願いします!

今回は、

企業研究職は、論文を書けるのか?

という内容で、ツイッターアンケートの結果をまとめました。

企業研究職は論文を書けるのか?

論文を書いたことがある人の割合

まずは、

筆頭著者で論文を書いたことがあるか?」について聞き取りました。

 

この質問では、

学生時代と入社後、どちらのタイミングかは分かりませんが、

論文執筆経験者がどのくらいいるかを把握する目的で、聞き取っています。

 

結果はこちら↓

約半数の方が、筆頭で論文を書いたことがあると回答されました。

学生時代・入社後のどちらのタイミングで執筆したかは分かりませんが、

論文執筆経験者はそれなりにいるようですね。

 

ちなみに、以前

企業研究職の中の博士卒の割合」を調べたことがあり、その結果を参考にすると

約20%が博士卒であることが想定されます。

 

これらの結果を踏まえると、修士時代もしくは入社後に論文を執筆した研究員が一定数いることが想定されますね。

会社の研究成果で論文を書いたことがあるか?

次に、

会社の研究成果で論文を書いたことがあるか?

について聞き取りました。

 

この質問では、筆頭著者としてだけでなく、共著者として参加した経験についても、併せて聞き取りました。

 

結果はこちら↓

「ない」と答えた方が約半数いる一方で、

「筆頭で書いたことがある」も約30%いるという結果になりました。

 

数値はともかく、企業の研究成果で論文を書くことができる会社が一定数あることが、

この結果から分かってきました。この点は少し安心ですね。

 

論文を書ける研究者が所属している会社の方が、

研究に対する基礎がしっかり固まっている研究員が多く、質の高い研究が進められる傾向があるかもしれませんね。

論文を書くことに対して会社は肯定的?評価してくれる?

冒頭で書きましたが、企業は営利活動が目的です。

そのため、

会社の研究成果で論文を書きたいと思っても、会社から企業の利益にならないと判断されると、書くことを認めてもらえないこともあります。

 

一方で、実際論文投稿している民間企業はたくさんありますし、その内訳は大企業から中小企業まで様々です。

 

この状況から推察するに、 

論文を投稿することに対する考え方・価値観

が会社ごとに大きく異なることが想像されます。

 

そこで、

ご自身の会社では、論文を書くことについて肯定的か?

という内容でアンケートを取りました。

結果はこちら↓

 

論文を書くことに理解がある会社がそれなりにあり、その点については個人的にも安心しました。

一方で、論文を書くことに否定的なスタンスを取る会社も一定数存在するようですね。

 

特に、

論文は会社のためにならない

という考え方が染みついている会社では、論文を投稿・受理させることを、個人の業績として全く評価しないということもあるそうです。

 

研究職なのに、論文を書くことが評価の対象とならないなんて、特に学生の方にはイメージがわきにくいのではないでしょうか。

ところが、今回のツイッターアンケートの結果を見ると本当にそんな会社は存在するようです。

 

次に、ツイッターアンケートを使って

論文を投稿・受理させることは、個人のプラス評価となるか

というアンケートを取り、論文が評価されない会社の割合を調べてみました。

 

結果はこちら↓

「論文が成果として評価される」という回答は40%未満にとどまり、

残り60%は「評価されない」もしくは「状況・内容による」となりました。

 

企業では論文そのものはゴールにはならず、論文を書いても会社のためにならない、

会社の利益につながる論文についてのみ評価する

というスタンスの会社が一定数存在することが分かりますね。

 

会社の役に立たない論文を書く人はいないと思いますが、それでも、論文を出すことやその内容に対して厳しい判断をしている会社は存在するようですね。

論文投稿には会社の承認が必要

このように、会社によって価値観が分かれる学術論文ですが、投稿すること自体に会社の許可が必要なことは各社共通のようです。

 

実際に、

会社の研究成果で論文を投稿する時、承認は必要か

という内容でアンケートを取ったところ、

90%以上の会社で承認が必要なことが分かりました。

一方で、承認が必要なことはほぼすべての会社で共通であっても、

その中身(何人の承認が必要か?決裁者は誰か?、など)には、各社大きな違いがあると想像されます。

 

論文を投稿するための承認を得る工程についても、会社ごとにどのように違いがあるか気になりますね。

機会を見て、アンケートを取りたいと思います。

 

著者の意見:論文を書けるなら書いた方がよい

私の意見ですが、

論文を書けるなら書いた方がよい」と思っています。

 

今後、研究職も一つの会社で勤め上げることは難しくなり、転職を含めたキャリア形成が必要となってきます。

特に転職活動をする際には、提出する職務経歴書に「業績」を書く必要があります。

 

研究職の業績は、「論文」と「特許」が2台巨頭であり、

この2つが充実した職務経歴書であるほうが、高い評価を受けやすいのは間違いありません。

 

時間がない・会社が許可しないなどの苦労はあると思いますが、

チャンスを狙ってつかみ、論文を出すことをお勧めします。

 

論文執筆を狙うタイミングは、

関連特許を出願し終わった直後」が最適です。

これについては、後日記事にしたいと思います。

 

実際、このブログの執筆者である私もこの方法を使い、

会社の研究成果で筆頭・共著含めて10報以上の論文を投稿しました。

結果、職務経歴書の業績欄もしっかり埋まり、

書類選考を優位に進める一つの要素になったと考えています。

詳しくは、以下の記事にまとめました。

https://researcherinacompany.com/recruit-17

 

まとめ

・筆頭論文を持っている企業研究員は、一定数いる。

・論文を投稿・受理させることが、企業では必ずしも評価の対象とはならない。

・論文を投稿する前に、会社の承認が必要。

 

企業研究職の人が論文を書く場合、論文に対する会社の価値観や、会社に役立つ内容で論文を書けるかどうかが大きく影響します。

 

加えて、会社によっては、論文を書くことをプラス評価に加えてもらえない可能性もあります。

 

そのような中でも、

皆様にはぜひ論文を書いてもらいたいと思います。

ご自身の今後のキャリア形成に確実に役に立つはずです。

 

研究者の業績についてもエージェントに聞いてみよう

本当に論文の業績があった方が、転職で有利なの?

と気になった方は、一度転職エージェントに聞いてみることをお勧めします。

 

私は、以下2つの転職エージェント・サイトを主に使用しました

利用料は一切かかりませんので、

以下のリンクから登録して一度お話を聞いてみてください。

JACリクルートメント 

高年収のハイクラス転職を目指したい方

アカリクキャリア

大学院卒の強みを生かした転職に特化)




企業の研究職はつらい?しんどい?:現役研究職に聞きました。

研究職の皆様、仕事、つらいですか?

研究職を目指す皆様、研究職がつらい仕事か、気になりませんか?

 

研究職に限った話ではないですが、

自分の目指す職業はしんどい仕事なのか?

先輩社員は、しんどい思いをして働いているのか?

といった疑問点については、就職する前に把握しておきたいと思いませんか?

 

このブログでは主に研究職を対象として記事を書いていますので、

研究職のつらい点、しんどい点」についても、情報を提供できたらいいなと考えていました。

 

一方で、一口に研究職といってもつらいことやしんどいことは会社・個人でバラバラでしょう

 

そこで今回は少し解像度を粗くして、

研究職の皆様は、仕事について「つらい・しんどい」と感じているのか?

研究職の仕事では、何がつらいのか?しんどいのか?

という点に注目することにしました。

 

本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して、企業研究職の皆様にアンケートを取り、

研究職のつらいこと、しんどいこと」について調査しました。

以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。

ぜひフォローをお願いします!

今回は、

研究職はつらい?しんどい?何に対して?

というテーマで、アンケートの結果を紹介していきます。

研究職はつらい?しんどい?何に対して?

研究職は「つらい?」「しんどい?」

早速、ツイッターアンケートで

今の仕事で「つらい」や「しんどい」と感じていますか?

という質問に回答していただきました。

結果はこちら↓

約50%の人が、「つらい」「しんどい」と感じながら仕事をしていることが分かりました。

 

どのくらい「つらい・しんどい」と感じているかは、一人一人異なると思いますが、

世間一般から「ゆったりした働き方ができる職種」

というイメージを持たれている研究職であっても、

実際に働いている人たちの約半数はしんどい思いをしている部分があるようです。

 

一体研究職の方は、何に対してしんどさを感じているのでしょうか?

研究職のどの業務がつらい?しんどい?

研究職が何に対してしんどさを感じているかについて、少し細分化して聞き取ることにしました。

 

具体的には、

研究に関すること」「研究以外の業務

人間関係」「その他」の4つに分類し、

この中で「つらい・しんどい」と感じていることについて、一番当てはまるものに投票してもらいました。

 

結果はこちら↓

比較的票が割れた結果となりましたが、

研究以外の業務」と「人間関係」の2つが抜き出る結果となり、本業である「研究に関すること」を上回っていました。

 

この結果をそのまま受け取ると、

研究職は、研究以外の業務と人間関係でしんどい思いをしている

ということになりそうです。

 

えっ、研究職なのに、研究以外のことで悩まされるの?

そう感じた就活生の方もいるかもしれません。

しかし、私個人の経験においてもこの傾向はほぼその通りだと思います。

 

研究職として配属されている人の多くは、やはり研究は大好きです。本当は、研究のことで悩みたい人ばかりです。

 

一方で、研究に没頭することを妨害してくるような研究以外の業務、人間関係のいざこざによるストレスなどは、学生時代と比べて企業での方がたくさん発生しますし、業務中もその対応に多くの時間を割いている気がしています。

 

以上のように、

研究職なのに、研究以外のことに時間と頭を使わされ、疲れてしまう

という現象に、多くの研究職が直面していると想像されます。

 

では、実際に多くの人がこの状況に直面しているのか、聞いてみることにしました。

 

そこで、ツイッターアンケートを使って

研究と研究以外の業務、どちらに多くの時間を割いていますか

というアンケートを行い、私の体感と世の研究職の方の意見を比べてみました。

 

結果はこちら↓

やはり私の体感と近い感想を持っている方が多く、

研究よりも研究以外の業務に多くの時間を取られている方がとてもたくさんいるようです。

 

本当は研究に集中したいのに、研究以外の業務に時間を取られて研究が進められない。

企業研究職あるあるなのでしょうか…

研究以外の業務がなくなったら嬉しい?

「研究がしたいのに、研究以外の業務が多すぎる」という意見に対しては

研究以外の業務がなくなったらいいんじゃないの?

と率直に感じた方もいるかもしれません。

 

確かに、研究以外の業務に割く時間が減れば、研究に集中できてみんなハッピーな方向に向かいそう。

 

そこで、

もし、研究以外の業務をやる必要がなくなったら、うれしいか?

というアンケートを取りました。

 

結果はこちら↓

これもやはり予想通り、

研究以外の業務がなくなってほしいという人たちは多いようですね。

 

研究以外の業務が嫌いでめんどくさいという人も、

研究をする時間を確保できることがうれしいという人も、どちらもいらっしゃるともいます。

 

いずれにしろ、 

本業である研究に割ける時間を増やすということは、研究職をより楽しく輝ける仕事にする上でも、大切なことなのかもしれません。

 

研究に集中できる会社は存在する

改善が見込める会社であればよいですが、

うちの会社は、当分改善しないだろうな~

と感じている方もいるかもしれません。

 

そのような方は、

他社の研究職について、一度情報を集めてみることをお勧めします。

 

私は一度、研究職→研究職の転職を実現しており

現在の勤務先の方が、研究に割ける時間が増えました。

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自分が研究に集中できる環境を求める方は、

一度転職エージェントなどから情報を集めることをお勧めします。

 

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まとめ

・企業研究職の約半数が、「つらい・しんどい」と感じている。

・研究以外の業務と、人間関係に悩んでいる人が多い。

・研究以外の業務がなくなると嬉しい研究員は多い。

 

研究職も「つらい・しんどい」と感じている人は多いものの、その理由は研究そのものよりも、

研究以外の業務や人間関係によるものであることが、今回のアンケートから分かりました。

 

業務体系や人間関係については、社員一人で改善できる範囲は限られています。

 

自分にできる改善活動を試すことと並行して、

「もう無理!」と感じる前に違う環境(他社)へ移ることを、考えてみてもよいのではないでしょうか?

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転職を希望している方もしていない方も、

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企業研究職の社会人博士事情:人数は?会社の補助は?研究職に聞きました。

修士卒で企業に入ったが、博士号を取りたい!

そう思っている企業研究職の方、いらっしゃいませんか?

 

企業で研究職として働きながら大学院へ進学して博士号取得を取得することを、この記事では「社会人博士」と呼ばせていただきます。

 

日本では、新卒採用での理系職種の採用は修士卒の学生が中心で、研究職にも修士卒の方が多いと思われます。

 

一方で、研究を続ける中で「博士を取りたい!」と思い始める方も結構多いのではないでしょうか。

 

しかし、実際に進学できるか、取得できるか、については、ご自身の事情だけでなく、会社の許可や制度も大きく関わってくると思います。

 

ご自身や研究所の同僚で、社会人博士を経験された方はどのくらいいるでしょうか?

また、ご自身の会社の制度などは理解しているかと思いますが、他社はどのような事情なのか、気になりませんか?

 

そこで、

本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して企業研究職の皆様にアンケートを取り、

社会人博士事情について調査しました。

以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。

ぜひフォローをお願いします!

実際調べてみると、会社ごとに制度やルールが違うこと、補助にもいくつかパターンがあること

などが分かってきました。

 

そこで今回は

企業研究職の社会人博士事情」として、企業研究職の皆様に回答していただいたツイッターアンケートの結果をまとめました。

企業研究職の社会人博士事情

企業研究職の最終学歴は?

まず、企業に博士持ちがどのくらいいるか、を調べるべく、

企業研究職の皆様、最終学歴は?」というアンケートをツイッターで行いました。

結果はこちら↓

博士卒が約2割に留まり、修士卒が約6割を占めました。

新卒採用では、研究職には修士卒の学生が多く採用される傾向がありますが、今回のアンケート結果にもその傾向が反映されていました。

 

一方で、博士の学位を持つ研究員は約2割にとどまりました。

業界ごとにその割合は異なることが予想されますが、それでも博士の割合はあまり多くないのが実情のようです。

 

会社は、大学院へ通うことに肯定的?否定的?

ではここからは、

所属する研究員が社会人博士を取ること」について、

会社の考え方や補助のルールなどについて探っていきます。

 

まずは、社員が会社に在籍したまま大学院へ通うことについて、会社がどのように考えているかについて聞きました。

 

在籍社員が大学院へ通って学位を取ることについて、会社の考えは?

というアンケートを実施しました。

結果はこちら↓

「否定的」に考えている会社が約1割にとどまり、「肯定的」に考えている会社が約5割、という結果になりました。

 

個人的には、

否定的な会社、少なくてよかった…

ととても安心しました。

 

社員が大学院へ通いたいと考えていても、会社が否定的な見解を示せば実現はかなり難しくなります。

 

そういう意味でも、肯定的な会社が多く、否定的が少ない、という傾向は、進学を考えている社員にはうれしい結果ではないでしょうか?

 

会社は大学院への進学費用を補助してくれる?

「会社が進学に肯定的なのは分かった」

「でも進学にはお金がかかる…」

「もし、費用の補助もしてくれたらうれしいな~」

こんなことを考えている方はいませんか?

 

世の中には、社員の進学費用を全額補助してくれる会社もあるそうです。

なんとうらやましい!そんな会社、どのくらいあるのでしょうか。

 

そこで、

現在の会社に所属したまま大学院へ通う場合、入学金・授業料などの負担は?

というアンケートを取りました。

結果はこちら↓

全額・一部の両方を合わせると、4割以上の会社では何らかの補助があるようですね!

 

また、「その他」と回答した人の一部からは、

「入学金や授業料ではなく、交通費などの補助があった」

などのコメントをいただきました。

 

以上を踏まえると、全く補助がない会社が約3割、何らかの補助をしてもらえる会社が約7割

というのが、相場なのかなと感じました。

 

会社に在籍したまま進学した人はどのくらいいる?

では、会社に在籍したまま博士課程など大学院へ進学している人は実際どのくらいいるのでしょうか。

そこでまずは、ツイッターの回答者ご自身について

会社に在籍したまま大学院へ進学・在学した経験

をアンケートで聞き取りました。

結果はこちら↓

約2割の方は進学経験があるようですね。

この結果だけ見ると、研究所の5人に1人が進学している計算になります。

なんとなくですが、多い気がしますね。

 

そこで、少しアンケートの質問を変えました。

会社に在籍したまま博士課程へ進学しているorしていた人は(ご自身を含めて)社内にいますか?

という形で、社内に博士進学経験者がどのくらいいるかを答えてもらいました。

結果はこちら↓

7割以上の人が

うちの部署に社会人博士に通っていた人がいるよ

と回答していました。

 

先ほどの質問と併せて考えると、

会社に在籍したまま博士進学した人が、普通にいる

というのが、少なくともこのアンケートに回答した人の会社では一般的なようですね。

「本当は大学院へ行きたい」と思っている人は、どのくらいいる?

会社に在籍したまま大学院へ通うことについて、会社も肯定的に捉えているし、実際部署内には経験者がたくさんいる。 

このような状況であれば、

自分も会社に在籍したまま博士とりたい!

と思う人がたくさんいてもおかしくありません。

そこで、

博士号を取っていない皆様、働きながら博士を取りたいですか?

というアンケートを取り、潜在的な博士希望者を調べてみました。

結果はこちら↓

今回のアンケートでは、潜在的な博士希望者が約7割いるという結果になりました。

 

研究職として働いている以上、早いうちに博士号を取りたい、できれば会社に在籍したまま取りたい!

というニーズは結構あるようですね。

 

博士を取得できた年齢は?何年かかった?

次に、実際に社会人博士を取得した方を対象に

社会人博士を取得した年齢と要した年数

について聞き取りました。

 

どのくらいの年齢で取得したのか進学から取得までどのくらいかかったのか。

現在進学を考えている方には参考になる情報ではないでしょうか。

 

まずは、

社会人博士を取得したときの年齢は?

というアンケートを取りました。

結果はこちら↓

20代~30代前半で取得している方が多いようですね。

私自身も経験して感じましたが、「博士を取るなら、早い方がいい!」です。

実際、若いうちに取得されている方が多いようですので、

希望されている方は若いうちに手を挙げるのがいいでしょう!

 

では、会社に所属したまま進学した場合、何年くらいで博士号を取得できているのでしょうか。

 

博士後期課程は通常3年か4年のコースが多いですが、仕事をしながらの場合、スムーズに修了するのが難しいケースもあるかもしれません。

 

そこで、

進学から取得まで何年かかりましたか

という質問をしました。

結果はこちら↓

やはり、3年・4年での取得は難しく、それ以上の期間をかけて修了された方がかなりの割合を占めていますね。

会社で働きながら博士号を取得することの大変さがこの結果からも感じられます。

 

一方で、3年未満で修了された方もいらっしゃいました。

大学によっては、論文博士や早期修了制度など、短期間で博士号を取得できる制度を設けている大学もあります。

筑波大学が早期修了制度を開始しているのは有名ですね。

https://www.tsukuba.ac.jp/education/g-courses-s-program/

博士持っていて、業務で役に立ったことはあるか?

そして最後に、

博士持っていて、業務で役に立ったことはあるか?

という質問をしてみました。

結果はこちら↓

約半数の人が「役に立った」と答えています

 

私自身の経験では、以下の場面で博士号そのものが活きたかなと感じています。

・海外の研究者と話をする時

・新たな共同研究について、共同先の先生と話をする時

・研究職として転職活動をする時

 

「活かされる場面、あまり多くないな…」

そう感じた方もいるかもしれません。

確かに、業務上で博士号そのものが活かされることはあまり多くないかもしれません。

 

一方で、博士号研究者としての資格のようなものですし、何より、博士取得までのプロセスは研究者としての自身の成長に役立つはずです。

 

博士を取りたいという強い希望がある方は、ぜひ社内の調整をクリアして、進学を勝ち取ることをお勧めします。

終わりに

今回は

企業研究職の社会人博士事情

というタイトルで、博士号や社会人博士に関するアンケート結果をまとめました。

ご自身の経験や、ご自身の会社と比較して、今回のアンケート結果はどのように映ったでしょうか。

 

アンケートという性質上、あまり細かい聞き取りはできませんでしたが、企業研究職における博士や社会人博士の傾向として、ぜひ参考にしてみてください。

 

また、実際に社会人博士を取得した方は、私も含めて非常にたくさんいます。

現在社会人博士を希望されている方にとっては、経験者の体験談は非常に貴重だと思います。

 

私の社会人博士体験談を以下にまとめています。興味のある方はぜひ以下のリンクからご覧ください。

カテゴリー:社会人博士