研究テーマを増やし、成功確率を高めよう!企業で研究テーマを増やすメリット

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企業では基本的に、研究テーマは上から降ってきます。与えられたテーマについて、おおよそいつまでにどのようなことを明らかにするか(物を作る、処方を決める、製造方法を確定させる、など)指示がでます。研究員はこの使命を果たすために日々業務を行っています。

自分の周りには、たくさんの研究テーマを走らせている人もいれば、一つのテーマに絞って取り組んでいる人もいます。いろんな研究を走らせていてすごいなーとも思うし、一つのことを突き詰めることも素晴らしいなとも思っています。一方で、テーマが一つの人はモチベーション維持に苦しんでいる人が多い印象があります。また、テーマが一つの人は成功をつかみ取れる可能性も限定され、結果が出ないことに苦しむリスクも高いのではと感じるようになりました。

今回は、企業において研究テーマが少ないことによるリスクと、そのリスクを避けるための私の工夫をお話しします。

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目次

結論:テーマが複数あった方が、モチベーションが維持でき結果に恵まれる可能性が高い

テーマの割り当ては運次第。テーマが一つだとメンタルが苦しい時も

研究は基本失敗の連続です。作業ミス、手法が間違っている、仮説そのものが間違っているなどなど…次につながるポジティブな結果を得られるのは、10回に1回くらいかもしれません。

研究テーマが一つだと、自分の精神状態がそのテーマの成功に大きく依存します。特に研究のように失敗が連続する分野では、余程確たる信念がないと簡単にモチベーションが下がってしまいます。

研究テーマにも難易度や研究員との相性があります。しかし、会社から与えられる際にはそこまで考慮されていないことも多く、どのような研究をさせられるかは運による要素が大きいです。難しすぎる内容であったり自分の得意分野と離れていたりすると、人によってはやる気を維持できず、「やる気もなさそうで成果も出せない人」というレッテルを貼られてしまう可能性もあります。

特に運悪く苦手な分野の研究を割り当てられた人は、メインの仕事を進めつつも、自分の普段のモチベーションを保ち成果を出すための工夫をしないと、精神的につらい状況になってしまいます。

そのような状況を解決する方法として、自分でいくつかのサブテーマを設定して並行して走らせることを意識しています。

複数テーマの方が、モチベーションを保ちやすく結果的に成功にも近づく。

私は研究活動について、「まずは成果を得ることを優先した方がよい」と考えています。「打率よりもヒットの数が重要であり、ヒットを増やせば少しずつ長打の数も増え、成功の数も質も変わってくる」という考え方です。

そのため私は会社で、与えられたメインテーマ以外にも勝手にサブテーマを3個くらい設定し、メインテーマの陰でコソコソ裏調査や闇実験をやっています。サブである以上予算を使いすぎたり目立ちすぎたりしないように気を付けていますが、個人的興味で設定したテーマのため普段のモチベーション維持には効果絶大です。加えて、別のテーマがあるという安心感のおかげで、一つのテーマで失敗しても受ける精神的ダメージを小さくすることもできます。

仮にメインテーマがうまくいかなくて終了しても、サブテーマをメイン化して自分の仕事にできる可能性もあります。サブテーマについていかに会社にとって重要であるかを説明し、すでに出ている結果を一部示すことができれば、次のメインテーマとして走らせることができます。もともと個人的な興味から始まったテーマであれば、普段からモチベーション高く仕事ができるようになり、より質の高い成果につながりやすくなります。結果を出すことが、自分の価値を高める唯一の方法です。

まとめ

どのような研究テーマを割り当てられるかは正直運次第。複数テーマを並行させた方が、モチベーションの維持もしやすく、結果的に成功を得られる可能性がある。

私はそう思って、会社から与えられたメインテーマだけでなく、得意な研究領域の専門性を高められるサブテーマを設定して仕事をしています。

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この記事を書いた人

食品メーカー研究職。
修士卒→食品メーカー(この間、社会人博士取得)→2023年に研究職で転職。
専門は質量分析・オミクスを使った研究/発言は個人的見解です
Twitter:https://twitter.com/NzXyZQDOCMpLgz5

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