社会人博士経験談!博士の研究を業務時間中に行えると、会社と大学院を両立しやすい。

 

前回の記事では、

大学との共同研究をきっかけに社会人博士進学の準備を始め、

会社の説得や入試で苦労した点についてお話ししました。

前回の記事をまだ見ていない方は、こちらをご覧ください。

 

今回は第3弾として、

社会人博士経験談パート3:会社の仕事と大学院の両立

という内容で記事を書いていきます。

 

私は、以下のような点を工夫しました。

・大学院や研究科によって修了要件が異なり、大変さが全く異なる。

・会社の仕事に博士の研究が追加されると、時間が足りない。

・早い段階で、博士の研究を会社業務の一つとして認めてもらうように努力してみるとよい。

・会社から認めてもらえれば、ほかの仕事を減らしてもらうと時間に余裕が出てくる。

 

社会人博士進学が決まる経緯から博士号取得までを、時間軸に合わせて書くので、

少しでも参考になることがあれば幸いです。

社会人博士経験談パート3:会社の仕事と大学院の両立

大学院や研究科によって修了要件が異なる。

多くの方がご存じの通り、

博士後期課程の修了要件は、大学院や研究科によって全く異なります。

例として、私が修了した大学院と出身大学の博士課程を比較してみます。

 

〇私が修了した大学院

・研究実施講習への出席(毎年1回)

・査読付き英文雑誌の筆頭論文1報

・博士論文の提出と合格

・中間審査会(D2)と博士論文審査会の合格

 

〇出身大学の博士課程

・研究実施講習への出席(毎年1回)

・講義10単位(すべてレポート提出)

・研究科主催の論文ゼミ(D1時、月1回)

・国際学会での口頭発表1回

・査読付き英文雑誌の筆頭論文1報

・博士論文の提出と合格

・中間審査会(D1、D2)と博士論文審査会の合格

 

全く違いますね。

そもそも、所属先ごとにこれだけ修了要件が違うことに、改めて驚きます。

 

そして、特に社会人博士にとっては、

修了要件がどのくらい厳しく大変なものであるかは、

仕事などとの両立を考えるうえで非常に重要です。

 

会社の仕事にそのまま博士の研究が追加されると、時間が足りない。

ほとんどの社会人博士学生は、

大学院の研究とは別に、普段会社でも仕事をしています。

 

研究活動だけに自分のすべての時間を割けるわけではなく、

使える時間が限られています。

家族がいたり、大学と自宅が離れているなどのケースでは、

もっと時間が限られてくるでしょう。

 

社会人博士は単純に時間が足りません。

 

私の場合、おそらく修了要件はかなり優しい部類に入るものでしたが、

それでも入学直後から、「研究できる時間が足りない」と感じていました。

会社の仕事をしなくてはならず研究室へ行けない日々が続くと、

「このままじゃ修了に間に合わないんじゃないか?」という焦りが出てきました。

 

本当は研究室に行きたいけれども、我慢して会社で業務をこなすことも増えており、

何とかして研究室へ行く時間を確保しなくてはと感じるようになりました。

 

そこで、課長や所長へ相談を持ち掛けました。

博士の研究を会社業務の一つとして認めてもらうと、時間に余裕が出てくる。

前回の記事にも記載しましたが、

私の場合、社会人博士の進学先はもともと共同研究をしていた研究室であり、

博士課程の研究内容もこの共同研究を起点にしたものでした。

 

しかし会社からは、

共同研究は会社としての業務」「社会人博士は個人のスキルアップ」という形で、

それぞれ別の取り組みとして認識されており、

業務中に社会人博士に関する作業はできず、業務外時間で行っていました

 

しかし、共同研究の内容と社会人博士の研究テーマは本質的に同じものであり、

社会人博士の研究成果は同時に共同研究の成果として扱ってもよいのではと考えました。

 

そこで、

社会人博士の研究を業務の一つとして扱ってほしい

業務時間中にも、社会人博士にかかわる作業をやらせてほしい」と

課長と研究所長に交渉し、何とかOKをもらうことができました。

  

認められた理由は、以下のようなものだったようです、

・共同研究内容と社会人博士の研究テーマが非常に近い

・社会人博士の研究テーマがうまくいけば、会社の利益になる可能性がある。

 

これにより私は、研究室へ行けたときに実験に割ける時間が増え、

データをとるスピードを上げることができました。

 

私のように、社会人博士の研究テーマが会社の利益につながるものであれば、

会社業務の中に「社会人博士の修了につながる作業」を盛り込んでもらうことで、

業務中に論文執筆やプレゼン準備などの作業ができ、時間に余裕が出てくると思います。

 

 

まとめ

・大学院や研究科によって修了要件が異なり、大変さが全く異なる。

・会社の仕事に博士の研究が追加されると、時間が足りない。

・早い段階で、博士の研究を会社業務の一つとして認めてもらうように努力してみるとよい。

・会社から認めてもらえれば、ほかの仕事を減らしてもらうと時間に余裕が出てくる。

 

会社の仕事に博士の研究が入ってくると単純に忙しく時間が無くなります。

博士の研究を会社の仕事の一つとして認めてもらうよううまく会社に働きかけ、

業務中に博士の研究時間を確保することで時間の余裕を生み出していました。

 

心身ともに追い込まれることなく楽しく研究をして博士号をとれるようにするために、

できる限りの工夫をすることをお勧めします。

 

次回はいよいよ、投稿論文における会社との戦いについて書いていきます。

興味のある方は引き続きご覧ください。

 

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