新入社員として晴れて研究職として入社しても、その後は大きな難関が待ち受けています。
「初期配属」です。
この初期配属、正直なところ、新入社員側にコントロールできる要素はあまり多くありません。
そのため、いわゆる「ガチャ要素」が強いといわれています。
同一年度に研究職として採用された人の中でも、希望通りの部署に行けた人、希望通りではなかったが納得できる配属先に行く人、全く納得できない配属先を言われた人、それぞれ違った境遇に置かれるのが初期配属です。
一方で新入社員の皆様の多くは、
「希望通りの配属先で働きたい」
「環境・同僚に恵まれた中で働きたい」
と思っていると思います。
では実際のところ、新卒採用時に希望部署へ配属された研究職の人は、どのくらいの割合なのでしょうか?
そこで、
本ブログの著者のツイッターアカウントを使用して企業研究職の皆様にアンケートを取り、
「研究職の新卒初期配属」について調査しました。
以下のリンクから、私のアカウントを見ることができます。
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今回は、
「研究職の新卒配属:希望部署に行けた?研究所はいい人多い?」
という内容で、ツイッターアンケートの結果をまとめていきます。
研究職の新入社員配属:希望部署に行けた?研究所はいい人多い?
入社時から研究職を志望していた?
まず最初に、
「そもそも、就職活動から研究職志望?」
という前提確認を行いました。
現役研究職の中には、研究職を希望して希望通りに働いている人もいれば、違う職種と迷った結果、研究職に進んだ人もいらっしゃいます。
個人的には、この両者の割合がどのくらいなのか非常に興味があり、この記事の前提を揃えるアンケートを取りました。
結果はこちら↓
初期配属は何月?
次に、「初期配属は何月?」というアンケートとりました。
日本では新入社員の入社は4月であることが多く、その後新入社員研修を経たのちに初期配属が行われています。
この新入社員研修、会社によってその内容や機関がバラバラで、数日間座学をやって終了の会社もあれば、半年以上様々な事業所をめぐって研修をする会社もあります。
特に新入社員研修の期間が長い会社は、その研修期間の評価が初期配属の決定にかかわっていることも少なくありません。
では、研究開発職では新入社員研修後の初期配属は何月ころになることが多いのか、「4月」「5月」「6月」「7月以降」の4択で聞き取りました。
結果はこちら↓
何ときれいに回答が分散され、この結果は個人的にもすごく驚きでした。
4月中に初期配属先に送られる会社も、7月以降まで研修を行う会社も同じくらいの割合で存在している可能性があるようです。
4月や5月の会社の場合は入社時点で初期配属先がほぼ決まっていることが多いです。
一方で、研修期間が長い会社の場合は研修期間中の行動も初期配属決定の参考資料になっている可能性が高いです。
初期配属に強い希望がある人は、研修期間中に適切な行動をとることが希望を叶えることにつながる側面もあるかもしれません。
初期配属は研究職?
次に、
「新卒後の初期配属は研究職であった人の割合」
を調べてみました。
現役研究職の人であっても、最初の所属は研究ではなかった人もたくさんいらっしゃいます。
最初から研究職に配属されている人と、他の職種を経て研究職へ移ってきた人。
この2つがどのくらいの割合でいるのか調べてみました。
結果はこちら↓
現役研究職の人に聞いたところ、80%近くに人が初期配属から研究職である一方、
20%程度他の部署から移ってきた人もいることが分かりました。
実は私も、初期配属は工場の生産部門で、その後から研究職へ移ってきました。
ずっと研究をされている人と比べると知識量などは大きく劣りますが、
一度生産現場で働いたという経験もあり、他の研究員とは違った視点をもって仕事ができるという長所もあります。
研究以外の部署を経て研究部門へ来る利点は、ほかにもいろいろあります。
気になった方は、以下の記事をご参照ください。
初期配属では希望部署に行けた?
さて、入社後の初期配属の話に移ります。
「初期配属では、希望部署に行けた?」
というアンケートを取りました。
現役研究職の人の多くが最初から研究職へ配属されたというのは先ほどのアンケートの通りですが、
その中でも希望部署に行けた人がどのくらいいるのか、アンケートで聞き取りました。
結果はこちら↓
約50%が希望通り、30%が納得できる部署へ配属されたと回答されており、
研究職入社では、多くの場合予想から大きく外れた配属にはなりにくい、と推測される結果となりました。
一方で、20%程度は納得できない配属と回答しており、全員が希望通りに配属されることはないという、
いわゆる「配属ガチャ」が、研究職にも多少は存在することが見えてきました。
初期配属先については、新入社員自身でコントロールできることはとても少ないです。
一方で、希望の配属を勝ち取るためにも、新入社員自身もできることはやっておくことをお勧めします。
詳細については、以下の記事を読んでみてください。
上司や同僚には恵まれた?苦労した?
上司・同僚にどのような人がいるのか?
パワハラ上司や冷たい同僚はいないか?
新入社員にとって非常に気になる情報だと思います。
特に初期配属の場合、最初の職場の上司や同僚に恵まれるかが、その後の会社での働き方にも大きく影響してきます。
そこで、現役研究職を対象に
「最初の職場では、上司や同僚に恵まれたと思いますか?」
というアンケートを取りました。
結果はこちら↓
回答としては結構割れましたが、約50%の人が「恵まれた」と思うと回答しました。
個人的な経験も含みますが、他の部署と比較して、研究所はそもそも働き方に余裕があることが多く、
働く人も穏やかになる傾向があります。
(あくまで傾向であり、個々に事情はあることは承知しています。)
穏やかな人が集まる職場では、人間関係にも余裕が生まれ、パワハラなどが起こりにくい環境になっていく傾向がありそうです。このことも、研究職の特徴の一つかもしれません。
一方で、「苦労した」と回答した方も一定数いるように、人間関係で悩まされている研究職の人もいらっしゃるようです。
初期配属先の人間関係の問題を、新入社員が解決することは非常に難しいと思います。
あまりにも自分がしんどい思いをするのであれば、異動希望や転職などの準備を検討してみてもよいかもしれません。
現役研究職の初期配属後の異動経験は?
少し異動のコメントもしましたが、現役研究職の人はどのくらい異動するのでしょうか?
そこで、
「これまでに異動は何回経験しましたか?」というアンケートを取り、研究職の異動の傾向をまとめました。
結果はこちら↓
皆様がどのような想像をされていたか分かりませんが、
研究員の多くが初期配属のまま異動をしていないことが分かりました。
私としては、異動未経験者が多くてとても驚きました。
裏を返せば、一か所で長く働ける傾向があるということも、研究職の特徴かもしれません。
初期配属で研究職として働くことが決まった新入社員の方は、
しばらくは腰を落ち着けて研究所の仕事に励める可能性が高いかもしれませんね。
まとめ
・就職活動時点から研究職を希望していた人が多い。
・現役研究職の多くは、初期配属から研究職で、異動していない人も多い。
・初期配属先が希望通りだった人や納得できる部署だった人がほとんど。
・上司や同僚に恵まれたと感じている人が約半数。そうでない人も30%程度いる。
企業で研究職をしている人の多くは、
就職活動の段階から研究職を志望し、
その後希望する配属を勝ち取ってきた人が多いようです。
そのように考えると、運の要素ももちろんあるものの、
「就職活動の段階から研究職内定に向けた準備が大切」
ということになりそうです。
研究職や理系の就職活動に必要な情報を集めて、
時には先輩や知り合いを頼って、
自身の希望を叶えるためにできることをすべてやることでしか、
研究職内定をつかむのは難しくなってきているかもしれませんね。
理系の就活は、理系専門のサイトをうまく使おう!
特に研究職や理系採用を目指す人は、
理系就活を得意とする情報サイトを使うのが良いと思います。
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