就活で内々定を獲得した後は、
会社から宿題が与えられたり、内々定者を集めた懇親会に招待されるなど、
様々なイベントが待ち構えています。
その中の一つで、特に研究職や理系総合職を対象に行われやすいイベントとして、
研究所見学があります。
研究所見学については、以前の記事で選考途中に組み込まれていることもあることを説明しました。
選考中に研究所には、できる限り参加したほうが良いと私は考えています。
見学することによって、その企業の選考を続けていくかを判断する材料を手に入れられるからです。
一方で、内々定獲得後に行われる研究所見学の場合、選考中とはまた違う目線でじっくり観察できると思います。
内々定を持っているので選考への影響を心配せずリラックスして参加できますし、
選考時より冷静に客観的に見学ができるかと思います。
その中でも特に大事なのは、
「自分がこの研究所で仕事をしてみたいか、ここで働くイメージを持つことができるか」
ということだと思います。
そのためにも、以下のポイントを参考に研究所を見学し、
せっかくの機会をより自分もためになるものにしてほしいと思っています。
今回は、「研究職内定後によく見てほしい:研究所見学で観察してほしいポイント」
という内容で記事を書いていきます。
研究職や理系総合職を目指す学生の参考になればうれしいです。
研究職内定後によく見てほしい:研究所見学で観察してほしいポイント
研究所の建物のつくり
当然、新しく・立地もよく・安全な建物の方が理想的です。
仮に現在の建物が古くても、近い将来移転の可能性があるのであれば、それを待つという手もあります。
しかし、その場合は引っ越しにかかわる実務をご自身が担当する可能性が高いことも念頭に置くといいでしょう。
実験室の設備(新しい機器などが導入されているか)
研究活動は、世の中の科学の進歩についていきながら、自分たち独自の成果を出していく活動です。
基本的には、最新の機器を活用した研究開発ができる環境であるほど、
より価値が高い研究成果を得られる可能性があるでしょう。
また、最新の機器や設備を複数備えているということは、
その研究所がそれらの機器を導入できる予算規模で動いていることを意味しており、
他のプロジェクトにもある程度お金をかけられていることを示唆しています。
研究にはお金がかかります。
大事なところにしっかりお金をかけられている研究環境で働くためにも、
見学する研究所の設備状況をしっかり見ておくとよいでしょう。
社員の顔つき・雰囲気
おそらく、内定者への説明などに何名かの社員が登場してくると思います。
基本的に、それらの方は外部対応をしても問題ないと判断されている社員ですので、
その方々の話し方、雰囲気、顔つきに違和感を感じたら、そのことは覚えておきましょう。
また、見学中に廊下ですれ違う社員などがしっかり挨拶をしてくるか、
話し方、顔つき、振る舞いに違和感を感じないかも見ておきましょう。
ここで会う人は一緒に働く可能性がある方たちです。
「この人たちと一緒に働くこと」をイメージできるのであれば、大丈夫だと思います。
事務所・実験室の雰囲気
研究所見学の対応には登場しない社員たちの雰囲気も気になるところです。
これについては、事務所・実験室・作業室を見学する際にそれとなく観察してみましょう。
作業中の人たちは、対応している社員と比べて若干油断しており、
よくも悪くもいつも通り仕事をしてます。
いつも通りの雰囲気を知る場面としては、事務所や実験室にいる社員の表情や動きを見るのがよいでしょう。
明るくワイワイしている、おとなしくて落ち着いて作業しやすそうなど、
自分に向いている環境かどうかを確認するだけでも、働くイメージを持ちやすいかと思います。
社員の年齢層
社員の年齢層や年齢構成も確認しておくといいでしょう。
若い社員がとてもたくさんいる場合、
一緒に働く先輩が多くとても働きやすい環境と想像されます。
しかし、15~20年後の出世のライバルにもなる人が多いことを意味しており、
会社に残る場合の社内での生き方はいろいろ考える必要があるかもしれません。
一方で、若い人が少なくベテランの方々が多い場合、
入社後の実務部分を教えてくれる身近な人が少ない可能性があり、
自分自身でいろいろ試行錯誤していく場面が増える可能性があります。
社内で味方を見つけるのに苦労するかもしれませんが、
その分自分一人でできることが増え、成長できやすいかもしれません。
作業着・作業服
作業着・作業服がカッコいいorダサいというのも、
モチベーションに大きく関わってきます。
多くの研究所では、会社指定の作業服などが支給され、研究所内ではそれを着て活動します。
来客対応なども作業着のまま行うことも多いです。
ダサい服でもずっと来ていると慣れてしまいますが、
そんなに入りたくない会社でどうしても来たくない服をわざわざ切る必要もないです。
あなた自身が、ここで働き、研究したいと思うか
そして何より大事なのが、あなたがこの研究所で働きたいと思うかどうかです。
「ここでは働きたくない」と感じている場合は、その感情は大切にしましょう。
特に、研究職採用の方はこの研究所で働く可能性が高いため、なおのことこの感情は大切です。
確かに、新卒採用後の配属先は会社が決めるため、あなたがこの研究所で働くかどうかはまだ分かりません。
そのような状況ですので、研究所の雰囲気が合わないという理由だけで内定を辞退するという選択は時期早々です。
働き始めてれば感じるものは変わるかもしれないという考え方も、当然あるでしょう。
一方で、最初の印象は時間がたってもなかなかぬぐえないものです。
どのような大企業、どれだけ新しい研究所や設備であっても、
自分のフィーリングと合わないことは十分あり得ますし、
働き続けても何となくしっくりこないと感じるかもしれません。
自分に合わない環境でずっと働く必要はありません。
時間とともに精神的につらくなってくる場合があります。
まとめ
・選考中も内々定後も、研究所見学にはできるだけ参加してほしい。
・研究所見学では、自分がここで働くイメージができるかを、意識して見学してほしい。
・建物、設備、雰囲気、作業着など、見学でしか見れない情報も多いので、貴重な機会になる。
・第一印象が自分のフィーリングに合わない場合は、その気持ちは大切にしてほしい。(だからといって、すぐに内々定辞退などをする必要はない。)
自分がこれから働くかもしれない職場を見学できる貴重な機会ですので、
しっかりと自分の目に焼き付け、
自分がここで働くイメージができるか、自分に問うてみるといいでしょう。
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