研究職が企業で論文を書く:投稿までに乗り越えなくてはいけない壁とは?

企業で論文を書くとき、アカデミアとは違った苦労があります。

 

企業においても、研究職が論文を書いて投稿することはたまにあります。

このブログの執筆者である私も、

昨年末より、業務の一環として学術論文を投稿する機会があり、先日無事に受理されました。

 

大学・アカデミアでは、学術論文を出すことそのものが一つの目的となっており、

学生や研究員が論文を書くことに対して、基本的に支障は少ないです。

一方で、企業で論文を出すときには、アカデミアとはまた違った部分で超えるべきハードルがあります。

企業と共同研究を経験された方は、論文投稿前にさまざまな調整業務が発生することを身をもって体感したかもしれませんね。

 

今回私が論文を出すと決めるときにも、

論文を書くことと並行して、いくつかのハードルを越えるための手続きを進めていました。

その中にはなかなか骨の折れるものもあり、企業で論文を出すことの難しさを感じました。

 

今回は、

研究職が企業で論文を書く:投稿までに乗り越えなくてはいけない壁とは?

という内容で書いていきます。

 

現在企業で研究をされている方は、私と同じような状況を経験する可能性もありますし、

将来企業で研究したい学生の方は、初めて聞く内容が多いかもしれません。

1人の研究職の経験ですが、ぜひ参考にしてみてください。

研究職が企業で論文を書く:投稿までに乗り越えなくてはいけない壁

論文を出すことで会社が得られるメリットは何か、説明できるようにしておく。

そもそも、会社の業務の一環として論文を出す場合は、労働時間の一部を論文投稿準備に充てるという扱いになります。

 

業務として行う以上、

その論文が会社にとってどういったメリットがあるのか、会社側に説明できなくてはいけません。

上司や会社が、この論文投稿が会社にとって良いものである・重要であると判断した場合に、

初めて論文の準備を進めることができます。

 

今回の私のケースをざっくりと説明すると、

ある食品を使った臨床試験の結果が良好で、この内容を論文するというものでした。

論文受理により、この食品に関する機能性表示食品届出資料に使うことができ、

届け出受理によりこの食品の付加価値化につながり、商品が売れるなど会社に貢献できる

ということを、会社にとってのメリットとして伝えました。

 

このように、論文を一つ書くだけでも、

会社へのメリットを説明できるようにしておく必要があります。

知的財産の出願は終えているか、これ以上出願できる内容は残っていないかを確認する。

企業では、研究成果の公開のまえに、

特許などの知的財産が優先されます。

そのため、一定の成果が出た段階でまずは特許の準備を最初に行い

論文などの外部公開はそのあとに取り組みます。

 

基本的に企業の研究者は、研究立案段階から取得できる知的財産を想定しており、

その知的財産が会社のどういった優位性につながるかも、事前に検討しています。

 

知的財産に関する取り組みが一通り決着した段階で、論文化などの外部公開を検討します。

 

ところが、研究結果が当初の想定と異なっていることも頻繁にあるため、

知財戦略もその都度見直しをしていきます。

十分検討したつもりでも、まだ知財化できる余地が残っていることもあるからです。

 

そのため、論文などで外部公開をする前に、出願余地がないか徹底的に調べ、

問題ないだろうと判断した後に初めて、外部公開に向けた準備に取り掛かかることができます。

論文に掲載されるデータは、外部に公開して問題ないか、関係各所に確認する。

基本的に、研究成果から得られた知見は、以下のような扱いをすることが多いです。

 

①自社が独占的に使えるように、知財等の権利化を進める。

②ライバル企業などに情報が漏れないよう、ビジネスが完成するまで外部には出さない。

③成果を外部へ発表することで、会社のPR・販促・ブランド力アップなどにつなげる。

④ビジネスをするうえで必要不可欠という理由で、外部へ公開する。

 

企業での研究成果は①や②の扱いをされることが多い一方で、かなりインパクトのある結果やビジネスに直結する内容の場合、③のようになることもあります。

また、トクホ・機能性表示食品など、査読付き論文が必須な場合は、④のような扱いをすることもあります。

 

上記の中で、論文を執筆できる可能性があるのは③と④の場合です。

ただしどちらも、最初に示した「会社にメリットがある」という前提が必要です。

 

やっと論文を準備できますが、

この時、論文に載せるデータは外部公開してよいか、関係各所へ確認しておく方が賢明です。

書いている本人にとってはとても重要なデータでも、

会社の他部署の人にとっては都合が悪い(公開されると困る)という状況が、生じうるからです。

社内の思わぬところからクレームをつけられると、とても大変です…

 

大変面倒くさいですが、関係者には論文投稿の旨と内容を事前に共有しておくほうが良いでしょう。

英文校正・投稿・出版にかかる費用を、予算として確保する。

ご存じの通り、論文の投稿から公開までには様々な費用が掛かります。

この費用がしっかり捻出できるよう、事前に予算を確保しておきます。

 

私もアカデミアにいた経験がありますので、

投稿先によって投稿料や規定が違い、どのくらいの費用が掛かるかは流動的であることは理解しています。

しかし、企業の中で(特に予算を管理しているような人たちに)このことを理解してもらうのはほぼ不可能です。

「論文投稿に必要になったからお金出して」というお願いは、聞いてもらえないこともあるようです。

(私の先輩が、投稿料が準備できないという理由で、アクセプトから公開まで半年かかったことがあります。)

 

論文を投稿する可能性が少しでもある状況であれば、

可能な範囲で事前に必要な予算を確保しておくほうがよいでしょう。

共著者を選定する。

正直、私の会社ではこの点はあまり問題はありませんでしたが、

twitterなどを見ていると、ここで揉めている話をよく目にします。

 

基本的に、研究への貢献についてはアカデミアと同じように考えればよいはずですが、

一方で社内政治を考慮しなくてはいけないこともあるようです。

この辺りは、うまくやるしかないですね…

上記を踏まえて、上長の承諾を得る。(どの役職まで承諾が必要かは、状況による)

これらの準備ができてきたら、必要に応じて上司や上長の承認をとっていきます。

別途文書や説明が求められることもありますが、ここは面倒くさがらずにがんばりましょう。

どの部分に対してどの役職まで承認が必要であるかは、会社によってルールは違うでしょう。

 

私の会社の場合、

投稿することそのものについては、共著者、私の直属の上司、研究所長までの承認が必要で、

それにかかわる予算の執行については、研究所長と常務クラスの承認が必要でした。

 

論文を出すための最後のプロセスですので、頑張ってやり切りましょう。

まとめ

・研究職が論文を書くとき、論文を出すことで会社が得られるメリットは何か、説明できるようにしておく。

・知財について十分検討してから、論文を投稿する。

・データを外部に公開してよいか、関係各所に確認する。

・予算を確保する。

・投稿に関して、必要な承諾を得る。

 

大学の研究室であれば、学生本人・指導教官・ラボのボスあたりの許可が取れれば、

あとは論文を書くことに集中できると思います。

 

一方企業では、論文を書くことと並行していろいろな準備をしていく必要があります。

会社によって違う点も多いと思いますが、ご参考になればと思います。

 

関連記事は、こちら

企業で論文を書く目的:企業では論文を書くことがゴールではなく、その先の目標も大切。

https://researcherinacompany.com/research-paper/



研究職の転勤・人事異動:研究所から異動した人の職種と、研究し続けたい人がすべきこと。

研究所から異動したくない!転勤したくない!

そのように考えている方、結構いらっしゃるのではないでしょうか?

 

日本の多くの企業では、

4月に合わせて組織改革や人事異動を実施しています。

私が所属する会社でも、今回の人事異動が少しずつ明らかになってきています。

 

誰が出ていき誰が来るのか、どこへ行ったのか、

自分の上司は変わるのか、その上司はどんな人か、

人事ネタは社員間でも一番盛り上がるネタといっても過言ではありません。

 

私と一緒に働いている研究職からも、

今回のタイミングで数人が異動となります。

研究所の同じ部署で一緒に働いていた上司・先輩・後輩ですが、

転勤先、異動先の職種はそれぞれ違います。

 

一度研究に従事した社員がどういった先へ異動していくのか、

研究職を志望する学生の方は、

研究職のキャリア形成を考えたときに気になるでしょうし、

研究職で働いている方は他社の事情について興味があるかと思います。

 

そこで今回は、主に私が所属している会社の事例を中心に

研究所で働いた人の転勤・異動先について書いていきます。

 

当社のケースが他社と比べて特殊なのか、一般的なのかは分かりませんが、

皆さんの参考になれば幸いです。

前回記事を見ていない方は、こちらをご覧ください。

研究職の人事異動:研究職の異動先や、研究所へ異動してくる人の所属元をまとめました。

https://researcherinacompany.com/research-9/

研究所から転勤・異動した人の職種・業務

研究内容が活かせる職種:商品開発、工場、技術営業、知的財産

研究内容が会社に基幹事業にかかわっている場合、

社内には関連部署が数多く存在しています。

 

研究対象のものを使用した商品開発部門、

製品を作る工場、

製品の技術サポートを担当する営業、

研究成果や製品にかかわる知的財産を管理する部門

などでしょうか。

 

このような部署であれば、

研究で身に着けたスキルや知識が活かして

異動先でも頑張ってほしいという、

前向きな異動が含まれることも多いでしょう。

これまでの研究内容と関係がない職種:生産管理、営業、など

一方で、

研究内容とは全く関係ない部署へ異動する人もいらっしゃいます。

研究所所属が短い若手は、

「研究以外で頑張ってほしい」というニュアンスで異動していくことがあります。

単純に他の部門で人手が足りていない場合、

その補充を目的に若手が異動させられるシーンも見てきました。

この時、

若手であってもすでに実績があったり将来性や抜群な場合、異動対象になりにくい傾向がある気がします。

 

また、研究所所属がとても長い方が異動する場合もあります。

この場合、前向きな異動はあまり多くない印象です。

 

出世争いから脱落し、関連部署や関連会社へ出向となったり、

研究はもう若手に譲り、管理職が少ない部署のサポートに入ってほしかったりなど、

研究からの離脱をほのめかされている異動が散見される印象です。

 

このように、研究所からの異動といっても、

その時の立場や異動先などによって、

そのメッセージはかなり違ってきます。

所属部署が閉鎖される場合、無関係な部署へ異動する人が多発する。

私が所属する会社では、数年前に研究所の組織改革を行った際に、

研究と無関係な部署へ異動する人が多発しました。

 

研究部署の閉鎖は、

その部署の研究は今後会社に必要ないということを意味します。

そして、その分野でキャリアを積んできた研究職の社員は、その仕事に従事する権利を取り上げられてしまいます。

残された道は、

社内の別部署へ異動して活躍することか、

転職することの大きく2つに絞られます。

 

日本の会社は簡単に社員を解雇できませんので、

閉鎖する部署に所属していた社員の多くは、別部署への異動を言い渡されます。

研究所内の他部署も異動先の候補となりますが、

受け入れられる人数には限界があります。

その結果、その受け入れ人数からはみ出てしまった人は、、研究とは関係ない社内の別部署への異動となります。

当然、研究してきた内容が活かされにくい部署の可能性が高いです。

 

研究業績や会社への貢献が十分で今後も研究分野での活躍が見込める人や、

社内の付き合いがうまく無下な扱いを受けにくい人などは、

引き続き研究所へ残れる可能性が高いです。

 

一方、上記に当てはまらない人は、研究所以外への異動の可能性が高く、

その異動先はこれまでの経験が活きないような部署になるでしょう。

 

研究部署の閉鎖は、会社の事情で事前通告なしに決まることも多く、

かなり注意深くアンテナを張っていないと

一般社員ではなかなか気づけないです。

 

研究に関わり続けたい人にできること

このような外的要因にも対応できるよう、

危機感を感じた人は日頃から以下の取り組みを考えてみてください。

・仕事でしっかり結果を出し続ける。

・仕事をしつつ、業務以外のことも勉強して研究者としての研鑽を怠らない。

(私は、プログラミング、統計解析、本ブログ運営などに取り組んでいます。)

・転職エージェント、転職サイトなどに登録し、外に出られる準備をしておく。

(私は、JACリクルートメントに登録しています。)

また、また、大学院卒の就活・転職に特化した

アカリクキャリアというサービスもあります。

 

他の会社の状況が気になった人は、

一度転職エージェントへ相談することをお勧めします。

私が使用した転職エージェントは主に以下の2つです、

転職を考えている方は、

以下のリンクをクリックしてブックマークへ登録し、

できるだけ早く転職エージェントとの面談を設定してみましょう。

話を聞くだけでも、新しい発見があるはずです!

 

JACリクルートメント 

高年収のハイクラス転職を目指したい方

アカリクキャリア

大学院卒の強みを生かした転職に特化)

まとめ

・研究所から異動した人は、研究してきた内容に関係する業務に就ける人もいるが、全く関係ない部署へ異動させられることもよくある

・所属する研究部署が閉鎖される場合、無関係な部署へ異動する人が多発する。

・研究関係の仕事を続けたい人は、結果を出し続けることに加えて、自己研鑽や転職情報収集など、万が一に備えた対策も大切。

 

私もいつ異動させられるかわからず、常にドキドキしています。

このドキドキを緩和させ、

いざというときに自分の意思で決められる選択肢を増やすために、

仕事で結果を出すこと、自己研鑽、情報収集を進めています。

 

自分の人生を不本意な異動で狂わされないよう、準備しておくといいでしょう。

 

研究職も転職できる

著者は昨年、研究職→研究職の転職を実現しました。

 

今回の記事を読んで、環境を変えることを検討してもよいなと感じた方は、

私の転職体験談と、以下の記事をぜひ読んでみてください。

https://researcherinacompany.com/recruit-15/



研究職の就活:OBOG訪問前にお願いしたいことパート2

毎年1月から5月くらいにかけて、

出身学部・大学院の後輩からOB,OG訪問したいという連絡をもらいます。

 

以前は、直接会うには距離が遠い方が多く、実施回数は少なかったですが、

コロナ後はwebでの実施が普及し、実施回数が増えてきています。

 

出身学部が生命科学系の学部ということもあり、

連絡してくれる学生の多くが、食品・製薬などの研究職や理系総合職を希望しています。

 

さて、これまでに20回近くOBOG訪問を実施してきましたが、

お会いする学生の態度・準備状況次第で、内容の質が大きく変わってきます。

 

せっかく機会を設けた以上、学生側も社員も満足できるような内容にしていきたいですよね?

 

そこで、前回の記事では、OBOG訪問前に就活生の方にお願いしたいことを3点書きました。

研究職の就活:OBOG訪問前にお願いしたいことパート1

今回は、OBOG訪問前にお願いしたいことパート2として、前回の続きを書いていきます。

OBOG訪問を検討している方は、

この記事を参考にして、OBOG訪問を充実したものにしてください。

研究職の就活:理想のOBOG訪問パート2

第一志望ではない会社であっても、OBOG訪問してもらって構わない。

私自身、「OBOG訪問をする=その会社が第一志望でなくてはいけない」とは思っていません。

仮に就活生本人の第一志望は他の企業であっても、

その企業と同じ業界の人から話を伺うことができれば、

その情報を第一志望企業の対策に活かすことができます。

 

また、話を聞くことでその会社に対してポジティブなイメージを持つことができれば、

志望企業の数が増えて納得できる内定を得られる可能性が上がりますし、

もしネガティブイメージを持った場合は、その企業へエントリーする手間と時間を省くことができます。

 

訪問することによって得られるものは非常に大きいので、OBOG訪問の会社の志望度にかかわらずぜひアポイントを取ることをお勧めします。

社員に向かってわざわざ「第一志望ではない」と言う必要はありませんが、

社員側もその可能性は分かったうえでOBOG訪問を受けているケースがほとんどです。心配は不要です。

ぜひご自身の就活を有意義に進めるうえでも、機会があればOBOG訪問をしてみてください。

 

ただし、以下のケースでは少し状況が変わります。

 

①訪問するOBOGが会社の重役などの場合

②OBOGがリクルーターとして面談する場合

 

上記の場合、OBOG訪問そのものが面接に近い位置づけになってしまう可能性があるため、

発言には慎重になった方がよいでしょう。

 

直接採用にかかわっていないOBOGであれば、ある程度フランクに話をしても問題ないと思います。

第一志望でない会社であっても積極的にアポイントを取り、

自分の就活に役立つ情報が得られるよう、いろいろ質問してみてください。

 

就活生自身のことを話してもらえると、働くイメージ踏まえたアドバイスができる。

こちらも積極的に情報を開示することもあり、

就活生側にもある程度自身のことを話してもらうようにお願いしています。

 

私がOBOG訪問を受けるときは、聞かれたことは基本的にすべて答えます。

お話しできない内容の場合は、その旨をしっかり学生に説明しています。

また就活生側にも、就活生自身の就活における軸や考え方を、一通り話してもらうようにお願いしています。

その理由は、就活生の考え方を知っておいた方が、働き方のイメージを伝えながらアドバイスできるからです。

 

各会社がどのような基準で学生を見て採用しているか、

学生だけでなく若手社員もはっきりとは分からないところがあります。

 

一方で、その会社の社員であれば、

「この学生、この部門なら活躍できるかも」という感じで、漠然としたイメージを持つことはできます。

そのイメージを学生にお話しできれば、

聞いた側の学生もその企業で働くイメージを少しでも持つことができるでしょう。

 

社員側がそのイメージ膨らませるためにも、学生自身の就活における軸や考え方を教えてほしいと思っています。

 

就活生にとっては、内定を取ることも大切ですが、内定後にその会社でどのように働くかも同じくらい大切なはずです。

ぜひ、就活における自身の軸や考え方を社員に伝え、その会社で自分が働くイメージをその社員から教えてもらいましょう。!

現在の研究内容についても簡単に教えてほしい。

特に、研究職を志望する学生の方には、現在の研究内容について簡単に紹介してもらっています。

理由としては、以下のようなものがあります。

・学生時代の研究に近い仕事を志望している場合、その実現可能性についてコメントできる。

・学生時代に学んできた内容が活かされそうな職種・場面が会社の仕事にあれば、例示できる。

 

特に研究職を志望する修士課程や博士課程の学生の場合、企業の求めるニーズとのマッチングがある程度大切になってきます。

ご自身の研究テーマ、スキル、考え方などを伺うことで

会社で活躍できる場面を想定しながらお話しするように意識しています。

 

研究職を中心に就活を目指している学生の方は、理系学生の就活に特化しているアカリクも参考にしてみてください。

私も、就活情報を得る一つの窓口として、リクナビ・マイナビと併用して使っていました。



まとめ

・第一志望ではない会社であっても、OBOG訪問してもらって構わない。

・就活生自身のことを話してもらえると、具体的なアドバイスがしやすい。

・現在の研究内容についても簡単に教えてほしい。

 

(少なくとも私は、)OBOG訪問をしてくる学生には、できるだけ正直に誠実に対応しようと心がけています。

話せないこともありますが、できるだけ学生側が期待する情報を提供するように心がけています。

多くのOBOGは、こういったスタンスで面談を引き受けてくれているはずです。(と信じています。)

 

そのようなOBOG側のスタンスも頭に入れて、

就活生側もできるだけ事前準備を行ったうえで、訪問に臨んでください。

訪問の際は、あまり緊張せずにお話しできると、

場の雰囲気も良くなり、結果としてほしかった情報が手に入りやすくなると思います。

 

就活生の皆さん、大変なことは多いと思いますが、頑張ってくださいね!

 

研究職の就活に関する記事はこちら

研究職希望者向け:就活・内定に向けてに役立つ記事まとめ




【年収とエリアはよく考えて!】研究職の転職活動での転職エージェントからアドバイス

2022年1月より、

食品会社研究員の私の市場価値を知り、案件次第では転職を視野に入れることも考え、

転職エージェントに登録して話を聞くという活動を始めています。

 

会社内のフィードバックだけでは自分の価値が分からず、客観的な評価を聞きたい。

自分はどういったことを身に着けていけば市場価値を高められるのか。

 

この2つについて意見を聞き、必要なところは自分に取り入れることで、

研究者として生き延びることを目指しています。

 

最近JACリクルートメントの担当者と電話面談を行い、

求人が出ている企業の地域と年収に関してアドバイスをもらう機会がありました。

 

これまで、研究職の年収について企業の地域との関係を考えたことがなく、

新しい考え方を知ることができたので今回まとめることにしました。

 

今回の記事では、

研究職の転職活動:年収と地域について転職エージェントからアドバイス

というタイトルで記事を書いて聞きます。

 

今回面談したJACリクルートメントについては、こちらをご覧ください。

JACリクルートメント 

高年収のハイクラス転職を目指したい方

研究職求人の、地域と年収

ここからは、面談した転職エージェント個人の意見が多く含まれますので、ご了承ください。

年収に関する地域と年収の傾向は、通常の求人と同じで、

首都圏では年収が高く、地方へ行くほど年収が下がる傾向があるそうです。

首都圏 → 関西・中京圏 → その他地方 といった順番で

年収はどうしても下がってしまうそうです。

 

転職エージェントに、以下の条件でおよその目安を紹介してもらいました。

(条件)

・研究開発職、30代

・管理職手前での採用、マネジメント経験をあまり問わない求人

・業界は問わない(製薬、化学、食品、化粧品など、あらゆる業界を含む)

 

上記の条件でおよその目安を聞いてみると、以下のような感じとのことでした。

(下記はエージェント個人の意見です、詳細は各求人情報をご確認ください。)

〇首都圏:年収500-1000万円程度

〇関西・中京圏:年収450-850万円程度

〇その他地方(主に福岡、札幌、仙台):年収400-750万円程度

 

研究職においても、首都圏に行くほど年収が高く、地方に行くほど下がっていく傾向があるようです。

 

年収の決まり方は、企業ごとにいろいろな事例がある。

ただし、上記は全体の傾向を示しているにすぎず、

企業を個別にみていくと様々なパターンが見受けられます。

 

例えば、以下のようなケースもあります。

①本社が東京、研究所が地方、研究員は総合職採用

他の総合職と給与体系が同じで、年収が高水準。

 

②本社は地方だが、研究所が神奈川・千葉・埼玉などの首都圏

本社の拠点の年収水準に加えて、首都圏勤務者には地域手当で対応する。

 

このように、企業ごとに給与体系は様々であり、

全体の傾向と一致しない企業も数多く存在すると思われます。

 

また、企業の給与にかかわる内容は実際に入社しないとわからないことがほとんどです。

このような細かい点は、事前にエージェントや内部の方にヒヤリングすることでしか情報を得られないのかもしれません。

 

まとめ

・研究職においても、年収と地域ではある程度相関がありそう。

・首都圏ほど年収が高く、地域に行くほど下がっていく傾向がある。

・企業個別にみていくと、様々な事例がある。ただ、入社しないとわからないことがほとんど。

 

研究職として年収の高い企業で働きたいのであば、

勤務地域にこだわらないのであれば、首都圏勤務を狙うのが良いかと思います。

 

ただし、企業の個別事情は入社しないとわからないということは、

再度ご説明しておきます。

研究職も転職できる

著者はこの記事を投稿した約1年後

研究職→研究職の転職を実現しました。

 

今回の記事を読んで、環境を変えることを検討してもよいなと感じた方は、

私の転職体験談と、以下の記事をぜひ読んでみてください。

https://researcherinacompany.com/recruit-15/

 




研究職の就活:OBOG訪問前にお願いしたいことパート1

毎年1月から5月くらいにかけて、

出身学部・大学院の後輩からOB,OG訪問したいという連絡をもらいます。

 

以前は、直接会うには距離が遠い方が多く、実施回数は少なかったですが、

コロナ後はwebでの実施が普及し、実施回数が増えてきています。

 

出身学部が生命科学系の学部ということもあり、

連絡してくれる学生の多くが、食品・製薬などの研究職や理系総合職を希望しています。

 

さて、これまでに20回近くOBOG訪問を実施してきましたが、

お会いする学生の態度・準備状況次第で、内容の質が大きく変わってきます。

 

せっかく機会を設けた以上、学生側も社員も満足できるような内容にしていきたいですよね?

そこで、今回は、

研究職の就活:理想のOBOG訪問パート1

というタイトルで、私が思う理想のOBOG訪問について書いていきます。

(パート2は、そう遠くないうちに準備します。)

 

OBOG訪問を検討している方は、

この記事を参考にして、OBOG訪問を充実したものにしてください。

研究職の就活:理想のOBOG訪問パート1

学生側が礼儀正しい。しかし、ある程度リラックスできている。

出身学部や研究室が同じだとしても、基本的には初めて会う間柄です。

初対面である以上、ある程度の礼儀正しさをもって面談に臨んでほしいものです。

ただ、礼儀正しさについては、特に大学院生の方はしっかりできていると感じています。

 

一方で、初めて会う人ということで過度に緊張してしまい

リラックスして話せないもいらっしゃると思います。

 

緊張した状態では、話したいことも話せず、相手の話も頭に入ってこず

その結果、せっかくの機会を収穫が少ないまま終わってしまう可能性があります。

 

確かに、もともと人見知りだったり初対面の方には緊張してしまうという気持ちも分かります。

また、この性格もその人の個性の一つですので、それ自体を否定するつもりはありません。

 

そんな方に向けてのアドバイスとしては、

OBOG訪問であれば、社員を友達だと思って話してくれて全然かまいませんよ」とお伝えします。

 

初対面の人に対して緊張しすぎてしまうような方は、ほぼ全員が非常に礼儀正しく

失礼な態度を感じたことは一度もありません。

 

OBOGに対して失礼なことをしてしまったらどうしよう、選考にかかわるかもといった心配は、

このような方においては問題ないか思います。

 

むしろ、友達に話すような感覚でコミュニケーションをとれる方が、

あなたも聞きたいことが聞けるし、OBOGが話す内容をしっかり吸収できるようになるはずです。

 

緊張しすぎることに悩んでいる方は、ぜひOBOGに対しても友達のように話してみてください。

 

以上のように、礼儀正しくとある程度リラックスできた状態で臨んでいただけると、

良いコミュニケーションが取れるだろうなと感じています。

 

聞きたいことを事前に準備してきている。

数は少なくてもかまいませんので、

最低限聞きたいことは事前に準備してきてほしいです。

 

なぜなら、学生の方が気になっていることを社員側が把握できれば、

その内容を軸に話を進めることができ、関連情報もたくさん話せるからです。

 

社員側も、学生からアポイントがあった段階で、ある程度話す内容を準備します。

そして、学生からの質問に対して答えられるように整理してから、お話しするようにしています。

 

すなわち、学生から質問が来る前提で準備をしていることが多く、

事前質問がないと、話をうまく展開できなくなる可能性があります。

 

学生側に向けたアドバイスとしては、

数は少なくて構わないので、聞きたいことを事前に整理しておきましょう。

訪問前に社員へ伝えておくと、より親切かもしれません。

 

社員が話した内容について、理解できるまで質問してほしい。

事前に質問事項を整理し、礼儀正しくリラックスして臨めているようであれば、

OBOG訪問はある程度収穫のあるものになると思います。

 

追加でぜひお願いしたいのは、

社員が話す内容について、分からないことは遠慮せず質問してほしいということです。

ぜひ、話の内容が分からないまま終わらせないでください。

 

社員側も丁寧に説明しているつもりですが、

うっかり専門用語を使ったり、あいまいな表現を使ってしまったりなど、

学生には理解しづらい話し方をしてしまうことがあります。

(これは、社員側も気を付けなければですが…)

 

このような時にも、分からないままに終わらせず、

遠慮なく質問したり、自分なりにまとめて話してみたりして、

理解できるところまで話すように努めてください。

 

社員側も、学生側に誤解して伝わったり、学生が不満な状態で面談を終えたりしないよう

気を付けていますが、学生にとって分かりにくいことはたくさん出てきます。

 

社員が話した内容について、理解できるまで遠慮なく質問してきてください。

(ただし、時間オーバーだけは気を付けてくださいね。)

まとめ

・学生側が礼儀正しい。しかし、ある程度リラックスできている。

・聞きたいことを事前に準備してきている。

・社員が話した内容について、理解できるまで質問してほしい。

 

個人的には、上2つができていればある程度充実した面談ができると思います。

そして、遠慮なく質問してください。 

 

OBOGが望んでいるのは、自分の話したことが学生の就活に役立つことです。

学生側も、OBOG訪問を自分の就活にうまく生かせるように、

準備・工夫をして臨んでくれればと思います。

 

研究職を中心に就活を目指している学生の方は、理系学生の就活に特化しているアカリクも参考にしてみてください。

私も、就活情報を得る一つの窓口として、リクナビ・マイナビと併用して使っていました。



 

パート2は、こちら

研究職の就活:OBOG訪問前にお願いしたいことパート2

研究職の就活に関する記事はこちら

研究職希望者向け:就活・内定に向けてに役立つ記事まとめ




【研究職がビズリーチで転職活動】スカウトは来るのか?

2022年1月より、

食品会社研究員の私の市場価値を知り、案件次第では転職を視野に入れることも考え、

転職エージェントに登録して話を聞くという活動を始めています。

 

会社内のフィードバックだけでは自分の価値が分からず、客観的な評価を聞きたい。

自分はどういったことを身に着けていけば市場価値を高められるのか。

 

この2つについて意見を聞き、必要なところは自分に取り入れることで、

研究者として生き延びることを目指しています。

今回の記事では、

最近実施した、ビズリーチのスカウト機能を利用した取り組みについて、

記事を書いて聞きます。

 

ビズリーチは、

登録するだけでスカウトが届く、すごいハイクラスな案件が届く

と宣伝されていますが、

実際それは本当なのか、研究者の場合でも同じようなことが言えるのか、

今回の取り組みを通して分かったことについてまとめていきます。

 

以前の記事をご覧になっていない方は、ぜひこちらをご覧ください。

研究員の転職活動:JACリクルートメントと面談、求人公開時期に傾向がある?(2022年2月)

食品会社研究員として、転職エージェントに登録してみた。(2022年1月)

研究職の転職活動:ビズリーチスカウト機能の活用例

今回の面談:ビズリーチを介した問い合わせから

今回の面談は、ビズリーチを介して届いた企業と行いました。

まず、ビズリーチについて、簡単に紹介します。

 

ビズリーチは、いわゆる「ハイクラス向けの転職サイト」です。

サイトに基本情報や自分の経歴・経験・スキルを記載・登録するだけで、

その希望にマッチするスカウト案件が届く仕組みで運営されています。

ホームページを見ると、

8割近くの方がこのスカウト機能を使って転職を実現しているそうです。

 

また、求人の多くはハイクラス・高年収であり、

求人の質の高さをうかがわせます。

また、ハイクラスを売りにしているといいつつも、

業界特化型ではなく様々な業界の求人が掲載されています。

登録して求人一覧を見るだけでも楽しめるのではと感じています。

 

食品会社研究員として登録して、スカウト案件は来るのか?

さて、

食品会社の研究員としてビズリーチに実際に登録するとスカウト案件は実際に来るのでしょうか。

 

これまで転職活動を続けてきた中で、

研究職そのものの求人は少なく、その質も玉石混交であるという話を聞いており、

研究者が登録するだけでそんなにいいスカウトが来るのかと心配していました。

しかし、いざ登録してみると、

翌日までに10件以上のスカウトが様々な業界から届きました。

その後も、毎日数件ずつ(重複含む)スカウトが増えていっています。

 

求人内容については、確かにすべてが自分の希望や経験と合致しているわけではありません。

しかし、意外な業界から自分の経験に興味を持ったスカウトが届くこともあり、

自分の経験が他業界でも活かせる可能性に気付けるなど、

視野を広げるきっかけを得ることができました。

 

ビズリーチのスカウト機能は、いろいろな会社を知る機会を与えてくれる。

今回は、ビズリーチを介して私に直接スカウトが届き、

ある有名企業の人事担当者と面談しました。

 

社名を聞いたとき、その会社は食品事業を持っておらず、

事業領域的に食品研究者の私は合わないのでは?と感じました。

 

しかし、転職希望条件に合っていなくてもかまわないとのことだったので、

1時間程度のweb面談をセットしてもらいました。

このように、求職者の条件と合致していなくても、面談を設定してもらえる可能性があります。

相手からの連絡をきっかけにいろんな会社や案件を知ることができるのは

スカウト制度があるビズリーチの強みかなと感じています。

 

実際に面談:話を聞いてみないと知らないことは多い。

実際に面談を行い、なぜ私に連絡がきたかを伺ったところ、

その会社の新事業立ち上げにおいて、食品や健康に触れてきた研究者が必要

というのが主な理由でした。

 

会社そのものは誰もが知る有名企業ですが、

食品・健康にかかわる事業についてはホームページに載っておらず、

まだ、立ち上げ段階の新しい事業に関する人材を募集しているそうです。

 

話を聞いていく中で、

同社の業界では食品・健康に関わる会社が後を絶たないという背景があり

同業界では食品・健康に専門性がある研究者の引き抜きが始まる可能性があると、

教えていただきました。

 

普段自分の仕事に手いっぱいで、他業界の動きなどにアンテナを張れていないことが多いですが、

この業界の動向を引き続き追うことで、

自分の専門性と合致する企業がこの業界から現れる可能性があることを

知ることができました。

 

このように、

相手からのアプローチをきっかけに自分の知らない情報を得られるだけでも、

転職サイトエージェントに登録するメリットがあると感じています。

 

残念ながら、諸々の条件が合わず今回応募は見送らせていただくことになりましたが、

自分のキャリア形成のヒントになる情報を得られる

有意義な時間になりました。

 

もし転職希望が現在ない方でも、

他業界の動きやそれに伴う求人の実情を知るという目的だけでも、

転職サイトやエージェントに登録することをお勧めします。

ビズリーチはこちら

 

まとめ

・ビズリーチは、登録するだけでスカウトが多数届く。

・届いたスカウトを基に転職エージェントや企業の人事担当者と面談を設定することが可能。

・スカウトをきっかけに、新しい情報に触れることができ、転職活動やキャリア形成に役立つ。

 

今回、実際に面談することで新しい情報に触れることができ、

自分の視野を広げるきっかけを得ることができました。

 

様々な会社と面談して自分のキャリア形成に活かすという意味でも、

ビズリーチへ登録しておくことをお勧めします。

ビズリーチはこちら

転職サイト・転職エージェントの登録状況

自分の市場価値を知りたいという目的のため、

あまり多くのエージェントには登録していません。

現在は3つの転職エージェントと1つの転職サイトに登録し、それぞれ面談を行ったのち定期的に求人を紹介してもらっています。

登録先は、

JACリクルートメント

リクルートエージェント

ビズリーチ、です。

また、大学院卒の強みを生かした転職に特化した

アカリクキャリアというサービスもあります。

 

登録者情報は(概略のみになりますが)以下の通りです。

 

・30代半ば、食品企業の研究職。

・大学の研究員を兼務している。

・博士号を持っている。

・その他(経験してきた業務、保有スキル、英語能力、など)

 

転職エージェント情報はこちら

JACリクルートメント 

高年収のハイクラス転職を目指したい方

アカリクキャリア

大学院卒の強みを生かした転職に特化)




新社会人向け:入社前にぜひ読んでほしいお役立ち情報まとめ

研究職や理系総合職として今春就職予定の新社会人の皆様、

入社は決まっているけど、実際に会社でどのように働くのか、

分からないことや不安な点も多いと思います。

そういう方にとって、企業の研究所などで働いている社員から得られる情報は大変貴重だと思います。

 

実際、様々な業界の研究職の方が、twitterやブログなどで有益な情報を提供してくれています。

 

紹介が遅れましたが、

私、現役の食品会社研究員のとうやと申します。

 

このブログでは、研究職の働き方や、就活生や新社会人に向けたアドバイスについて、

様々な視点で記事を書いて紹介しています。

 

この記事では、

研究職や理系総合職などで就職予定の皆様向けて、これまでに書いた記事の内容をまとめました。

今回まとめた記事の中に、皆さんの疑問解決や不安解消につながる記事があると嬉しいです。

 

理系新社会人向け:お役立ち情報まとめ

できるだけ早く準備してほしいこと

家計簿管理ツール:マネーフォワードME

 

マネーフォワードMEはこちら

 

社会人になる前に準備しておけばよかったな…

と思うことでまず最初に思い浮かぶのが、

お金を管理するツールを使えるようにしておくこと」があげられますね。

 

しかし、自分で家計簿をつけるのは非常に面倒ですしミスも多くなりがちです。

その点を回避するためにも、

お金の管理を自動化できるツールを導入しておくと、管理が非常に楽になります。

 

私は社会人になってから、

家計簿と資産の管理を「マネーフォワードME」というソフトを使っています。

クレジットカードや銀行口座と自動で連携されるため、非常に便利です。

スマホの方は、ダウンロードするだけですぐに無料版を使うことができます。

マネーフォワードMEはこちら

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

 

証券口座

社会人になる前に準備しておけばよかったな…

と思うもう一つのことが、

証券口座を開設して資産運用を始める」ことです。

 

社会人になると学生時代よりも非常に大きい金額を扱うようになり、

貯金は増えていくと思います。

そこで、できるだけ若いうちから、貯金を増やすことと並行して

少額でもいいので資産形成を始めることをお勧めします。

 

学生時代は研究に没頭していて、自分の資産やお金にあまり関心がなかった人も、 

月に数千円といった小さい金額でも構いませんので、

証券口座を開設して資産形成を始めていくことをお勧めします。

 

証券会社は無数にありますが、

私は、SBI証券楽天証券を使用しています。

SBI証券をメイン楽天証券をサブの位置づけで使っています。

以下のリンクから詳細を確認してみてください。資料請求、口座開設は無料です。

 

SBI証券はこちらから

SBI証券の開設はネクシィーズトレードへ

楽天証券はこちらから

楽天証券

 

資産形成やお金に関する情報を知りたい方は、

リベラルアーツ大学の記事をチェックするといいでしょう。

 

論文管理ツール、特許関係ツール

学生時代に頑張った研究成果は、あなたの大きな財産です。

その研究過程で、たくさんの論文を読んだと思います。

 

そこで、これまで読んだ論文を論文管理ツールでしっかり管理しておきましょう。

 

無料で使えるツールをいくつか紹介しているので、 

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

研究職・理系総合職は要チェック!新社会人が準備・チェックしてほしいツール2選(研究編)

 

こちらの記事では、

今後理系の職種では避けて通れない「特許」についても簡単に触れています。

気になる方は一度ご覧ください。

 

新入社員配属に関する記事

新入社員の方がまず気になるのが、

自分がどの部署でどういった仕事をするのかということだと思います。

いわゆる「新入社員配属」ですね。

 

しかし、特に大企業に就職する方は

最初の配属は正直「運、巡り合わせ」の側面が強いです。

この点を理解しておくと、自分の中である程度割り切りができ精神的にも楽になれるかと思います。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

研究職への新入社員配属:コントロールできない要素が多いが、自分にできることもある。

 

研究職、開発職の働き方についてまとめ記事

研究職・開発職が、実際にどのようなスケジュールで働いているか

そのイメージができると入社に対するモチベーションも上がると思います。

 

私が所属する食品会社での働き方やそのスケジュールについて、

以下の記事にまとめたので参考にしてみてください。

企業研究職の働き方:現役食品会社研究職の一日のスケジュール

研究職のリモートワーク:在宅勤務時の一日のスケジュール例を紹介

研究職と開発職:仕事の目線に違いがある。

研究職と開発職:両方の視点を持っている人は強い

技術スタッフ:企業の研究職にとって、いなくては困る存在

 

企業で研究職として働く方に向けた、アドバイス記事

特に企業で研究職として働きたい方は、

企業特有の考え方や仕事の進め方を知っておくといいでしょう。

 

それを踏まえて自分は今後どういった働き方をしていきたいか、

キャリア形成のイメージなどにつなげていけるといいと思います。

 

以下の記事を参考に、今後の働き方をイメージしてもらえるといいと思います。

食品会社での研究職の立場

企業の研究テーマ:新規性だけでは不十分

研究職の専門性は、自分の価値を高めてくれる

企業で論文を書く目的

企業研究職と博士号:メリットはある?

企業研究職が、大学や研究機関の研究員に登録するメリットデメリット

企業研究職の特徴:実名で専門性や業績をアピールできる

 

自分が研究職に向いているのか、不安がある方に向けた記事

一応研究職をに内定しているけれども、

実際に研究職としてやっていけるのか、不安に感じる方はいらっしゃると思います。

そのような方には、

企業に入れば自分の適正に合った仕事が見つかる可能性も十分にある。

とお伝えしたいです。

 

詳しくは、以下の記事をみて少しでも安心して就職活動をしてほしいと思います。

研究がうまくできない人は仕事もできない?その心配はない理由

食品会社の研究職に向いている人(著者の私見)

研究職に向いている人:就職後も勉強しつづける人はいい仕事ができるはず。

研究職はつぶしがきかない?長く生き延びるためにできることは?




研究職の転勤・人事異動:研究職の異動先や、研究所へ異動してくる人の所属元をまとめました。

日本の多くの企業では、

4月に合わせて組織改革や人事異動を実施しています。

私が所属する会社でも、今回の人事異動が少しずつ明らかになってきています。

 

誰が出ていき誰が来るのか、どこへ行ったのか、

自分の上司は変わるのか、その上司はどんな人か、

人事ネタは社員間でも一番盛り上がるネタといっても過言ではありません。

 

私と一緒に働いている研究職からも、

今回のタイミングで数人が異動となります。

一方で、4月から新たに研究所に入ってくる人もいるようです。

 

どういった先へ異動していくのか、どこから異動してくるのか。

研究職を志望する学生の方は、異動の頻度や内容について気になるでしょうし、

研究職で働いている方は他社の事情について興味があるかと思います。

 

そこで今回は、

主に当社の事例を中心に「研究職の転勤・異動」について書いていきます。

 

当社のケースが他社と比べて特殊なのか、一般的なのかは分かりませんが、

皆さんの参考になれば幸いです。

 

研究職の転勤・人事異動:異動先・異動してくる人の所属元

研究職の転勤・異動は、総合職よりは少なめ。

研究職における転勤・異動頻度や人数は、

文系・理系の総合職と比較すると少ない傾向があります。

総合職採用で研究部署に配属されている人も、

異動が少ない傾向があります。

また、若い人ほど異動の可能性が高く、

年齢を重ねると役職者以外は異動が少なくなる傾向があります。

 

これは以前、当社の役員が個人的に言っていたことですが、

研究職の異動については、以下のようなイメージを持っているようです。

・仕事の専門性が高く、数年での異動は早すぎる。

・ある程度戦力になってくると、全く関係ない他部署へ異動させにくい

・研究所のゆったりした仕事に慣れてしまう傾向がある。

・異動先の仕事スピードについていけない人がいる。

 

研究で結果を出している人も、あまり結果が出ていない人も、

それぞれ理由があってあまり異動させにくいそうです。

 

確かに、研究所の働き方は他の部署と比べると仕事がゆったり流れており、

開発・製造・営業などの他部署のスピード感に触れるといつも驚きます。

以前、関連記事を書いていますので詳しくはこちらをご覧ください。

食品企業研究所の時間の流れ

 

研究職からの出入り先:全く関係ない部署への異動は少ない傾向。

研究職の出入り先ですが、当社では以下の傾向があるように感じます。

出ていく人は、研究内容と関連している部署(研究対象物の製造部門、販売部門など)が中心。

・入ってくる人は、理系採用という以外は共通点が少ない(当社は総合職として異動するため)。

・20代、独身の人は、上記の傾向と関係なくいろんなところへ異動していく。

 

研究職の社員の多くは、すでに数年以上所属していることが多く、

ある程度研究分野に関する専門性を身に着けています。

そのため、

その専門性や知識がある程度活かされる部署に異動していく傾向があります。

例:化合物Aの製造法を検討していた人 → 実際の製造工場へ異動

例:自社のメイン製品の品質管理をしていた人 → 品質保証部門へ異動

 

ただし、若手は上記の傾向に当てはまらないことが多く、

1,2年研究所にいたのちに全く関係ない部署へ異動していくケースをよく見ます。

ジョブローテーションといえば聞こえはいいですが、

当社の場合は、

若手の異動は会社都合のしわ寄せのケースが多いように見受けられます。

 

一方、研究所へ異動してくる人は、

理系という共通点以外はほとんど傾向がありません。

どういう理由でこの人が入ってきたのか、私たちにはわからないことが多いですね。

 

研究職の中でも、仕事内容次第で転勤・異動頻度が違う。

異動頻度については、総合職と比べると頻度は少ないですが、

同じ研究職でも従事する業務によって傾向が違います。

 

特に、研究内容に関連する社内部署が多い人ほど、異動頻度が増える傾向があります。

単純に、異動候補先が多いからだと思われます。

 

例えば、チョコレートがメイン事業の会社であれば、

チョコレート関連の研究内容・研究者も多く、

チョコレートに関連する研究以外の部署もたくさん存在します。

 

会社ごとに考え方の違いはあると思いますが、

同じ社内の場合は、ミスマッチのリスクも低く、

前職での経験が活かされやすいという理由から、

関連部署間でのほう異動させやすいようです。

 

上記の理由から、

研究内容と関連する社内部署が多い人ほど、転勤・異動の対象になりやすい傾向

があります。

 

逆に、自社の中でもマイナーな部署にいる人ほど異動候補先が少なく、

異動頻度は下がる傾向があります。

一方で、マイナー部署は部署閉鎖のリスクも少し高く、

部署閉鎖の際は全く関係ない部署へ異動させられる可能性がしばしばです。

 

このような状況になっても対応できるよう、

他社でも活かせるスキルやノウハウを身に着けるなど、

自己研鑽も続けておく必要があるかもしれません。

以前も書きましたが、やはり研究者は専門性と勉強が不可欠です。

研究職に向いている人:就職後も勉強しつづける人はいい仕事ができるはず

まとめ

・研究職の異動は、総合職よりは少なめ。

・研究職からの出入り先としては、全く関係ない部署への異動は少ない傾向。

・研究職の中でも、関連部署が多い人ほど異動が多い傾向。

・研究を続けるために、いろいろな取り組みをしている人もいる。

 

人事異動については、特に自分がかかわるといろいろ思うことがあると思いますが、

自社で研究を続けるためにも、他社に出て行っても問題ないようにするためにも、

研究職は普段から自己研鑽が必要だなと感じています。

 

研究職も転職できる

研究を続けるために、転職した人も

研究職は異動は比較的少ない傾向があります。

それでも、研究を続けたい人が本人の意に反して異動させられるケースも

たびたび見てきました。

中には、別の会社の研究職へ転職した方もいらっしゃいました。

 

最近の終身雇用崩壊の傾向も考えると、

研究者も転職できるような事前準備が必要なのかもしれません。

私も、以下の転職エージェントなどを活用しながら、

2023年に研究職→研究職の転職を実現しました。

他の会社の状況が気になった人は、

一度転職エージェントへ相談することをお勧めします。

私が使用した転職エージェントは主に以下の2つです、

転職を考えている方は、

以下のリンクをクリックしてブックマークへ登録し、

できるだけ早く転職エージェントとの面談を設定してみましょう。

話を聞くだけでも、新しい発見があるはずです!

 

JACリクルートメント 

高年収のハイクラス転職を目指したい方

アカリクキャリア

大学院卒の強みを生かした転職に特化)