「博士号を持っている方が転職では有利なのか?」
研究職での転職を考えている方は、一度は気になったことがあるテーマでだと思います。
実際、「研究職」「転職」でネット検索をかけてみると、
「博士を持っていることは転職に役に立つのか?」
と質問しているページをたまに見かけます。
確かに博士号は、「研究を一定のレベルでできることを示す資格」的な意味合いで評価している人もいるので、持っていた方がよいのだろうな、有利なんだろうなと感じられます。
私も博士号を持っており、今回研究職の転職活動を行いました。その中で博士号については、「有利に働く場面もある」程度の位置づけが適切かな、と感じました。
そこで今回は、
「転職活動で博士号は有利に働いた?」
について、私の転職活動の経験をもとにお話しします。
今回の転職活動では、複数の転職エージェントに登録しており、その中でも、以下の2つを重宝しました。
転職を少しでも考えている方は、リンクをクリックしてブックマークへ保存しておくと良いでしょう。
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転職活動で博士号は有利に働いた?
私が博士号をとった経緯
私の経験をもとにお話しするので、その前提として私がどのような経緯で博士号を取得したか補足しておきます。
結論としては、私は「社会人博士課程」を経て博士号を取得しました。
経緯としては以下の通りです。
・研究職配属後、共同研究先の大学にお邪魔する(入りびたる)ようになる。
・いい結果が出てきたので、「論文書いて博士とらないか?」と先生から誘われる。
・会社を説得して社会人博士課程へ進学する。
・共同研究の内容をベースに論文等を出して博士号を取得する。
比較的、運や巡り合わせが良かったと思っています。
社会人博士課程に興味がある方は、こちらの記事から連載しています。
ぜひご覧ください!
転職活動で博士号は有利か:転職エージェントからの意見
転職活動で博士号は有利か?
いくつかの転職エージェントに聞いたところ、おおよそ以下のような意見が返ってきました。
・博士号は経歴・資格みたいなものになるので、書類選考のアピールになる。
・博士号必須の企業もあるので、選択肢を残す上で役立つこともあるかも。
・ただ、書類選考以降はあまり関係がなさそう。
博士号をとっていることは、これまでの業績と同じように、職務経歴書に書くことができます。
すなわち、職務経歴書上のアピールには使えるが、それ以上にはなりにくい。
というのが、正確な評価なのかもしれません。
当然、書類選考を突破しないことにはその先には行けないので、
その際に博士号を持っていることが有利に働くことは間違いないでしょう。
博士号に関して、面接の際にどのような話題が出たか。
結論として、博士を持っていることは面接の際によく話題になりました。
ただ、博士を持っていることを採用の決め手にしているというわけではなさそうでした。
むしろ、
博士をとることや研究開発に対して、あなた自身がどのような価値観を持っているのか
に迫る質問が多かったように思います。
例えば、以下のような質問です。
・なぜ博士をとることになったのか
・会社の研究開発とどのように両立したのか。
・課程博士と違う、社会人博士の良い点などはあると思うか。
・企業の研究とアカデミアの研究を、どのように自身の中で区別しているのか。
・研究開発において、あなたが最も大切にしていることや考え方は何か。
質問のきっかけは博士号のことに起因していますが、聞かれているのは「応募者の研究に対する考え方・価値観」です。
結局、内定を得て入社した後は、その会社の価値観を理解したうえで研究開発をすることになります。
おそらく面接官は
「この会社の価値観の中で、この人は自分らしく働いてくれるか」
を判断しようとしていたのだろうと、私は勝手に想像しています。
博士号をとったこと以上に、その人の研究開発に対する考え方の方が、大事なのでしょう。
ちなみに、私は以下のように答えていました。
まとめ
今回は、「博士号は有利に働く?」という話題で記事をまとめました。
・転職エージェントとしては、博士号は経歴になるので、アピールになる。
・書類選考においては、有利に働く場面もある(必須条件の企業であれば特に)
・博士号を持っていることが採用の決め手にはならないと思われる。
・「研究開発に対する考え方や価値観」を聞くきっかけとして、博士号が話題になることが多かった。
博士号をとることが大変であることは私も十分承知しています。
一方で、博士号そのものの価値以上に、研究者本人のマインドや価値観が重要視される場面が、特に採用面接においては多いなと感じました。
転職を考えていらっしゃる方は、「研究に対する自分の価値観」を改めて考えてみるといいかもしれません。
私が使用した転職エージェント・転職サイト
私は、主に以下の2つを併用しました。
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それぞれ用途が違うので、両方に登録して、できるだけ早く話を聞いてみることをお勧めします!
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研究職も転職できる
著者は昨年、研究職→研究職の転職を実現しました。
今回の記事を読んで、環境を変えることを検討してもよいなと感じた方は、
私の転職体験談と、以下の記事をぜひ読んでみてください。
社会人博士は転職で有利?
これについて、社会人博士を取得した著者の視点で以下の記事にまとめました。
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